論文を書いていて、ある書籍のなかで紹介されていた別の研究を引用したいけれど、原典がオンライン化されておらず手に入らない状況に直面したことはありませんか。このような場合、原典を直接引用するのではなく「二次引用」という形式で記載する必要があります。
本記事では、Googleドキュメントで二次引用を正しく表記する方法、原典著者と引用元著者の表記順序、引用ツールでの設定手順を解説します。
【要点】二次引用表記の3つの基本
- 「as cited in」または「より引用」を明示: 原典著者の後に「as cited in」(英語)または「より引用」(日本語)を入れて、実際に参照した二次資料を併記します。
- 参考文献リストには二次資料のみ記載: 原典は本文中の引用内に表記して、参考文献リストには実際に手に取った二次資料(書籍・論文)だけを掲載します。
- 原典が入手可能なら直接引用を優先: 二次引用は最終手段で、可能な限り原典を取り寄せて直接引用する方が学術的な信頼性が高くなります。
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目次
二次引用の仕組みと使い所
二次引用とは、原典を直接読まずに、別の文献(二次資料)で引用されているのを孫引きする形式です。原典が絶版・古い・外国語・アクセス不可などで入手困難な時に使う最終手段で、学術的には「直接引用が望ましい」が原則です。
二次引用を使う時は、原典著者と引用元著者の両方を明記する義務があります。読み手が「この記述は原典を直接確認したものではない」ことを理解できるようにするためです。引用ルールを誤ると、原典を読んだかのように見える「孫引きの隠蔽」となり、学術不正と判断される場合もあります。
二次引用の表記手順
- 原典と二次資料の情報を整理
原典著者・原典発行年・原典タイトルと、二次資料の著者・発行年・タイトル・ページ番号をそれぞれ記録します。 - 本文中の引用形式
APA形式なら「(Smith, 1990, as cited in Tanaka, 2024)」、MLA形式なら「(Smith, qtd. in Tanaka 25)」と記載します。日本語論文では「(スミス 1990、田中 2024より引用)」が一般的です。 - 引用ツールには二次資料を登録
「ツール」→「引用」で二次資料(田中 2024)を出典として追加します。原典は本文中で言及するだけで、出典リストには登録しません。 - 本文に引用を挿入
引用したい場所にカーソルを置いて、二次資料の引用ボタンをクリックします。挿入された短縮引用を編集して「as cited in」や「より引用」を追加します。 - 参考文献リストの確認
「参考文献」セクションには田中(2024)だけが掲載されます。原典のSmith(1990)は記載しません(直接読んでいないため)。
二次引用でよくあるトラブル
原典が手に入りそうで諦めるべきか迷う
図書館の相互利用・国立国会図書館のリモート複写・著者への連絡などで意外と入手できる場合があります。1日かければ入手可能な原典なら、二次引用ではなく直接引用を選ぶのが学術的に望ましいです。
「as cited in」を「cited by」と書いてしまう
「as cited in」は「〜の中で引用されている」という意味で、原典→二次資料の方向を示します。「cited by」は逆の意味になるため、誤って使うと意味が変わります。APAでは「as cited in」が正式表記です。
参考文献リストに原典を記載してしまう
直接読んでいない原典をリストに含めると、誤った印象を与えます。「リストには実際に手に取った文献のみ」が原則です。引用ツールに原典を登録しないことが、間違いを防ぐコツです。
同じ二次引用を複数回使う場合
2回目以降の引用も毎回「(原典著者, as cited in 二次著者)」の完全形で書きます。省略形(ibid.等)は二次引用では使わないのが原則です。
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二次引用の表記例(スタイル別)
| スタイル | 本文中の表記例 |
|---|---|
| APA | (Smith, 1990, as cited in Tanaka, 2024) |
| MLA | (Smith, qtd. in Tanaka 25) |
| Chicago | (Smith 1990, quoted in Tanaka 2024, 25) |
| 日本式 | (スミス 1990、田中 2024より引用) |
まとめ
二次引用は原典が入手不可能な場合の最終手段で、Googleドキュメントの引用ツールでは二次資料(実際に手に取ったもの)だけを出典として登録し、本文中の引用に「as cited in」や「より引用」を追加する形式が基本です。参考文献リストには原典は含めず、二次資料のみ記載することで、学術的な誠実さを保てます。可能な限り図書館や著者連絡で原典を入手して直接引用するのが望ましく、二次引用は本当に必要な場面に限定して使うのが研究倫理上の原則です。引用ルールを正しく理解することは論文の信頼性を支える重要な基盤となります。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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