Googleドキュメントで新しいファイルを作成するたびに、毎回同じ共有設定を手動で行っていませんか。特にチームで利用する場合、編集者や閲覧者の権限を都度設定するのは大きな手間です。この記事では、共有設定をテンプレート化して、毎回の手動設定を省略する方法を解説します。標準機能を活用する方法と、少し応用的な自動化手法の2つを紹介します。
【要点】共有設定をテンプレート化する3つの方法
- 共有ドライブの利用: 共有ドライブ内にテンプレートを保存し、メンバーがコピーを作成するだけで、自動的に共有設定が適用されます。
- Apps Scriptによる自動化: スクリプトでテンプレートをコピーし、コピー先に共有設定を自動適用します。組織で統一したルールを実現できます。
- テンプレートギャラリーの活用: 組織のテンプレートギャラリーにアップロードし、リンク共有設定を施した状態で公開します。
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目次
Googleドキュメントの共有設定とテンプレート化の課題
Googleドキュメントでは、ファイルごとに個別の共有設定が必要です。「リンクを知っている全員が編集可能」や「特定のユーザーのみコメント可」など、用途に応じて権限を設定します。しかし、新規ドキュメントを作成するたびに同じ設定を繰り返すのは非効率です。テンプレート機能を使えば、ドキュメントの内容は再利用できますが、共有設定は引き継がれません。そのため、テンプレートから作成した新規ドキュメントは、常に自分だけがアクセスできる状態になります。この課題を解決するには、共有設定をも含めたテンプレート化の仕組みが必要です。
共有ドライブでテンプレートを共有する方法
最も簡単な方法は、Google Workspaceの共有ドライブを利用することです。共有ドライブ内のファイルは、メンバー全員が自動的にアクセスできます。テンプレートを共有ドライブに保存し、メンバーがそのコピーを作成すれば、コピーも共有ドライブ内に保存されるため、自動的にチーム全体で共有されます。
- 共有ドライブにアクセスする
Googleドライブの左側メニューから「共有ドライブ」を開き、目的のドライブを選択します。共有ドライブが存在しない場合は、管理者に作成を依頼してください。 - テンプレート用フォルダを作成する
共有ドライブ内に「テンプレート」などの名前でフォルダを作成します。このフォルダ内にドキュメントを保存すると、メンバー全員がアクセス可能になります。 - テンプレートドキュメントを作成し共有設定を施す
フォルダ内で新しいGoogleドキュメントを作成し、必要な内容を記述します。その後、画面右上の「共有」ボタンをクリックし、リンク共有を「リンクを知っている全員が編集可能」などに設定します。この設定を施した状態でドキュメントを保存します。 - メンバーがテンプレートを使用する
メンバーは共有ドライブのテンプレートフォルダにアクセスし、目的のドキュメントを右クリックして「コピーを作成」を選択します。コピーされたドキュメントは同じ共有ドライブ内に作成されるため、自動的にチームの共有設定が適用されます。手動で共有を再設定する必要はありません。
共有ドライブは組織全体で利用できるため、部署やプロジェクト単位でテンプレートを管理するのに適しています。ただし、共有ドライブの使用にはGoogle Workspaceの契約が必要です。
Apps Scriptで共有設定を自動適用する方法
共有ドライブが利用できない環境や、より細かい制御が必要な場合は、Google Apps Scriptを使ってテンプレートのコピー時に共有設定を自動適用するスクリプトを作成します。以下の手順で設定できます。
- スクリプトエディタを開く
Googleドライブで任意の場所を右クリックし、「その他」→「Google Apps Script」を選択します。新しいスクリプトプロジェクトが開きます。 - スクリプトコードを記述する
以下のコードをエディタに貼り付けます。テンプレートのファイルIDと共有設定(ここではリンクを知っている全員が編集可能)を指定しています。function createDocFromTemplate() {
var templateId = 'YOUR_TEMPLATE_FILE_ID';
var folderId = 'YOUR_DESTINATION_FOLDER_ID';
var template = DriveApp.getFileById(templateId);
var folder = DriveApp.getFolderById(folderId);
var newFile = template.makeCopy('新しいドキュメント', folder);
var newDoc = DocumentApp.openById(newFile.getId());
newDoc.shareDocument().setSharingAccess(DocumentApp.Access.ANYONE_WITH_LINK);
newDoc.shareDocument().setSharingPermission(DocumentApp.Permission.EDIT);
} - テンプレートと保存先フォルダのIDを取得する
Googleドライブでテンプレートファイルと保存先フォルダを開き、URLからIDをコピーします。URLの「/d/」と「/edit」の間がファイルID、フォルダURLの「folders/」の後がフォルダIDです。コード内のYOUR_TEMPLATE_FILE_IDとYOUR_DESTINATION_FOLDER_IDをそれぞれ置き換えます。 - スクリプトを実行する
エディタ上部の「実行」ボタンをクリックします。初回は権限承認が必要です。「権限を確認」から連続して進み、承認してください。正常に実行されると、指定したフォルダに共有設定済みのドキュメントが作成されます。
このスクリプトをGoogleドライブの「新規」メニューに追加することも可能ですが、その手順は少々複雑です。まずはスクリプトエディタから直接実行して動作を確認しましょう。応用として、テンプレートごとに異なる共有設定を設定するコードに改造することもできます。
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テンプレート化する際の注意点
共有ドライブ方式の注意点
共有ドライブ内でコピーを作成する場合、コピー元のファイルの共有設定は引き継がれませんが、コピーが共有ドライブ内に保存されるため、共有ドライブの全メンバーが自動的にアクセスできるようになります。ただし、コピーの所有者はコピーを作成したユーザーとなり、他のメンバーは共有ドライブの権限に基づいたアクセス権(閲覧・コメント・編集)を持ちます。共有ドライブの設定によっては、メンバーがコピーを削除できないなどの制限があります。
Apps Script方式の注意点
スクリプトを共有する場合は、スクリプトファイルの共有設定にも注意が必要です。スクリプトを他のユーザーが実行できるようにするには、スクリプトを共有し、さらに実行権限を付与する必要があります。また、Apps ScriptのAPIには1日の実行回数制限があるため、大量のドキュメントを作成する場合は上限に注意してください。エラーが発生したときのログを確認できるようにしておくと便利です。
テンプレートギャラリーの活用
組織のテンプレートギャラリーにドキュメントを投稿する方法もあります。ギャラリーに登録するには、ドキュメントの共有設定を「リンクを知っている全員」に変更した上で、管理者にギャラリーへの追加を依頼します。ただし、ギャラリーから作成した新規ドキュメントには元の共有設定が引き継がれないため、結局手動での設定が必要です。このため、テンプレートギャラリーだけでは毎回の手間を完全に省けません。
手動設定とテンプレート化の比較
| 項目 | 手動設定 | テンプレート化(共有ドライブ) | テンプレート化(Apps Script) |
|---|---|---|---|
| 設定の手間 | 毎回手動で設定 | 初回のみテンプレートに設定 | スクリプト作成後は自動 |
| 対象ユーザー | 全ユーザー | Google Workspace契約者 | スクリプトを共有可能なユーザー |
| 柔軟性 | ドキュメントごとに異なる設定 | 全ドキュメントに同一設定 | スクリプト内で設定を変更可能 |
| 運用コスト | 低いが繰り返しの手間 | 中程度(共有ドライブ管理) | 高い(スクリプト保守) |
| 推奨シナリオ | 1回限りのドキュメント | チームで頻繁に使うテンプレート | 組織全体で統一したルールが必要な場合 |
まとめ
Googleドキュメントの共有設定をテンプレート化することで、毎回の手動設定を省略できます。最も手軽な方法は共有ドライブを利用することで、チーム全員が自動的にアクセス権を取得できます。より細かい制御が必要な場合は、Apps Scriptで自動化することも可能です。まずは共有ドライブ方式を試し、必要に応じてスクリプトを導入するのがおすすめです。これらの方法を活用して、日々のドキュメント作成作業を効率化してください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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