Googleスプレッドシートでデータを管理していると、新しい行が追加されたり値が更新されたときに、他のアプリへ自動で通知したりデータを転送したくなることがあります。Make(旧Integromat)を使えば、スプレッドシートの変更をトリガーにして、SlackやGmail、Googleカレンダーなど複数のアプリを連携する自動化ワークフローをノーコードで構築できます。本記事では、MakeでGoogleスプレッドシートをトリガーに設定し、複数アプリと連携する具体的な組み立て方を解説します。これを読めば、日々のルーティン作業を自動化する第一歩を踏み出せるでしょう。
【要点】Makeでスプレッドシートをトリガーに自動化する3つのポイント
- Watch Rowsモジュール: 新しい行の追加を検知してワークフローを開始します。選択範囲を指定し、監視間隔を設定します。
- Watch Updatesモジュール: 既存の行の値変更をトリガーにします。変更があったセルのみを後続モジュールに渡します。
- モジュールの連鎖: トリガー後にSlack送信やGmail送信など、必要なアプリのモジュールを追加して自動化を組み立てます。
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MakeでGoogleスプレッドシートをトリガーにする仕組み
Makeでは、Google Sheetsモジュールを使用してスプレッドシートの変更を監視します。トリガーとなるモジュールは「Watch Rows」「Watch Updates」「Watch New Rows」の3種類が主です。これらは一定間隔でスプレッドシートをチェックし、条件に合致する変更があった場合にワークフローを起動します。トリガーで取得したデータは後続のモジュールで利用可能です。Makeの基本構造は「トリガー → フィルター(任意)→ アクション」の流れで、アクションは複数接続できます。例えば、トリガーで取得した新しい行データをSlackにメッセージとして送信し、同時にGmailでメールを送るといった並列処理も可能です。
複数アプリ連携の基本手順
ここでは、スプレッドシートに行が追加されたらSlackに通知し、さらにGmailで確認メールを送るシナリオを例に手順を説明します。
Step1: Makeで新しいシナリオを作成する
- シナリオ作成画面を開く
Makeにログイン後、画面右上の「Create a new scenario」をクリックします。シナリオの名前を入力します。例えば「スプレッドシート新規行通知」と設定します。
Step2: Google Sheetsトリガーモジュールを追加する
- モジュールを追加
空のシナリオ画面中央の「+」アイコンをクリックし、モジュール一覧から「Google Sheets」を探します。ドラッグ&ドロップで追加します。 - トリガーを選択
追加したモジュールをクリックし、トリガーとして「Watch Rows」を選択します。初回はGoogleアカウントの認証が必要です。「Add」ボタンからアカウントを接続します。 - スプレッドシートとシートを指定
監視対象のスプレッドシートとシートを選びます。監視する範囲(例:A2:F)を「Range」に指定します。Limit(最大取得行数)は初期値のままで構いませんが、大量データの場合は調整します。 - 間隔を設定
「Interval」で監視間隔を設定します。無料プランでは15分以上の間隔が推奨されます。テスト時は「5 minutes」に設定しても構いません。
Step3: トリガーのテスト実行
- テストデータを用意
監視対象のスプレッドシートに新しい行を追加します。例えば2行目以降にデータを入力します。 - シナリオを実行
Make画面で「Run once」ボタンをクリックします。正常にトリガーが動作すれば、モジュールに緑のチェックマークが付き、取得したデータが表示されます。データの内容を確認し、正しく取得できていることを確認します。
Step4: アクションモジュールを追加する
- Slackモジュールを追加
トリガーモジュールの右側にある「+」アイコンをクリックし、「Slack」から「Send a Message」を選択します。Slackアカウントを認証し、送信先のチャンネルを指定します。 - Gmailモジュールを追加
さらに右に「+」をクリックし、「Gmail」の「Send an Email」を追加します。件名や本文を作成します。
Step5: 各モジュールでデータをマッピングする
- トリガーデータをマッピング
Slackモジュールの「Message」フィールドをクリックすると、左側にマッピングパネルが表示されます。トリガーから取得した項目(例:列Aの値、列Bの値など)をドラッグ&ドロップでメッセージに挿入します。メッセージ例:「新規登録がありました:{{1.A}}、{{1.B}}」のように書きます。 - Gmailモジュールにも同様に
件名に「お問い合わせ受付」と入力し、本文にトリガーのデータをマッピングします。必要に応じて宛先もトリガーから取得できます。
Step6: シナリオを有効化する
- スケジュールを設定
画面下部のスケジュールアイコンをクリックし、実行間隔を設定します。自動で動作させるには「ON」に切り替えます。初めて使う場合は「Once per hour」などにします。 - 保存して開始
画面右上の「Save」ボタンを押した後、「Turn on」スイッチをオンにします。これで設定した間隔でスプレッドシートが監視され、新しい行が追加されると自動でSlack通知とGmail送信が行われます。
自動化の注意点とよくある失敗
トリガーが発動しない場合
スプレッドシートの共有設定が適切か確認します。Makeがアクセスできるように、スプレッドシートの共有設定で「リンクを知っている全員」またはMakeで認証したアカウントに編集権限を与えます。また、Makeの認証が期限切れになっていないか確認します。認証の再取得が必要な場合は、モジュールの設定画面から「Reconnect」を実行します。
重複実行が発生する
Watch Rowsは指定範囲の全行を毎回スキャンするため、既存の行を新しい行として誤検知することがあります。対策として、Watch New Rowsモジュールを使用します。これはシートの最終行以降に追加された行のみをトリガーにするため、重複を防げます。または、トリガーフィルタを追加して、行番号や特定の列の値で条件を絞り込みます。
実行間隔の制限に注意する
MakeのFreeプランではシナリオの実行頻度に制限があります(例:15分に1回)。大量のデータを頻繁に監視する必要がある場合は、有料プランへのアップグレードを検討します。また、短い間隔を設定すると無料枠の操作数を消費しやすくなります。監視間隔はビジネス要件に合わせて調整しましょう。
マッピングエラーが起きた場合
トリガーで取得したデータの構造を確認します。例えば、モジュール出力が配列になっている場合は、インデックスを正しく指定します。Makeのマッピングパネルで「Array aggregator」が必要な場合があります。エラーが発生したら、各モジュールの「Output」を確認し、データの形式を理解してから再マッピングします。
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主要なトリガーの比較表
| トリガーモジュール | 検知対象 | 出力内容 | 使用シーン |
|---|---|---|---|
| Watch Rows | 指定範囲に新しく追加された行 | 新規行の全データ | 新しいデータ登録をトリガーにしたい場合 |
| Watch Updates | 既存行の値変更 | 変更された行の新旧データ | 既存データの修正をトリガーにしたい場合 |
| Watch New Rows | シートの末尾に追加された新しい行のみ | 新規行の全データ | データが追記されるテーブルで効率的に監視したい場合 |
まとめ
Makeを使えば、Googleスプレッドシートの変更をトリガーに、Slack通知やメール送信など複数のアプリと連携した自動化をノーコードで実現できます。本記事で紹介したWatch Rowsモジュールの設定手順を参考に、まずは簡単なワークフローを作成してみてください。慣れてきたらフィルター条件やルーターを活用して、より複雑な自動化にも挑戦できます。例えば、特定の列の値に応じて通知先を変える処理も可能です。Makeの公式テンプレートも多数用意されているので、そちらも活用すると効率的です。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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