【確定申告/e-Tax】Windowsの高速スタートアップが原因でリーダーが認識しない時の対処法

【確定申告/e-Tax】Windowsの高速スタートアップが原因でリーダーが認識しない時の対処法
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確定申告のためにICカードリーダライタをパソコンに接続し、ドライバもインストール済みであるにもかかわらず、マイナンバーカードが全く認識されない場合があります。デバイスマネージャー上では正常に表示されているのに、公的個人認証サービス(JPKI)の利用者ソフトでエラーが出るような状況です。この不可解な現象の多くは、Windows 10やWindows 11に標準搭載されている「高速スタートアップ」という機能が引き起こしています。本来、パソコンの起動を速くするための機能ですが、これが原因でハードウェアの初期化が不十分になり、カードリーダーのドライバが正常に動作しないケースが多発しています。本記事では、高速スタートアップの仕組みと、それを無効化してカードリーダーを確実に動作させるための手順を詳しく解説します。

【要点】高速スタートアップによる認識不備を解消する3つの対策

  • 「高速スタートアップ」を無効化する: シャットダウン時にシステムの状態を保存せず、完全にリセットされた状態で再起動するように設定を変更する。
  • 「再起動」操作を実行する: 通常のシャットダウンではなく「再起動」を選択することで、一時的に高速スタートアップを回避してドライバを読み込み直す。
  • USBの電力管理設定を見直す: 省電力機能によってカードリーダーへの給電が停止されないよう、デバイスの設定を固定する。

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1. 高速スタートアップがカードリーダーの認識を妨げる理由

Windowsの高速スタートアップは、シャットダウン時にパソコンの「核(カーネル)」の状態をハードディスクやSSDに保存し、次回の起動時にそれを読み込むことで起動時間を短縮する仕組みです。これは実質的に「ログアウト+休止状態」に近い動作です。

しかし、この方式では「ハードウェアの完全な初期化」が行われません。ICカードリーダライタのような精密な周辺機器は、OSの起動時にドライバと正常な通信を確立する必要がありますが、高速スタートアップによって「前回の不完全な状態」が引き継がれてしまうと、ドライバがエラーを起こしたり、OSが接続を検知できなかったりする不具合が生じます。確定申告という特定の時期にしか使わないデバイスだからこそ、この「蓄積された不整合」が原因で動作しなくなるのです。


2. 高速スタートアップを無効にする設定手順

カードリーダーを常に安定して使用するために、Windowsの設定から高速スタートアップを完全にオフにします。

2-1. 電源オプションへのアクセス

  1. 「スタート」メニューをクリックし、「コントロールパネル」と入力して開きます。
  2. 「ハードウェアとサウンド」を選択し、さらに「電源オプション」をクリックします。
  3. 画面左側のメニューから「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。

2-2. シャットダウン設定の変更

  1. 「現在利用可能ではない設定を変更します」というリンクをクリックします(管理者権限が必要です)。
  2. 画面下部の「シャットダウン設定」セクションにある「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外します
  3. 「変更の保存」ボタンをクリックします。

3. 徹底比較:通常のシャットダウンと高速スタートアップの違い

設定を変更することで、パソコンの挙動がどのように変わるかを整理しました。

動作項目 高速スタートアップ「有効」 高速スタートアップ「無効」
起動速度 速い(システム情報を読み出すため) 標準(すべての読み込みを一から行う)
ハードウェアの初期化 行われない(前回の情報を引き継ぐ) 毎回完全に行われる
ドライバの安定性 エラーが蓄積しやすい 常にクリーンな状態で起動する
確定申告リーダーの認識 認識失敗が起きやすい 認識の成功率が大幅に向上する

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4. 「再起動」による一時的な解決方法

「設定を変更したくないが、今すぐカードリーダーを認識させたい」という場合は、シャットダウンではなく「再起動」を行ってください。

Windowsの仕様上、高速スタートアップが有効であっても、「再起動」を選択したときだけはカーネルの状態を保存せず、システムを完全にリセットして立ち上げ直すようになっています。シャットダウンを繰り返しても直らなかったカードリーダーの不具合が、一度の再起動だけで解消されるのはこのためです。ただし、次回の「シャットダウン→起動」の際には再び問題が発生する可能性があるため、確定申告期間中は高速スタートアップをオフにしておくことが推奨されます。


5. 関連設定:USBの「セレクティブ サスペンド」をオフにする

高速スタートアップ以外にも、Windowsの省電力機能がカードリーダーの邪魔をしている場合があります。特に「USBのセレクティブ サスペンド(選択的休止)」機能には注意が必要です。

5-1. 設定変更の手順

  1. 電源オプションの「プラン設定の変更」から「詳細な電源設定の変更」をクリックします。
  2. 「USB設定」>「USBのセレクティブ サスペンドの設定」を展開します。
  3. 設定を「無効」に変更し、適用をクリックします。

これにより、カードリーダーが使用されていないと判断されて勝手に接続を切られるのを防ぐことができます。


6. 意外な落とし穴:ドライバの競合とBIOS設定

もし高速スタートアップを無効にしても認識されない場合は、以下の2点を確認してください。

  • 古いドライバの残存: 過去に使っていた別のカードリーダーのソフトが残っていると、最新のドライバと干渉することがあります。不要なソフトはアンインストールしてください。
  • BIOS/UEFIの「Fast Boot」: Windowsの設定とは別に、マザーボード(基盤)側の設定でUSB機器の初期化をスキップする機能があります。自作PCや一部のゲーミングPCでは、ここをオフにする必要がある場合があります。

7. 仕上げ:完全な再起動による動作確認

すべての設定を終えたら、最後にもう一度パソコンを再起動し、以下の順序で動作を確認してください。

  1. パソコンが完全に立ち上がるまで待つ。
  2. ICカードリーダライタをUSBポート(ハブを通さず本体が推奨)に接続する。
  3. カードリーダーのアクセスランプが点灯または点滅することを確認する。
  4. 「JPKI利用者ソフト」を起動し、「動作確認」でマイナンバーカードが正常に読み取れるかチェックする。

8. まとめ:起動の速さよりも「確実な動作」を優先する

Windowsの高速スタートアップは便利な機能ですが、確定申告のような正確なハードウェア制御が必要な作業においては、時として重大なエラーの要因となります。システムの不整合を解消し、カードリーダーに正しい命令を届けるためには、一度システムを完全にリセットする「無効化」の設定が最も確実な対処法です。

パソコンの起動に数十秒余計にかかったとしても、カードリーダーが認識されずに試行錯誤する数時間のロスを考えれば、その価値は十分にあります。申告期間中だけでもこの設定を徹底し、ストレスのない電子申告環境を整えてください。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。