e-Taxやマイナポータルでマイナンバーカードを読み取る際、頻繁に発生するエラーコードの一つが「HUB0002」です。このエラーは、ブラウザとICカードリーダライタ、あるいはマイナンバーカード間の通信が途絶した際に出力される汎用的な通信エラーメッセージです。カードを正しくセットしているにもかかわらずこのエラーが出る場合、物理的な故障ではなく、ブラウザのセッション管理やバックグラウンドで動作する認証プログラムの停止が主な要因です。本記事では、HUB0002を解消するために必要なブラウザのクリーンアップ操作、および認証プロセスの再起動手順について技術的な観点から詳しく解説します。
【要点】エラーHUB0002を解消し、カード認識を正常化するための3つの技術的処置
- ブラウザの「SSL状態のクリア」と「キャッシュ削除」を行う: ブラウザのメモリ内に残存している古い認証セッション情報を強制的に破棄する。
- 「Smart Card」サービスの状態を確認・再起動する: Windows OSの基盤で動作するICカード管理サービスをリセットし、デバイスの応答性を回復させる。
- ブラウザ拡張機能の「バックグラウンド実行」を更新する: マイナポータル連携サービス等の拡張機能がハングアップしている場合、一度「オフ」にしてから再度「オン」にする。
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目次
1. エラーコード HUB0002 の技術的背景
HUB0002は、マイナポータルアプリやe-TaxのWEB版において、JavaScriptがICカードリーダの制御用プログラム(ネイティブメッセージングホスト)に対してデータの要求を送った際、応答が返ってこなかった(Null応答)場合に出力されます。
1-1. セッションタイムアウトによる通信断絶
ログイン後に長時間放置したり、複数のタブでマイナンバーカード認証が必要なページを開いたりすると、ブラウザ内で認証用トークンの不整合が発生し、デバイスへのアクセスが拒否されます。
1-2. 認証用プログラムのハングアップ
「事前準備セット」としてインストールされている MynaPortal.exe や JPKI 関連のプロセスがバックグラウンドで異常終了している場合、ブラウザ側からの呼び出しに応答できずHUB0002が発生します。
2. 確実にカードを再認識させるブラウザ操作手順
HUB0002が発生した際は、ページのリロード(更新)だけでは不十分なケースが多いです。以下の順序でブラウザ環境をクリーンアップしてください。
2-1. SSL状態のクリア(Windows環境必須)
- 「コントロールパネル」から「インターネットオプション」を開きます。
- 「コンテンツ」タブを選択します。
- 「SSL状態のクリア」ボタンをクリックします。これでブラウザが保持している古い証明書キャッシュが破棄されます。
2-2. 拡張機能の再起動
- ブラウザ(Edge/Chrome)の「設定」>「拡張機能」を表示します。
- 「マイナポータル連携サービス」のスイッチを一度「オフ」にし、5秒待ってから再度「オン」にします。
- これにより、ブラウザとOS間の通信インターフェースが初期化されます。
3. 徹底比較:HUB0002の発生状況と推奨される復旧アクション
| エラーの発生タイミング | 推定される原因 | 優先すべき対策 |
|---|---|---|
| ログインボタンを押した直後 | デバイスの未接続、またはドライバ停止 | ICカードリーダーの抜き差し、サービス再起動 |
| パスワード入力画面で停止 | 署名プログラムのフリーズ | タスクマネージャーで関連プロセスの強制終了 |
| 送信の最終確認画面 | セッションタイムアウト | SSL状態クリアとブラウザの全終了 |
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4. OS層の「Smart Card」サービスの再起動手順
ブラウザ側の操作で改善しない場合、Windows OS自体のカード管理機能が停止している可能性があります。
- キーボードの Windowsキー + R を押し、
services.mscと入力して実行します。 - サービス一覧から 「Smart Card」 を探します。
- 右クリックし、「再起動」を選択します。また、スタートアップの種類が「自動」になっていることを確認してください。
5. 意外な落とし穴:非接触型ICカードリーダーの干渉
ノートパソコンなどで「FeliCa(おサイフケータイ)」などの非接触ICカードリーダーが内蔵されている場合、外付けのマイナンバーカード用リーダーと競合し、システムがどちらから情報を取得すべきか判断できずにHUB0002を出すことがあります。
技術的解決: 「デバイスマネージャー」を開き、「スマート カード リーダー」の項目を確認します。内蔵のNFCデバイス(Microsoft Proximity Device等)が表示されている場合は、右クリックで「無効」にし、外付けのカードリーダーのみが動作する環境を作ってください。
6. ブラウザの「完全終了」による解決
単に「×」ボタンでブラウザを閉じるだけでは、バックグラウンドにプロセスが残り、HUB0002の原因となるセッション情報を引き継いでしまうことがあります。
- Windowsの場合:
Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開き、「詳細」タブからchrome.exeやmsedge.exeの残存プロセスをすべて終了させます。 - Macの場合:
Command+Option+Escで「アプリケーションの強制終了」を開き、ブラウザを選択して終了させます。
7. 最終的なハードウェアの自己診断
ソフトウェア的なリセットを行ってもHUB0002が頻発する場合は、「JPKI利用者ソフト」の「動作確認」ボタンを使い、OSがカードの情報を正しく抽出できているかを確認してください。ここで失敗する場合は、カードリーダーの故障、またはマイナンバーカードのICチップ不良(物理的損傷)が疑われます。チップを無水エタノールなどで軽く清掃し、再度試行してください。
8. まとめ:ブラウザの『記憶』をリセットして通信を復旧する
HUB0002エラーは、システム全体が壊れたわけではなく、情報の受け渡しを行う「ブラウザ」「拡張機能」「OSの管理サービス」の三者の連携が一時的に途切れた状態です。この不整合を解消するには、古いセッション情報のクリーンアップが最も有効な手段となります。
インターネットオプションでのSSL状態クリア、Smart Cardサービスの再起動、そしてブラウザプロセスの完全終了。これらの手順を論理的に実行することで、システムは再びマイナンバーカードを「最新の認証デバイス」として認識できるようになります。物理的な接続とデジタルのセッション、両方の状態を整えた上で、確実な申告作業を進めてください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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