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「日射病」「熱射病」「熱中症」

暑い季節になると、私たちの健康を脅かす「日射病」、「熱射病」、「熱中症」。これらの単語はよく混同されますが、それぞれ異なる状況を示します。ここでは、それぞれの定義と違い、そしてそれぞれの具体的な状況について解説します。

日射病とは

日射病は、直射日光に長時間さらされることで起こる症状のことを指します。主な症状は、頭痛、めまい、吐き気などです。日射病は、日光による直接的な体温上昇が主な原因となります。

熱射病とは

一方、熱射病は、暑い環境に長時間身体をさらすことで体温が急上昇し、体温調節機能が崩れる状態を指します。高熱、頭痛、けいれん、意識障害などが主な症状です。熱射病は非常に危険な状態であり、適切な対処がなされないと生命に危険を及ぼすこともあります。

熱中症とは

そして、熱中症は、日射病や熱射病のように暑さによる体調不良の全般を指す広範な用語です。つまり、日射病も熱射病も熱中症の一部と考えることができます。

「日射病」「熱射病」「熱中症」の違い

原因と症状の違い

日射病は直射日光による体温上昇が主な原因であり、頭痛、めまい、吐き気が主な症状です。一方、熱射病は暑い環境下での体温上昇が原因であり、高熱、頭痛、けいれん、意識障害が主な症状です。

実例を通して見る「日射病」「熱射病」「熱中症」

日射病の実例

例えば、ある日、山田さんはビーチで一日中日光浴を楽しんでいました。しかし、山田さんは日陰で休むことを忘れてしまい、夕方には頭痛と吐き気を感じるようになりました。これは日射病の典型的な例です。

熱射病の実例

一方、田中さんは、夏の暑い日にエアコンなしで一日中室内で仕事をしていました。午後になり、田中さんは高熱と頭痛を感じ、ついには意識がもうろうとする状態になりました。これは熱射病の典型的な例です。

まとめ

「日射病」「熱射病」「熱中症」は、いずれも暑さが関与する健康問題ですが、それぞれ原因や症状が異なります。

(監修/医療ジャーナリスト・三山晴子)