スマートフォンのカメラ性能が向上したとはいえ、JPEGで撮影した写真はカメラ側で自動的に色や明るさが調整されてしまうため、後からの編集に制限があります。RAW形式で撮影すれば、センサーが捉えた生のデータをそのまま保存できるため、露出やホワイトバランスの調整を自由に行えます。この記事では、Android端末でRAW画像を撮影するための設定手順と、その後の編集の流れを詳しく解説します。これにより、プロのような写真編集をスマートフォンだけで実現できるようになります。
【要点】AndroidでRAW撮影と編集をマスターするための3ステップ
- カメラアプリの「Proモード」または「RAW保存」設定: デフォルトのカメラアプリかサードパーティ製アプリでRAW撮影を有効にすると、写真に最大限の編集余地が生まれます。
- 専用のRAW編集アプリ(LightroomやSnapseed)を使用: 撮影したRAWファイルをこれらのアプリで開くと、露出・ホワイトバランス・ノイズなどの調整を高精度で行えます。
- 編集後にJPEGまたはDNGとして書き出し: 編集が完了したら、シェアや保存に適した形式で書き出すことで、RAWのメリットを活かしつつ扱いやすくなります。
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目次
RAW撮影とは何か、そのメリットとデメリット
RAW形式は、カメラのイメージセンサーが捉えた未処理のデータをそのまま記録するファイル形式です。JPEGのようにカメラ内部で自動的に色補正や圧縮が行われないため、RAWファイルは非常に多くの情報量を持っています。そのため、後から露出の補正やホワイトバランスの変更をしても画質の劣化が少なく、白飛びや黒つぶれを回復できる可能性が高まります。
一方で、RAWファイルはJPEGに比べてファイルサイズが大きく(1枚あたり20〜40MB程度)、連続撮影時にストレージを圧迫しやすいというデメリットもあります。また、RAWをそのままSNSにアップロードできないため、基本的には編集後にJPEGなどに書き出す必要があります。さらに、Android標準のカメラアプリではRAW撮影に対応していない機種もあるため、対応アプリのインストールが必要になる場合があります。
RAW撮影を有効にする設定手順
ここでは、Android端末でRAW撮影を行うための具体的な設定方法を説明します。手順はお使いの機種やカメラアプリによって多少異なりますが、基本的な流れは共通しています。
手順1:対応カメラアプリを確認する
- デフォルトのカメラアプリを開く
まずは端末にあらかじめインストールされているカメラアプリを起動します。多くのGalaxy端末やXperia端末では、ProモードやManualモードに切り替えることでRAW撮影が可能です。Pixel端末の場合、GoogleカメアプリではRAW撮影のオプションがデフォルトでは非表示のため、後述のサードパーティアプリが必要です。 - 設定メニューを確認する
カメラアプリ内の設定歯車アイコンをタップし、「画質」「保存形式」「詳細設定」などの項目を探します。ここに「RAW+JPEG」や「RAWのみ」といったオプションがあれば有効にします。機種によっては「Proモード」に入らないとRAW保存の設定が現れないこともあります。 - サードパーティアプリをインストールする
デフォルトのカメラアプリでRAW撮影ができない場合は、Playストアから「Open Camera」「ProCam X Lite」「Manual Camera」などのアプリをインストールします。これらのアプリはRAW撮影に対応しており、露出やフォーカスを手動で調整できるため、RAW撮影の利点を最大限に活かせます。
手順2:RAW撮影の設定を行う
- ProモードまたはManualモードに切り替える
カメラアプリでProモード(またはManualモード)を選択します。このモードではISO、シャッタースピード、ホワイトバランスなどを手動で設定できます。ただし、RAW撮影はこのモードに限定されるわけではなく、オートモードでもRAWファイルが保存されるアプリもあります。 - 保存形式をRAWに設定する
カメラアプリの設定画面で、保存形式を「RAW」または「RAW+JPEG」に変更します。「RAW+JPEG」にしておくと、RAWと同時にJPEGも保存されるため、すぐにシェアしたいとき便利です。ただし、ファイル容量は2倍になります。 - 撮影を実行する
設定が完了したら、実際にシャッターを切ります。RAWファイルは通常「DNG」という拡張子で保存されます(一部のアプリでは独自形式の場合もあります)。撮影後、ファイルマネージャーアプリでDCIMフォルダなどにDNGファイルが保存されていることを確認しましょう。
RAW画像を編集する具体的な流れ
RAWファイルを編集するには、RAW現像に対応したアプリが必要です。ここでは代表的なアプリであるAdobe Lightroom mobileとSnapseedを使った編集手順を解説します。
編集アプリのインストールとRAWファイルの読み込み
- Lightroom mobileをインストールする
PlayストアからAdobe Lightroomをインストールします。無料版でもRAW現像の基本機能は十分使えます。アプリを起動したら、デバイス内の写真をインポートする画面でDNGファイルを選択して読み込みます。 - Snapseedをインストールする
Googleが提供するSnapseedもRAW編集に対応しています。インストール後、アプリを開き、「開く」からRAWファイルを選択します。Snapseedは直感的なスライダー操作で調整できるのが特徴です。
基本的なRAW現像の手順(Lightroomの場合)
- 露出とコントラストを調整する
「Light」タブで露出スライダーを左右に動かし、全体の明るさを調整します。RAW dataは情報量が多いため、白飛びしていない部分は-2〜+2程度の補正でも画質が保たれます。コントラストを上げると引き締まった印象になります。 - ホワイトバランスを補正する
「色」タブで色温度(ケルビン)と色かぶりを調整します。RAWならではの柔軟性で、曇天時に青みがかった写真を自然な色味に戻せます。 - シャドウとハイライトを個別に調整する
「Light」タブの「シャドウ」を上げると暗部が明るくなり、「ハイライト」を下げると明るい部分のディテールが回復します。RAWのダイナミックレンジの広さを実感できる操作です。 - 詳細(シャープネスとノイズリダクション)を調整する
「詳細」タブでシャープネスをかけ、ノイズリダクションでざらつきを低減します。RAWはノイズが乗りやすいため、高感度撮影時には特に効果的です。 - 書き出し形式を選んで保存する
編集が完了したら、右上の「∨」から「保存」を選びます。JPEGとして保存するか、DNG(RAWのまま)で保存するかを選択できます。SNSにアップロードする場合はJPEG、さらに後で編集する可能性がある場合はDNGを選びましょう。
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RAW撮影時の注意点とよくある失敗例
ファイル容量が大きいためストレージを圧迫する
RAWファイルは1枚で20〜40MB程度になるため、頻繁にRAWで撮影するとすぐに内部ストレージが不足します。対策として、microSDカードに対応している端末ではカードに保存先を変更するか、GoogleフォトやGoogleドライブなどのクラウドストレージに自動バックアップする設定にしておくと安心です。
RAWファイルが他のアプリで開けない場合がある
DNG形式は汎用的なRAW形式ですが、一部の古いアプリや簡易な画像ビューアでは表示できません。そのような場合は、編集に使うLightroomやSnapseedで直接開くか、端末のファイルマネージャーでRAWファイルをタップして対応アプリを選択しましょう。GoogleフォトでもDNGファイルは表示できますが、編集機能は限定的です。
RAW撮影に対応していないカメラアプリを使うと撮影できない
すべてのAndroid端末がRAW撮影に対応しているわけではありません。特にエントリーモデルや一部のメーカーの端末では、ハードウェアレベルで非対応の場合があります。その場合は「Open Camera」などのサードパーティアプリでも撮影できないことがあります。事前に端末の仕様を確認するか、サードパーティアプリの対応リストを参照してください。
RAW撮影時にシャッターラグや処理待ちが発生する
RAWファイルはデータ量が大きいため、撮影後の保存に時間がかかり、次の撮影までにラグが生じることがあります。特に連写時にはバッファがすぐに埋まり、撮影が中断されることもあります。動き回る被写体を撮る場合は、JPEGで撮影したほうが確実です。
RAWとJPEGの比較表
| 項目 | RAW | JPEG |
|---|---|---|
| ファイルサイズ | 大きい(20〜40MB) | 小さい(2〜5MB) |
| 編集の柔軟性 | 高い(露出・WB・ノイズを大きく変更可能) | 低い(編集による画質劣化が大きい) |
| 即時共有 | 不可(変換が必要) | 可能(そのままSNSにアップできる) |
| 保存スペース | 多く必要 | 少なくて済む |
| 対応アプリ | 専用アプリが必要 | ほとんどのアプリで表示可能 |
まとめ
Android端末でRAW撮影を行うには、対応カメラアプリで保存形式をRAWに設定するだけで準備が整います。撮影後はLightroom mobileやSnapseedなどの専用アプリを使えば、露出やホワイトバランス、ノイズ処理を思い通りに調整できます。編集が終わったらJPEGとして書き出してSNSに共有したり、DNGのままクラウドに保管して後日再編集することも可能です。ぜひ、Proモードやサードパーティアプリを試して、RAWがもたらす編集の自由度を体感してみてください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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