「Wi-Fiのアンテナは立っているのに、Yahoo!もGoogleも開かない」。
「診断ツールを実行したら『DNSサーバーは応答していません』というエラーが出た」。
これは回線が切れているわけではなく、パソコンの中で「インターネットの住所録(DNS)」が迷子になっている状態です。
ルーターのコンセントを抜く前に、まずはPC上でできる3秒の修復作業を試すべきです。
この記事では、コマンド一発で住所録をリセットする「DNSフラッシュ」と、不安定な回線を爆速化する「パブリックDNS」の設定手順を解説します。
- ⏱ 所要時間: 1分
- 💻 対象OS: Windows 10 / 11 対応
- 🛠 難易度: 中級(コマンド入力あり)
- ✅ 効果: 接続エラーの解消
こんなエラー出ていませんか?
- DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG
- このサイトにアクセスできません
- 特定のサイトだけが見られない
手順1:魔法のコマンド「flushdns」を打つ
PCの中に溜まった、古くて壊れたDNSキャッシュ(住所の記憶)を強制的に削除して、新しく取得し直させます。
- キーボードの [Windows] + [R] を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
cmdと入力して [Enter] を押します。
(黒い画面が出ます)- 以下のコマンドをコピーして貼り付け、[Enter] を押します。
ipconfig /flushdns
「DNS リゾルバー キャッシュは正常にフラッシュされました。」 と表示されれば成功です。
ブラウザを更新(F5)して、ネットに繋がるか確認してください。
手順2:DNSサーバーを「8.8.8.8」に書き換える
上記で直らない、あるいは頻繁に再発する場合は、利用しているプロバイダのDNSサーバーが不安定になっている可能性があります。
Googleが無料で提供している「Google Public DNS」に乗り換えることで、安定性と速度が向上することがあります。
- スタートメニューで
ncpa.cplと入力して実行します。
(ネットワーク接続の一覧が一発で開きます) - 現在使っているアイコン(Wi-Fi または イーサネット)を右クリックし、[プロパティ] を選びます。
- リストから [インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)] を探して選択し、右下の [プロパティ] ボタンを押します。
- 下半分にある [次の DNS サーバーのアドレスを使う] にチェックを入れます。
- 以下のように数字を入力します。
- 優先 DNS サーバー: 8 . 8 . 8 . 8
- 代替 DNS サーバー: 8 . 8 . 4 . 4
- [OK] を押して閉じます。
これで、プロバイダの設備に依存せず、Googleの強力なサーバー経由で住所検索が行われるようになります。
手順3:ルーターを再起動する(最終手段)
PC側の設定をいくら変えてもダメな場合は、大元のルーターがバグを起こしています。
- Wi-Fiルーター(とモデム)のACアダプターをコンセントから抜きます。
- 電源ボタンで切るのではなく、物理的にコードを抜くのがポイントです。
- 1分間、完全に放置します(放電させるため)。
- コンセントを挿し直し、ランプが安定するまで3分ほど待ちます。
まとめ:まずは「フラッシュ」から
トラブルシューティングの順序です。
| 手順 | 内容 | 手軽さ |
|---|---|---|
| 1 | ipconfig /flushdns | ◎ 3秒で終わる |
| 2 | DNS変更 (8.8.8.8) | ◯ 設定1分 |
| 3 | ルーター再起動 | △ ネットが切れる |
「ネットがおかしい」と思ったら、ルーターの裏に潜り込む前に、まずは黒い画面を出して ipconfig /flushdns。
これを覚えておくと、無駄な体力を使わずに済みます。
