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はじめに:Amex年会費の支払いを装うフィッシング詐欺について
現在、アメリカン・エキスプレスの会員を対象に、「2026年度年会費のお支払について」という件名で支払いを督促する詐欺メールが急増しています。
このメールは、1月5日という具体的な期限を設定することで、利用者に「今日中に手続きをしないとカードが使えなくなる」という焦燥感を抱かせ、偽の決済サイトへ誘導する手口です。
しかし、文面を詳しく精査すると、年度の設定や用語の使い方に致命的な矛盾がいくつも存在します。被害を防ぐためには、メールに記載されたリンクを安易に信用せず、客観的な事実に基づいて判断することが重要です。
不審なメールの文面(全文)
以下に、現在確認されている詐欺メールの全文を掲載します。これと同一、あるいは酷似した文面を受け取った場合は、即座に削除してください。
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件名:【American Express】2026年度年会費のお支払について(期限:1月5日まで)
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このメールは 2026年1月1日時点で 2027年度年会費が未納の方を対象に送信されています。
※このメールアカウントは送信専用ですので、ご返信はなさらないで下さい。
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American
Express
会員各位
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
当学会の年会費の納入につきまして、お支払いの確認ができていない会員の方
にお送りしております。
ご登録いただいております発送先に2025年度年会費の払込用紙を 1月下旬ごろに 郵送しておりますが、お手元に届いておりますでしょうか。
1月5日(月) がご納入期限となっておりますので、大変恐れ入りますが、お手続のご確認を
今一度お願い致します。お手続きがお済みでない場合には、期限までにご納入 をお願い致します。
【年会費お支払方法】============================
ログイン情報がご不明な場合:https://www.angelyntot.com/tz/UjaLOLeChkwyV7S8V2F6EZ2aZMMQ7KPwA9vT
そのほか、銀行振込でもお受付いたします。詳細は郵送した書類をご確認くだ
さい。
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【発行】アメリカン?エキスプレス?インターナショナル,
Inc.
東京都港区虎ノ門4丁目1番1号
americanexpress.co.jp
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Copyright
(C) American Express International, Inc. All Rights Reserved.
EJP_FS_0225_J01-9169301
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技術的・論理的な矛盾点の徹底解説
このメールには、正規の金融機関では決してありえない「仕様上の欠陥」が4点含まれています。
1. 「当学会」という明らかな誤記
本文中に「当学会の年会費の納入」という記述があります。これは大学や研究機関の組織(学会)向けに送られる詐欺メールのテンプレートをそのまま流用し、タイトルだけを「American Express」に書き換えた際に消し忘れたものです。クレジットカード会社が自らを「学会」と呼ぶことは100%ありません。
2. 整合性のない年度設定
メールの冒頭では「2026年1月1日時点で2027年度年会費が未納」と記載されています。2027年度の会費を1年も前から督促すること自体が異常です。また、その直後には「2025年度年会費の払込用紙を1月下旬(将来の日付)に郵送している」といった、時系列が完全に崩壊した記述が見られます。
3. 公式とは無関係なドメインの使用
支払い用として提示されているURL「angelyntot.com」は、アメリカン・エキスプレスが所有する正規ドメイン「americanexpress.co.jp」とは一切関係がありません。このように、ブランド名と無関係な英数字のドメインでログインを求めるのは、フィッシング詐欺の典型的な仕様です。
4. 文字化けと不自然な記号
発行元の社名が「アメリカン?エキスプレス?」のように、疑問符(?)が混入しています。これは海外のシステムから日本語メールを自動生成した際の文字コードの問題、あるいはスパムフィルタを回避するための意図的な細工です。正規の日本法人が自社の社名を文字化けさせたまま放置して送信することはありません。
【比較表】本物のAmexからの連絡と詐欺メールの判別仕様
会費の支払いや未納に関する連絡が届いた際、以下のポイントで真偽を判別してください。
| チェック項目 | 今回の詐欺メール | 公式(正規)の仕様 |
|---|---|---|
| 誘導先ドメイン | angelyntot.com(無関係) | americanexpress.co.jp(公式) |
| 主語の表現 | 「当学会」と表記 | 「弊社」「当行」または社名 |
| 年度の整合性 | 2025、2026、2027年が混在 | 現在の契約年度に基づき一貫している |
| 支払い方法の案内 | 不審なリンク先でのログインを強要 | 登録済み口座からの振替案内が基本 |
もし情報を入力してしまった場合の緊急対応
万が一、メールのリンクをクリックし、クレジットカード情報やログイン情報を入力してしまった場合は、即座に以下の手順を実行してください。
1. カード裏面の電話番号へ連絡
現在、1月5日の期限を過ぎる前に、まずお手元のカード裏面に記載された公式の電話番号へ連絡してください。「詐欺メールに情報を入力してしまった」と伝えることで、不正利用の防止措置やカード番号の変更手続きが可能です。
2. パスワードの即時変更
攻撃者がログイン情報を利用する前に、アメリカン・エキスプレスの公式サイト(自らブックマークしたもの、または公式アプリ)からログインし、パスワードを変更してください。
3. 不審な決済のモニタリング
数日間は、利用明細をこまめにチェックしてください。身に覚えのない少額の決済(カードの有効性確認)が行われていないか確認し、異常があればすぐにカード会社へ報告してください。
FAQ:年会費督促を装う詐欺への対策
Q1: 1月5日が期限とありますが、今日中に払わないとどうなりますか?
A1: そもそもこのメール自体が偽物ですので、今日中に支払う必要はありません。焦ってリンク先の偽サイトで決済を行うことこそが、最大の被害(カード情報の窃取)を招きます。
Q2: 住所が「虎ノ門4丁目1番1号」となっており、本物の住所と同じですが?
A2: 詐欺グループは公式サイトから公開されている住所や社名をそのままコピーして使用します。住所が正しいことは、そのメールが本物であることの証明にはなりません。
Q3: どのような場合に本物の督促が届きますか?
A3: 通常、年会費は登録済みの銀行口座から自動で引き落とされます。残高不足などで引き落としができなかった場合は、改めて書面(ハガキ等)が郵送されるか、公式アプリ内でお知らせが届きます。不審なドメインのメールで支払いを求めることはありません。
「年会費未納」という通知は、カードの利用停止を恐れる心理を突いた巧妙な手口ですが、文面内の「当学会」という誤記や、不整合な年度設定を見れば詐欺であることは明白です。どのような緊急を要する内容であっても、メール内のリンクは一切使用せず、常に公式アプリや信頼できるブックマークから状況を確認するプロトコルを徹底してください。
