【確定申告/e-Tax】還付金が思ったより少ない!計算が合わない時の見直しポイント

【確定申告/e-Tax】還付金が思ったより少ない!計算が合わない時の見直しポイント
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確定申告において算出される還付金は、年間を通じて源泉徴収された「既納税額」と、全ての所得・控除を確定させた後の「年税額」との差額を精算した結果です。還付額が想定を下回る場合、それは計算不全ではなく、所得の合算による税率変動や、控除の適用順序に伴う「引ききれない控除」の発生など、論理的な要因に基づいています。本記事では、還付金額の期待値と実績値に乖離が生じる主な要因を整理し、確認すべき項目を解説します。

【要点】還付額が少なくなる主な論理的要因

  • 源泉徴収税額による上限: 還付金は、源泉徴収票に記載された「源泉徴収税額」を超えることはない。支払った以上の税金は戻らないという物理的制約。
  • 副業・一時所得による税額の相殺: 給与以外の所得(雑所得や一時所得)を合算したことで、控除による減税分が追加の納税分で相殺されている可能性。
  • 「税額控除」の適用限界: 住宅ローン控除等の税額控除は、算出された所得税額を限度とするため、所得税額が0になった時点でそれ以上の還付は発生しない。

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1. 還付金算出の構造と源泉徴収税額の関係

還付金は、既に国へ納付済みの税金(源泉徴収分)の一部を、確定申告によって「戻し入れる」処理です。

1-1. 源泉徴収税額が還付の「上限」となる制約

還付金額は、源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄に記載された金額が物理的な上限となります。医療費控除や寄附金控除をいくら追加しても、この欄の数値以上に還付されることはありません。源泉徴収税額が0、あるいは極めて少ない場合、所得税の還付効果は限定的となります。

1-2. 非課税所得と還付の関係

失業手当や特定の給付金、遺族年金などは非課税所得であり、そもそも税金が引かれていないため、これらを申告しても還付額が増加することはありません。


2. 徹底比較:還付額が期待を下回る具体的な原因

入力内容や控除の性質によって生じる、金額乖離の原因を以下の表に整理しました。

要因 内容と影響 確認箇所
給与以外の所得合算 副業や一時所得を合算したため、追加の税額が発生し、控除分と相殺された。 申告書 第一表「所得金額」合計
ふるさと納税の申告不備 ワンストップ特例利用者が、医療費控除等のために確定申告を行い、寄附金控除の入力を失念した。 「寄附金控除」欄の数値
住宅ローン控除の底突き 所得控除を適用した結果、所得税額自体が0になり、住宅ローン控除が全額使い切れなかった。 「算出所得税額」と「税額控除」の比

3. 所得の合算に伴う「相殺」のメカニズム

還付金額が少ない理由として最も多いのが、複数の所得を合算することによる税額の増加です。

3-1. 雑所得(副業)や一時所得の追加

給与所得に加えて、副業による雑所得や満期保険金等の一時所得を申告する場合、それらの所得に対しても所得税が課されます。医療費控除等によって所得を圧縮しても、追加所得によって課税ベースが底上げされている場合、最終的な還付額は「控除による減税分」から「追加所得による増税分」を差し引いた正味の金額となります。

3-2. 累進税率の適用ランク上昇

日本の所得税は超過累進税率を採用しているため、所得の合算によって課税所得金額が特定の閾値(195万円、330万円等)を超えると、適用される税率が上昇します。これにより、前年よりも所得控除の金額が増えていても、税率の上昇分が還付額を抑制する要因となります。


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4. 「控除の種類」による減税効果の差異

全ての控除が同じように還付金に反映されるわけではありません。控除の性質を理解する必要があります。

  • 所得控除(医療費、生命保険料等): 所得税率を掛ける前の「所得金額」を減らす効果があります。還付される金額は、おおよそ「控除額 × 自身の所得税率」となります。
  • 税額控除(住宅ローン、政党寄附等): 算出された「税金額」から直接差し引くため、控除額がそのまま還付金に反映される強力な効果を持ちます。

技術的注意: 住宅ローン控除等の税額控除は、所得税額を0にするまでしか機能しません。引ききれなかった分は住民税から控除される仕組みになっていますが、e-Taxの「所得税還付金」の表示上には現れません。


5. ふるさと納税(ワンストップ特例)の無効化リスク

ワンストップ特例制度を利用していた納税者が、医療費控除などを理由に確定申告を行うと、システム上、過去のワンストップ特例の申請は全て無効となります。

不整合の回避方法: 確定申告を行う際は、ワンストップ申請済みの自治体分も含め、全ての寄附金データを「寄附金控除」として再入力する必要があります。これを見落とすと、ふるさと納税による還付・控除が一切反映されず、還付金が大幅に少なく計算されます。


6. 社会保険料控除の「重複確認」

給与から天引きされている社会保険料は、勤務先の年末調整で既に控除済みです。これを確定申告で再度入力しても、還付金が増えることはありません。確定申告で追加できるのは、「給与天引き以外で個人で支払った(国民年金、国民健康保険等)」分のみです。


7. 結論:源泉徴収税額と年税額の差分を確認する

還付金が少ないと感じる場合、まずは源泉徴収票の「源泉徴収税額」を確認し、次に申告書第一表の「申告納税額」を確認してください。還付金は、この両者の差に他なりません。

所得の増加、控除の適用順序、そして源泉徴収済みの金額という3つの変数を整理することで、還付金額の妥当性を論理的に検証することが可能になります。e-Taxの最終確認画面で出力される「計算結果の確認」PDFを詳細に照合し、期待値との差が生じている具体的な項目を特定してください。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。