工学系の学会で論文を投稿する際、IEEE形式のフォーマットが求められることが多くあります。自分で文字サイズや余白を設定するのは手間がかかり、ミスも発生しやすいものです。GoogleドキュメントにはIEEE形式の公式テンプレートが用意されており、これを活用すればフォーマットの悩みから解放されます。この記事では、テンプレートの入手方法からカスタマイズ、参考文献の管理まで、具体的な手順を解説します。読み終えると、すぐにIEEE形式の論文作成を始められます。
【要点】GoogleドキュメントでIEEE形式の論文テンプレートを活用する方法
- テンプレートギャラリーから開く: Googleドキュメントのテンプレートギャラリーで「IEEE」と検索すると、公式の論文テンプレートが見つかります。それを開くだけで、すぐにIEEE形式の文書が使えます。
- スタイル設定を確認する: テンプレートには見出しスタイルや引用スタイルが事前に定義されています。必要に応じてスタイルオプションから調整します。
- 参考文献を適切に管理する: IEEE形式では参考文献を番号順に並べ、本文中で引用番号を挿入します。Googleドキュメントの参考文献ツールを使うと便利ですが、手動で管理する方法も理解しておきます。
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目次
IEEE形式の論文テンプレートの特徴とメリット
IEEE形式は、電気電子学会が定めた学術論文の標準フォーマットです。2段組のレイアウト、Times New Roman 10ポイントの本文、特定の引用形式([1]など)が特徴です。このテンプレートを使用すれば、フォーマットの細かいルールに悩むことなく、論文の内容に集中できます。また、Googleドキュメントのテンプレートは無料で利用でき、複数人での同時編集やクラウド保存も可能なため、共同研究にも適しています。
IEEEテンプレートを入手し、文書を作成する手順
テンプレートギャラリーからテンプレートを開く
以下の手順で、GoogleドキュメントのテンプレートギャラリーからIEEEテンプレートを開きます。
- Googleドキュメントのホーム画面を開く
ブラウザでGoogleドキュメントにアクセスし、左上のメニューボタン(三本線)をクリックします。 - テンプレートギャラリーを表示する
表示されたメニューから「テンプレートギャラリー」を選択します。または、右上の「ギャラリー」ボタンをクリックしても同様です。 - 「IEEE」で検索する
テンプレートギャラリーの上部にある検索バーに「IEEE」と入力します。すると、IEEEの論文テンプレートが表示されます。 - テンプレートを選択して開く
表示されたテンプレートのサムネイルをクリックします。新しいタブでテンプレートが開き、すぐに編集を開始できます。
このテンプレートは「IEEE Paper Template」という名前で、A4サイズ、2段組、標準的なスタイルがあらかじめ設定されています。
テンプレートのスタイルを確認・変更する
テンプレートには見出し(Heading 1, 2, 3)や標準テキストのスタイルが定義されています。必要に応じて、以下の手順でスタイルをカスタマイズします。
- スタイルメニューを開く
画面上部のツールバーにある「スタイル」ドロップダウンをクリックします。デフォルトでは「標準テキスト」や「見出し1」などが表示されています。 - 変更したいスタイルの横にある矢印をクリック
各スタイルの右側に表示される下向き矢印をクリックし、「スタイルを更新」または「スタイルオプション」を選択します。 - フォントやサイズを設定する
スタイルオプション画面で、フォントファミリー、サイズ、色、行間などを変更できます。IEEE形式に合わせる場合は、本文をTimes New Roman 10pt、見出しを太字の適切なサイズに設定します。 - 変更を適用する
設定が完了したら「適用」をクリックします。以降、そのスタイルを適用したテキストは新しい設定に従います。
スタイルを変更しても、既存のテキストには自動で反映されません。変更後にテキストを選択してスタイルを再適用する必要があります。
参考文献を追加する
IEEE形式では、参考文献を本文中で[1]、[2]のように引用し、文末に番号順にリストします。Googleドキュメントの参考文献ツールを使うと、自動的に番号を振ることができます。
- 参考文献ツールを開く
メニューバーから「ツール」→「参考文献」を選択します。画面右側に参考文献パネルが表示されます。 - 追加ボタンをクリックする
パネル下部の「+」ボタンをクリックし、引用元の種類(書籍、雑誌記事、ウェブサイトなど)を選択します。 - 参考文献情報を入力する
表示されるフォームに、著者名、タイトル、発行年などの情報を入力します。Google Scholarから自動入力することも可能です。 - 引用を挿入する
本文中で引用したい位置にカーソルを置き、参考文献パネルの該当項目の「引用」ボタンをクリックします。[1]のように引用番号が挿入されます。 - 参考文献リストを挿入する
文書の末尾にカーソルを置き、参考文献パネルの三点メニューから「参考文献リストを挿入」を選択します。番号順にリストが生成されます。
参考文献ツールはIEEEの引用形式に対応していますが、引用番号の書式が[1]ではなく(1)になる場合があります。その場合は、ツールの設定で書式を変更するか、手動で調整します。手動で管理する場合は、引用番号を手入力し、参考文献リストを自分で作成します。
図と表を挿入し、キャプションを付ける
IEEE形式では、図や表の下にキャプションを付け、本文中で「図1」「表I」のように参照します。以下の手順で挿入します。
- 図を挿入する
メニューから「挿入」→「画像」を選択し、ファイルからアップロードするか、URLを指定します。テーブルは「挿入」→「表」から作成します。 - キャプションを追加する
図の下または表の上にカーソルを置き、「挿入」→「図形描画」→「新しい」を選択し、テキストボックスでキャプションを記入する方法もありますが、簡単なのは直接テキストを入力し、スタイルを「標準テキスト」のまま手動で中央揃えにする方法です。より簡単な方法として、「挿入」→「特殊文字」からキャプション番号を挿入することもできます。 - キャプションのスタイルを統一する
キャプション用のスタイルを作成しておくと便利です。「スタイル」ドロップダウンで「標準テキスト」を右クリックし、「スタイルオプション」からキャプション専用のフォントサイズ(10pt)や配置を設定します。
図や表を追加したら、本文中で「図1に示すように」といった参照を忘れずに記述します。
テンプレート使用時の注意点とよくあるミス
スタイルを変更するとレイアウトが崩れる
テンプレートのスタイルを大幅に変更すると、2段組のレイアウトが崩れたり、見出しの番号が正しく表示されないことがあります。特にフォントサイズを11pt以上にすると、行間が広がりすぎてページに収まらなくなるため注意が必要です。変更を加える前に、必ずバックアップを取るか、コピーを作成しておきましょう。
参考文献ツールがIEEEの引用形式と完全に合わない場合がある
Googleドキュメントの参考文献ツールは、標準的なIEEE形式をサポートしていますが、引用番号の書式が自動的に[1]にならないケースがあります。また、参考文献リストの並び順が題名順になることがあるため、必ず番号順に並んでいるか確認します。必要であれば手動で修正します。引用が複数ある場合は、「ツール」→「参考文献」の設定で「番号順」を選びます。
図の配置で段組が乱れる
図を挿入するとき、画像のサイズが大きすぎると2段組のバランスが崩れます。図は段幅に収まるよう、幅を10〜15cm程度にリサイズします。また、図の周りにテキストを回り込ませる設定(テキストの折り返し)は「インライン」のままとし、段組を維持します。
PDFとして書き出す際の注意
完成した文書をPDFとして保存するには、「ファイル」→「ダウンロード」→「PDFドキュメント」を選択します。その際、フォントが埋め込まれていないと、別の環境で表示が崩れる可能性があります。Googleドキュメントのテンプレートは標準フォントを使用しているため、問題は少ないですが、特定のフォントを使用した場合は注意が必要です。また、PDFの用紙サイズがA4になっていることを確認します。
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公式テンプレートと手動テンプレートの比較
| 項目 | 公式テンプレート | 手動設定 |
|---|---|---|
| 初期設定の手間 | ほとんど不要 | 多くの設定が必要 |
| フォーマットの正確さ | IEEE標準に準拠 | ミスが発生しやすい |
| カスタマイズの自由度 | やや制限あり | 自由自在 |
| 共同編集のしやすさ | 高い | 高い(テンプレート不要) |
| 推奨対象 | 初心者や急ぎの人 | 細かい調整が必要な人 |
公式テンプレートを使えば、フォーマットに悩む時間を大幅に短縮できます。一方、手動設定では完全に自分の好みに合わせられますが、IEEEの仕様を熟知している必要があります。最初は公式テンプレートで執筆し、後から微調整する方法がおすすめです。
まとめ
GoogleドキュメントのIEEEテンプレートを利用すれば、工学系学会の論文作成が格段に効率化します。テンプレートギャラリーから簡単に開くことができ、スタイルの調整や参考文献の管理もスムーズに行えます。次に論文を書く際には、ぜひこのテンプレートを活用してみてください。なお、独自のスタイルを追加したい場合は、スタイルオプションで自由に設定できることも覚えておくと良いでしょう。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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