「最近、ノートパソコンの充電がすぐになくなる。バッテリーが寿命なのかな?」。
「中古PCを買ったけど、バッテリーがどれくらい消耗しているか知りたい」。
スマホには「バッテリーの状態」を確認する画面がありますが、Windowsの設定画面には「%表示」しかなく、劣化具合までは分かりません。
しかし、実はWindowsには「Battery Report」という隠し機能があり、コマンド一発で詳細な健康診断書を作成できます。
この記事では、バッテリーの「新品時の容量」と「現在の最大容量」を比較して、正確な寿命をチェックする方法を解説します。
- ⏱ 所要時間: 1分
- 💻 対象OS: Windows 10 / 11 ノートPC
- 🛠 難易度: 中級(コマンド入力あり)
- ✅ 成果物: 詳細なHTMLレポート
こんな疑問を解決します
- 100%まで充電しても、すぐに減ってしまう
- バッテリー交換が必要か、PCごと買い換えるか迷っている
- ヤフオクやメルカリで買ったPCの状態を知りたい
手順1:コマンドプロンプトで診断を実行する
黒い画面を使いますが、入力するのはたった1行だけです。怖がらずにやってみましょう。
- キーボードの [Windows] + [R] を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
cmdと入力して [Enter] を押します。
(黒い画面「コマンドプロンプト」が立ち上がります)- 以下のコマンドをコピーして、黒い画面に貼り付け(Ctrl+V)、[Enter] を押します。
powercfg /batteryreport
「バッテリ寿命レポートがファイルパス C:\Users\〇〇\battery-report.html に保存されました。」 と表示されれば成功です。
黒い画面は「×」で閉じてOKです。
手順2:レポートファイルを開く
作成された診断書を見に行きましょう。
- エクスプローラーを開き、[PC] > [ローカルディスク (C:)] > [ユーザー] > [(あなたのユーザー名)] のフォルダを開きます。
- その中に
battery-report.htmlというファイルがあります。 - ダブルクリックすると、ブラウザ(EdgeやChrome)でレポートが開きます。
※見つからない場合は、エクスプローラーの検索窓に battery-report.html と入れて検索してください。
手順3:寿命(劣化度)を計算する
英語のレポートが出ますが、見るべき場所は上の方にある「Installed batteries」という項目だけです。
ここにある2つの数字を比較します。
| 項目名 | 意味 |
|---|---|
| DESIGN CAPACITY | 設計上の容量 (新品時の100%) |
| FULL CHARGE CAPACITY | フル充電容量 (現在の100%) |
健康状態(寿命)の計算式
例:
- DESIGN CAPACITY: 40,000 mWh
- FULL CHARGE CAPACITY: 20,000 mWh
- 20,000 ÷ 40,000 = 0.5 → 健康度 50%
この場合、画面上の表示が「100%」になっていても、実際には新品の時の半分しか電気が溜まっていない(駆動時間が半減している)ことを意味します。
まとめ:交換の目安は?
一般的に、健康度が「50%〜60%」を下回ると、ACアダプターなしでの使用が厳しくなってきます(突然電源が落ちるなど)。
| 健康度 | 状態 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 80%以上 | 良好 | そのまま使用 |
| 60%〜79% | 注意 | モバイルバッテリー携帯 |
| 59%以下 | 劣化 | バッテリー交換検討 |
「まだ使えるかな?」と悩んだら、まずは powercfg /batteryreport 。
数字は嘘をつきません。
