【確定申告】会社員・副業・フリーランス別!自分が申告必要か1分で判断する方法

【確定申告】会社員・副業・フリーランス別!自分が申告必要か1分で判断する方法
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所得税の確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得を合算し、納税者自らが税額を計算・申告する法的手続きです。日本国内の所得税法では、源泉徴収制度や年末調整制度によって納税が完結するケースが多いものの、所得の種類や金額、支出の状況によっては、申告が「義務」となる場合と、任意で行うことで還付を受けられる「権利」となる場合があります。本記事では、会社員、副業、個人事業主(フリーランス)といった各属性における申告必要性の論理的判定基準と、税務署側のデータ照合ロジックについて技術的に解説します。

【要点】確定申告の要否を判定する3つの論理的アルゴリズム

  • 「所得合計 > 諸控除の合計」の原則: 総所得金額から基礎控除等の諸控除を差し引いた「課税される所得金額」がプラスになる場合、原則として申告義務が発生する。
  • 会社員の「20万円ルール」の適用条件: 給与所得者が1か所から給与を得ており、副業等の所得が20万円以下であれば、所得税の申告義務は免除される(住民税は別)。
  • 源泉徴収税額の過不足確認: 報酬受取時に10.21%等の所得税が事前に差し引かれている場合、確定申告を行うことで過払い分を「還付」として回収できる。

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1. 属性別の申告必要性判定マトリクス

納税者の経済活動の形態に基づき、所得税法が定める申告の要否を以下の表に整理しました。

属性 申告が「義務」となる主な条件 申告で「還付」される可能性
会社員(専業) 給与年収が2,000万円を超える場合。 医療費、寄附金(ふるさと納税)、住宅ローン控除(初年度)がある。
副業会社員 副業の所得(売上-経費)が20万円を超える。 副業先で源泉徴収されており、赤字または所得が低い。
個人事業主 所得合計が基礎控除額等を超える。 予定納税を行っている、または源泉徴収されている。
年金受給者 公的年金収入が400万円を超える。 社会保険料、生命保険料控除を別途適用する。

2. 会社員における「20万円ルール」の技術的解釈

給与所得者がメインの収入源以外に所得を得ている場合、その金額が20万円以下であれば確定申告を不要とする緩和措置があります。

2-1. 「収入」ではなく「所得」で判定するロジック

ここでの20万円は「売上(収入金額)」ではなく、売上から「必要経費」を差し引いた「所得金額」を指します。副業の売上が30万円あっても、仕入れや機材費、通信費等の経費が15万円計上できる場合、所得は15万円となり、所得税の確定申告義務は発生しません。

2-2. 複数の所得がある場合の合算処理

副業が「原稿料(雑所得)」と「不動産貸付(不動産所得)」の2種類ある場合、それぞれの所得を合算した数値で判定します。この合算値が20.1万円となった時点で、全ての所得を合算した申告が必要となります。


3. 個人事業主・フリーランスの「課税所得」計算プロセス

個人事業主の場合、申告の要否は以下の計算式(アルゴリズム)に基づきます。

計算式: 総収入金額 – 必要経費 – 各種所得控除(基礎控除 48万円等) = 課税所得金額

この結果が「0」以下となる場合、納付すべき税額が発生しないため申告義務はありません。ただし、青色申告特別控除(最大65万円)を適用して赤字を翌年以降に繰り越す(損益通算)ためには、申告が必須となります。


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4. 意外な落とし穴:住民税には「20万円ルール」が存在しない

所得税の確定申告が不要な条件を満たしていても、住民税の申告においては仕様が異なります。

  • 地方税法の規定: 住民税(市区町村民税・都道府県民税)には「20万円以下の申告不要制度」が存在しません。
  • データの非連動: 確定申告を行わなかった場合、自治体側へ副業データが転送されないため、別途市区町村の窓口で「住民税の申告書」を提出する必要があります。これを怠ると、未申告状態となり、非課税証明の発行や国民健康保険料の算定に不整合が生じます。

5. 技術的補足:源泉徴収票の「乙欄」と二か所給与

2つ以上の会社から給与を受け取っている場合、年末調整は「主たる給与(甲欄)」を支払う1社でしか行えません。

自動判定エラーの回避: 2か所目以降の会社から発行される源泉徴収票には「乙欄」にチェックが入っており、所得税が高率(源泉徴収税額表の乙欄適用)で差し引かれています。この場合、2か所目の給与所得が20万円以下であれば申告不要ですが、多くの場合、確定申告を行うことで高率に引かれた税金の還付を受けられる技術的なメリットがあります。


6. 投資所得(特定口座・NISA)の取り扱い

株式等の投資を行っている場合、口座の種類によってシステム上の扱いが分かれます。

  1. 特定口座(源泉徴収あり): 口座内で納税が完結(分離課税)するため、申告は不要です。損益通算を行う場合のみ、任意で申告を選択します。
  2. 特定口座(源泉徴収なし)または一般口座: 年間の利益が20万円を超える(会社員の場合)か、基礎控除を超える場合に申告義務が発生します。
  3. NISA口座: 非課税枠内での利益については、金額に関わらず申告の対象外であり、他の所得との損益通算も不可能です。

7. 税務署による「未申告」の検知ロジック

納税者が申告を行わない場合でも、税務署側は以下の「支払調書」データを照合して未申告を特定します。

  • 法定調書の集約: 企業が外部へ報酬を支払った際、税務署へ「支払調書」を提出します。
  • 名寄せ処理: マイナンバーや氏名、住所をキーとして、提出された支払調書と確定申告書の有無を突合します。一定以上の収入実績があるにも関わらず申告データが存在しない場合、お尋ね(行政指導)や税務調査のトリガーとなります。

8. まとめ:所得の構造を解析し適正な申告区分を選択する

確定申告が必要かどうかの判断は、自身の「所得の総量」と「控除の権利」を天秤にかける論理的なプロセスです。20万円という免除規定や年末調整という既存インフラに依存しすぎず、各所得の発生源と源泉徴収の実態を精査することが、法的リスクを回避する唯一の手順となります。

住民税との定義の差異、青色申告による損益通算の権利、そして支払調書を通じた税務署側の監視網。これら技術的な背景を理解した上で、義務としての申告のみならず、還付を受ける権利としての申告を戦略的に選択してください。判断に迷う場合は、一度作成コーナーで数値を仮入力し、最終的な納税額が「0」になるか「還付」になるかをシミュレーションすることを推奨します。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。