【iPhone・iPad】iPadでVPN接続時にローカルネットワークにアクセスできない時の設定

【iPhone・iPad】iPadでVPN接続時にローカルネットワークにアクセスできない時の設定
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iPadでVPN接続中に、同じネットワーク内のファイルサーバーやプリンターなど、ローカルネットワーク上の機器にアクセスできない場合があります。

この問題は、VPNのルーティング設定や、VPNアプリの特定のオプションが原因で発生することが多いです。

この記事では、iPadのVPN設定を見直し、VPN接続中でもローカルネットワークへのアクセスを可能にする具体的な手順を解説します。

【要点】iPadでVPN接続時のローカルネットワークアクセスを有効にする

  • VPN設定の確認: 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」のオンオフを調整し、ルーティング設定を見直します。
  • VPNプロファイルの再設定: 不適切なVPNプロファイルを削除し、正しい設定で再作成することで問題を解決します。
  • VPNアプリの設定: App StoreからインストールしたVPNアプリ内のローカルネットワークアクセス設定を確認し、変更します。

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VPN接続時にローカルネットワークアクセスが制限される仕組み

iPadがVPNに接続すると、通常はすべての通信がVPNサーバーを経由するように設定されます。この状態を「フルネルトンネル」と呼びます。

フルネルトンネルが有効な場合、ローカルネットワークへの通信もVPNサーバーに送られてしまいます。そのため、ローカルネットワーク上のデバイスには到達できず、アクセスが制限されるのです。

一方、「分割トンネル」と呼ばれる設定では、VPNサーバーへ送る通信と、ローカルネットワークに直接送る通信を区別します。この分割トンネルが正しく設定されていない場合や、意図せずフルネルトンネルが適用されている場合に、ローカルネットワークへのアクセスができなくなります。

また、使用しているVPNアプリや、VPNサーバー側の設定も、ローカルネットワークアクセスに影響を与えることがあります。

iPadのVPN設定でローカルネットワークアクセスを許可する手順

iPadでVPN接続時にローカルネットワークへのアクセスを可能にするには、VPNプロファイルの設定を見直す必要があります。ここでは、標準のVPN設定と、App StoreからインストールしたVPNアプリの設定の両方について解説します。

標準のVPN設定で「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」を調整する手順

  1. 設定アプリを開く
    iPadのホーム画面から「設定」アプリをタップして開きます。
  2. VPN設定画面へ進む
    設定メニューの中から「一般」をタップし、「VPNとデバイス管理」をタップします。次に「VPN」をタップします。
  3. 対象のVPN接続を選択する
    設定済みのVPN接続の一覧が表示されます。ローカルネットワークにアクセスできないVPN接続名の横にある情報ボタン(iアイコン)をタップします。
  4. 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」を調整する
    詳細設定画面で「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」という項目を見つけます。このスイッチがオンになっている場合は、オフに切り替えてください。この設定をオフにすることで、分割トンネルが有効になり、ローカルネットワークへの通信がVPNを経由しなくなる場合があります。
  5. VPN接続を再接続する
    設定変更後、一度VPN接続を切断し、再度接続し直します。ローカルネットワークへのアクセスが可能になったかを確認してください。

VPNプロファイルの再設定または新規作成の手順

既存のVPNプロファイルの設定変更で問題が解決しない場合、一度プロファイルを削除し、再度設定し直すか、新しいプロファイルを一から作成することが有効です。

  1. 既存のVPNプロファイルを削除する
    設定 → 一般 → VPNとデバイス管理 → VPN をタップします。対象のVPN接続名の横にある情報ボタン(iアイコン)をタップし、「VPNを削除」を選択します。
  2. 新しいVPN構成を追加する
    VPN設定画面に戻り、「VPN構成を追加」をタップします。
  3. VPNプロトコルを選択し情報を入力する
    プロトコル(L2TP、PPTP、IPSec、IKEv2など)を選択し、VPNサーバーから提供されたサーバーアドレス、アカウント、パスワード、共有シークレットなどの情報を正確に入力します。
  4. 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」を設定する
    新規プロファイル設定時にも「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」の項目が表示されます。ローカルネットワークへのアクセスが必要な場合は、このスイッチをオフに設定してテストしてください。
  5. VPN接続を確立し確認する
    設定完了後、VPN接続を確立し、ローカルネットワークへのアクセスが可能になったかを確認します。

App StoreからインストールしたVPNアプリ固有の設定確認手順

App StoreからダウンロードしたVPNアプリを使用している場合、アプリ自体にローカルネットワークアクセスに関する設定オプションが用意されていることがあります。

  1. VPNアプリを開く
    iPadのホーム画面から、使用しているVPNアプリのアイコンをタップして起動します。
  2. アプリ内の設定メニューを探す
    アプリの画面内で「設定」「詳細設定」「ネットワーク設定」「プロファイル」などの項目を探します。メニューの場所はアプリによって異なります。
  3. ローカルネットワークアクセス関連の設定を探す
    設定メニューの中に「ローカルネットワークアクセス」「分割トンネル」「LANアクセス」「除外ルール」といった名称の項目がないか確認します。
  4. 設定を有効または調整する
    これらの項目が見つかった場合、ローカルネットワークへのアクセスを許可する設定を有効にするか、特定のIPアドレス範囲をVPN経由としないように除外設定を追加します。
  5. アプリのVPN接続を再接続する
    アプリ内の設定変更後、VPN接続を切断し、再度接続し直します。ローカルネットワークへのアクセスが可能になったかを確認してください。

VPN接続時の注意点と関連トラブルへの対処

VPN接続中にローカルネットワークにアクセスできない問題は、上記の手順で解決することが多いです。しかし、場合によっては他の要因が影響していることもあります。

VPN接続が不安定でローカルネットワークにアクセスできない

VPN接続自体が不安定な場合、ローカルネットワークへのアクセスも困難になります。接続の不安定さは、Wi-Fi接続の品質、VPNサーバーの負荷、あるいはVPNプロトコルの不適合が原因で発生します。

  1. Wi-Fi接続の安定性を確認する
    iPadが安定したWi-Fiネットワークに接続されているかを確認します。可能であれば、他のデバイスでWi-Fiの速度や安定性をテストしてください。
  2. 異なるVPNサーバーを試す
    使用しているVPNサービスが複数のサーバーを提供している場合、別のサーバーに接続し直してみます。サーバーの負荷が原因の場合、これにより改善されることがあります。
  3. VPNプロトコルを変更してみる
    設定 → 一般 → VPNとデバイス管理 → VPN から、VPNプロファイルの詳細設定で、利用可能な別のVPNプロトコル(IKEv2、L2TP/IPSecなど)に変更して試します。

VPN接続自体が確立できない

ローカルネットワークにアクセスする以前に、VPN接続自体が確立できない場合があります。これは、認証情報の誤り、サーバーアドレスの誤入力、またはネットワークファイアウォールによるブロックが主な原因です。

  1. 認証情報とサーバーアドレスを再確認する
    VPN接続に使用するアカウント名、パスワード、サーバーアドレス、共有シークレットなどの情報が正確に入力されているかを再度確認します。大文字・小文字の間違いにも注意してください。
  2. ネットワーク管理者に問い合わせる
    企業や学校などのネットワークでVPNを使用している場合、ネットワークファイアウォールがVPN接続をブロックしている可能性があります。ネットワーク管理者にVPN接続の要件や許可されているプロトコルについて問い合わせてください。
  3. VPNプロファイルを再作成する
    既存のプロファイルが破損している可能性も考えられます。一度プロファイルを削除し、上記の手順で再作成してください。

複数のVPNプロファイルが競合してしまう

iPadに複数のVPNプロファイルが設定されている場合、それらが競合し、意図しないVPN接続が確立されたり、ローカルネットワークへのアクセスが妨げられたりすることがあります。

  1. 不要なVPNプロファイルを削除する
    設定 → 一般 → VPNとデバイス管理 → VPN をタップします。現在使用していない、または不要なVPNプロファイルがあれば、その横にある情報ボタン(iアイコン)をタップし、「VPNを削除」を選択して削除します。
  2. 使用するVPNプロファイルのみを有効にする
    複数のVPNプロファイルがある場合でも、同時に有効にするのは一つだけにしてください。

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VPNプロトコルとローカルネットワークアクセスの特性比較

iPadで利用できるVPNプロトコルにはいくつかの種類があり、それぞれ特性が異なります。ローカルネットワークアクセスへの影響もプロトコルによって変わることがあります。主なプロトコルとその特性を比較します。

項目 IKEv2 L2TP/IPSec OpenVPN(アプリ経由) PPTP
ローカルネットワークアクセス設定 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」のオンオフで分割トンネル対応 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」のオンオフで分割トンネル対応 VPNアプリ内の設定に依存 「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」のオンオフで分割トンネル対応
セキュリティ 低(非推奨)
設定の複雑さ 高(専用アプリが必要)
接続の安定性

まとめ

この記事で解説したVPN設定の見直しにより、iPadでVPN接続中でもローカルネットワークにアクセスできるようになったはずです。

特に、VPNプロファイルの設定にある「すべてのトラフィックをVPN経由で送信」オプションの調整や、App StoreからインストールしたVPNアプリ内のローカルネットワークアクセス設定が解決の鍵となります。

使用しているVPNプロトコルの特性を理解し、環境に合わせた設定を選択することで、VPN接続を維持しながらも、より快適なネットワーク利用が可能になります。

これらの設定を適切に行うことで、iPadでのVPN利用がより便利になるでしょう。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。