【Windows】再生中のプチプチ音をDPC遅延の測定と特定ドライバの更新で直す手順

【Windows】再生中のプチプチ音をDPC遅延の測定と特定ドライバの更新で直す手順
🛡️ 超解決

Windowsで動画や音楽を再生している最中に、頻繁にプチプチとしたノイズが混じることがありませんか。

これはDPC遅延と呼ばれる現象が原因で、システムがリアルタイム処理を適切に行えないために発生します。

この記事では、DPC遅延を測定し、原因となっているドライバを特定して問題を解決する具体的な手順を解説します。

【要点】DPC遅延によるプチプチ音を解決する主要な手順

  • LatencyMonでのDPC遅延測定: 音のプチプチ音の原因となるドライバを特定する。
  • 特定ドライバの更新またはロールバック: 特定されたドライバの問題を解消する。
  • 電源プラン設定の変更: プロセッサの電源状態を最適化し遅延を軽減する。

ADVERTISEMENT

再生中のプチプチ音が発生するDPC遅延の仕組み

Windowsでオーディオ再生中に発生するプチプチ音や途切れは、DPC遅延が主な原因です。DPC遅延とは、Deferred Procedure Callの略で、システムがドライバやハードウェアからの処理要求を優先的に実行する際に生じる一時的な待ち時間のことです。

通常、DPC処理は短時間で完了しますが、特定のドライバが過度に長い時間DPC処理を占有すると、オーディオ処理のようなリアルタイム性が求められるタスクが阻害されます。この結果、音のデータが間に合わず、途切れやプチプチといったノイズとして現れるのです。

特にネットワークアダプタ、グラフィックカード、ストレージコントローラなどのドライバがDPC遅延を引き起こしやすい傾向があります。これらのドライバの不具合や最適化不足が、音質劣化に直結することが少なくありません。

DPC遅延を測定し原因ドライバを特定する操作手順

DPC遅延によるプチプチ音を解決するには、まず問題の原因となっているドライバを特定する必要があります。ここでは、LatencyMonというツールを使用してDPC遅延を測定し、ドライバを更新または変更する手順を解説します。

LatencyMonでDPC遅延を測定する

  1. LatencyMonをダウンロードする
    Webブラウザで「LatencyMon」と検索し、公式Webサイトまたは信頼できるダウンロードサイトからツールをダウンロードします。
  2. LatencyMonをインストールして起動する
    ダウンロードしたインストーラを実行し、画面の指示に従ってインストールを完了させます。インストール後、LatencyMonを起動します。
  3. DPC遅延の測定を開始する
    LatencyMonのメイン画面で「Start monitor」ボタンをクリックします。オーディオのプチプチ音が発生する状況を再現するため、音楽や動画を再生しながらしばらく測定を続けます。
  4. 測定結果を確認し原因ドライバを特定する
    「Main」タブで「Highest measured interrupt to DPC routine execution time」と「Highest measured DPC routine execution time」の値を確認します。これらの値が高い場合、DPC遅延が発生していることを示します。「Drivers」タブに切り替え、「Highest execution」列で最も高い値を示しているドライバが、DPC遅延の主な原因である可能性が高いです。

特定ドライバの更新またはロールバック

LatencyMonで特定したドライバについて、更新またはロールバックを行います。

  1. デバイスマネージャーを起動する
    Windowsのスタートボタンを右クリックし、表示されるメニューから「デバイスマネージャー」を選択して起動します。
  2. 問題のドライバを探す
    デバイスマネージャーのリストから、LatencyMonで特定されたドライバに対応するデバイスを探します。例えば、`ndis.sys`なら「ネットワークアダプター」の下にあるアダプター、`nvlddmkm.sys`なら「ディスプレイアダプター」の下にあるグラフィックカードです。
  3. ドライバを更新する
    該当するデバイスを右クリックし、「ドライバの更新」を選択します。「ドライバを自動的に検索」を選択するか、メーカーのWebサイトから最新のドライバをダウンロードして「コンピューターを参照してドライバを検索」で手動でインストールします。
  4. ドライバをロールバックする
    ドライバの更新後に問題が悪化した場合や、最新ドライバが原因であると疑われる場合は、ロールバックを試します。デバイスのプロパティを開き、「ドライバ」タブにある「ドライバを元に戻す」ボタンをクリックします。このオプションがグレーアウトしている場合は、以前のドライババージョンが利用できないことを意味します。
  5. ドライバを無効化する
    一時的な対処として、問題のドライバを無効化することも可能です。ただし、これはそのデバイスが機能しなくなるため、最終手段としてのみ検討してください。デバイスのプロパティから「ドライバ」タブを開き、「デバイスを無効にする」をクリックします。

電源プラン設定の変更

電源プランの設定がDPC遅延に影響を与える場合があります。特にプロセッサの電源管理設定を見直すことで、遅延が改善されることがあります。

  1. 電源オプションを開く
    Windowsのスタートボタンを右クリックし、「電源オプション」を選択します。Windows 10の場合は「設定」→「システム」→「電源とスリープ」→「電源の追加設定」から開きます。
  2. 高パフォーマンスプランを選択する
    「電源プランの選択またはカスタマイズ」画面で、「高パフォーマンス」プランを選択します。もし表示されていない場合は、「追加の電源プランの表示」をクリックして表示させます。
  3. プラン設定を変更する
    選択したプランの横にある「プラン設定の変更」をクリックし、次に「詳細な電源設定の変更」をクリックします。
  4. プロセッサの電源管理を設定する
    表示されたダイアログボックスで、「プロセッサの電源管理」を展開します。「最小のプロセッサの状態」を100%に設定し、「最大のプロセッサの状態」も100%に設定します。これにより、プロセッサが常に最高のパフォーマンスで動作し、DPC遅延が軽減される場合があります。設定後、「適用」をクリックし「OK」で閉じます。

DPC遅延が解消しない場合の追加確認と対処

上記の基本的な手順を試してもDPC遅延によるプチプチ音が解消しない場合、さらに詳細な確認や別の対処が必要になることがあります。

LatencyMonで特定のドライバが特定できない場合

LatencyMonの測定結果で特定のドライバが際立って高い値を示さない場合、複数の要因がDPC遅延に影響している可能性があります。バックグラウンドで動作する多くのアプリケーションやサービスが、システムリソースを消費しDPC遅延を引き起こすことがあります。

  1. バックグラウンドアプリの停止
    タスクマネージャーを起動し、「プロセス」タブでCPU使用率の高いアプリケーションを終了させます。不要な常駐ソフトやセキュリティソフトがDPC遅延の原因となることもあります。
  2. Windows Updateの確認
    最新のWindows Updateが適用されているか確認します。古いバージョンのWindowsやドライバの組み合わせがDPC遅延を引き起こすことがあります。「設定」→「Windows Update」から更新を確認し、利用可能な更新があれば適用します。

ドライバの更新後にシステムが不安定になる

ドライバを更新した後に、Windowsが正常に起動しない、または予期せぬエラーが発生する場合があります。これは新しいドライバと既存のシステム環境との間に互換性の問題がある可能性を示します。

  1. セーフモードで起動する
    Windowsが正常に起動しない場合は、セーフモードで起動を試みます。セーフモードでは最小限のドライバとサービスのみが読み込まれるため、問題の原因となっているドライバを無効化したり、ロールバックしたりできます。
  2. システム復元ポイントに戻す
    ドライバ更新前にシステム復元ポイントを作成していた場合、その時点の状態に戻すことで問題を解決できます。「コントロールパネル」→「回復」→「システムの復元を開く」から実行します。

電源プラン変更後もプチプチ音が残る

電源プランを変更してもDPC遅延が改善されない場合、ハードウェア関連の要因やBIOS/UEFI設定が影響していることが考えられます。

  1. BIOS/UEFI設定の確認
    PCの起動時にF2やDelキーなどを押してBIOS/UEFI設定画面に入ります。特にC-Stateや省電力関連の設定がDPC遅延に影響を与えることがあります。これらの設定を無効にすることで改善する場合がありますが、消費電力が増加する点に注意が必要です。
  2. 不要なデバイスの取り外し
    USBデバイスや拡張カードなど、PCに接続されている不要なハードウェアを取り外してDPC遅延が改善するか確認します。特に古い周辺機器のドライバが問題を引き起こすことがあります。

ADVERTISEMENT

LatencyMonの測定結果から見るDPC遅延原因の例

LatencyMonでDPC遅延を測定した際に、よく見られる問題のあるドライバとその対処法をまとめました。

項目 ドライバ名 主な機能 DPC遅延の傾向 推奨される対処
ドライバ ndis.sys ネットワークアダプター ネットワーク通信時に高遅延 ネットワークアダプタードライバの更新、または省電力機能の無効化
ドライバ nvlddmkm.sys NVIDIAグラフィックカード グラフィック処理時に高遅延 NVIDIAグラフィックドライバの更新、または以前のバージョンへのロールバック
ドライバ storport.sys ストレージコントローラー ディスクアクセス時に高遅延 ストレージコントローラドライバの更新、またはAHCIドライバの確認
ドライバ Wdf01000.sys Windows Driver Framework 様々なデバイスのドライバに関連 関連するデバイスドライバの更新、またはWindows Updateの適用
ドライバ ACPI.sys 高度な電源管理 電源状態変化時に高遅延 BIOS/UEFI設定での省電力機能の見直し、またはACPIドライバの更新

Windowsの再生中に発生するプチプチ音は、DPC遅延が原因である場合が多く、LatencyMonを使った測定と特定ドライバの更新で解決できます。

この記事で解説した手順により、DPC遅延の原因を特定し、オーディオのプチプチ音を解消できるようになったはずです。

定期的なドライバ更新や、不要な常駐ソフトの見直しもDPC遅延対策として有効です。LatencyMonを活用したトラブルシューティングを今後のPC運用に役立ててください。

ADVERTISEMENT

この記事の監修者
✍️

超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。