確定申告の時期になり、いざe-Tax(国税電子申告・納税システム)にログインしようとした際、16桁の「利用者識別番号」が分からず作業が止まってしまうのは、非常によくあるトラブルです。この番号は、銀行の口座番号のように一度発行されると原則として一生使い続けるものですが、1年に1回しか使用しないため、メモを紛失したり、どの書類に記載されているか忘れたりしがちです。しかし、この番号はマイナンバーカードを使ってオンラインで即座に確認したり、書面で再通知を受けたりする手段が確立されています。本記事では、利用者識別番号を紛失した際の確認方法と、再発行(再通知)の手順について、状況別に詳しく解説します。
【要点】利用者識別番号を特定し、ログインを正常化するための3つのルート
- 過去の申告書類から自力で探す: 前年の「確定申告書等送信票(控)」や税務署から届いたハガキを点検する。
- マイナンバーカードでオンライン確認する: 「メッセージボックス」や「利用者情報の確認・変更」画面から、リアルタイムで番号を表示させる。
- 「変更届出書」を提出して再通知を受ける: カードがない、またはログインできない場合に、システム上から再通知の申請を行う。
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目次
1. 利用者識別番号(16桁)の役割と重要性
利用者識別番号とは、国税庁が納税者一人ひとりを識別するために発行する16桁の番号です。e-Taxを利用する際の「ユーザー名」に相当し、納税者の申告データや納税記録はこの番号に紐付いて管理されています。
一度発行された番号は、引っ越しによる住所変更や氏名変更があった場合でも変わりません。そのため、安易に「新しく作り直せばいい」と考え、複数の番号を重複して発行してしまうと、過去の申告履歴が分散してしまい、還付金の確認や納税証明書の発行に支障をきたす恐れがあります。まずは、すでに持っている番号を「探す」または「確認する」ことが最優先となります。
2. まずは手元の書類を確認:3つのチェックポイント
オンラインでの照会を行う前に、以下の書類が手元にないか確認してください。多くの場合、これらの書類の右上に16桁の数字が印字されています。
- 前年度の確定申告書の控え: e-Taxで送信した後に印刷・保存した「確定申告書等送信票」の「利用者識別番号」欄。
- 税務署からの通知ハガキ: e-Taxの利用開始時に届いた「利用者識別番号等の通知」や、申告時期に届く「確定申告のお知らせ」ハガキ。
- 税理士からの報告書: 申告を税理士に依頼している場合、税理士から受け取った申告完了報告書の表紙や控え。
3. マイナンバーカードによる「オンライン照会」の手順
マイナンバーカードを持っており、ICカードリーダーやスマートフォンで読み取り可能な環境であれば、ログイン後の画面から即座に番号を確認できます。
3-1. 操作手順
- e-Taxの公式サイトまたはマイナポータルの「確定申告書等作成コーナー」へアクセスします。
- 「マイナンバーカードでログイン」を選択し、カードを読み取ります。
- ログイン後、メニューにある「利用者情報の確認・変更」または「メッセージボックス一覧」をクリックします。
- 画面上の「ご自身の利用者識別番号」という項目に、16桁の数字が表示されます。
※マイナンバーカードでログインした場合、システムが内部的にカードと番号を紐付けているため、番号を直接入力しなくてもログインが完了します。この際、画面上で番号をメモし、次回の入力に備えて保存しておくことを推奨します。
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4. 徹底比較:番号確認・再発行の各手段と所要時間
状況に合わせた最適な確認方法を整理しました。
| 確認方法 | 必要なもの | 完了までの時間 | 判定 |
|---|---|---|---|
| マイナンバーカード照会 | カード、リーダー(スマホ) | 即時(1分) | 推奨 |
| 変更届出(オンライン再通知) | 基本情報(氏名・住所等) | 即時(画面に表示) | カードがない場合 |
| 書面による再通知 | 変更届出書の郵送 | 約1週間程度 | 最終手段 |
| 税務署窓口での確認 | 本人確認書類 | 窓口の待ち時間に依存 | 確実だが手間 |
5. カードがない時の解決策:「変更届出・再通知」の申請
マイナンバーカードを持っていない、あるいはカードの有効期限が切れてログインできない場合は、e-Taxサイト上の「変更届出(再通知)」機能を利用します。
5-1. 再通知の申請ステップ
- e-Tax公式サイトのトップページから「個人の方」→「利用開始・変更」→「変更届出書を提出する」を選択します。
- 「再通知」の項目にチェックを入れます。
- 氏名、住所、生年月日などの基本情報を入力します。
- 入力内容を送信すると、通常はその場で画面上に「利用者識別番号」が表示されます。
※暗証番号(パスワード)も忘れている場合は、この画面で同時に新しい暗証番号を設定し直すことが可能です。これにより、古い情報を知らなくてもログイン機能を完全に復活させることができます。
6. 意外な落とし穴:ID・パスワード方式との混同
税務署で対面発行してもらった「ID・パスワード方式の届出完了通知」を持っている場合、そこに記載されている「ID」がそのまま「利用者識別番号」となります。
注意点: ID・パスワード方式で申告を行っている方は、16桁の番号ではなく「半角英数字」のIDを使っていると勘違いすることがありますが、システム上、中身は同じ16桁の番号です。届出書に記載されている英数字のIDを入力してログインできない場合は、ハイフンなしの16桁の数字として入力されていないか、または大文字・小文字の指定が正しいかを確認してください。
7. 番号判明後に必ず行うべき「管理の最適化」
無事に番号が分かった後は、来年の確定申告で再び同じトラブルを繰り返さないための対策を講じましょう。
- 電子データの保存: 番号が記載されたPDF(確定申告書等送信票)を、「確定申告_202X年_識別番号入り」といった分かりやすい名前でクラウドストレージや外付けHDDに保存する。
- パスワード管理ツールの利用: 16桁の番号をIDとして、設定した暗証番号とセットで管理ソフトに登録する。
- 「お知らせハガキ」の定点保管: 毎年1月頃に税務署から届くハガキを、領収書や源泉徴収票と同じ「確定申告用封筒」にまとめて保管する習慣をつける。
8. まとめ:番号紛失は「再通知」で即座にリカバリー可能
利用者識別番号という16桁の数字を完璧に記憶しておくことは、多くの納税者にとって現実的ではありません。忘れてしまったこと自体は、申告作業における些細なつまずきであり、システムが用意している「オンライン照会」や「再通知申請」を活用すれば、数分から数十分で解決できる問題です。
大切なのは、焦って「新しい番号を新規作成(開始届出)」しないことです。まずはマイナンバーカードによるログインを試み、それが難しい場合は「変更届出・再通知」の手順を踏む。この適切な順序で対応することで、過去のデータとの整合性を保ちながら、安全に手続きを続行できます。確実な番号を特定し、自信を持って申告書の作成へ進んでください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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