【Outlook】「.ostファイルが最大サイズに達しました」エラー!容量を削減する圧縮術

【Outlook】「.ostファイルが最大サイズに達しました」エラー!容量を削減する圧縮術
🛡️ 超解決

ADVERTISEMENT

データベースの「物理的な限界」を突破し、メールの送受信機能を回復させる

Outlookを使用中に「データファイル(.ost)が最大サイズに達しました」という警告が表示され、新しいメールの受信や送信ができなくなることがあります。慌てて不要なメールを削除しても、エクスプローラー上のファイルサイズが減らず、エラーが解消されないという現象に困惑するユーザーは少なくありません。
このトラブルの主因は、Outlookが採用している「拡張可能なデータベース構造」にあります。メールを削除しても、ファイル内のデータ領域が「白紙」になるだけで、ファイル自体の容量(外枠)は自動的には縮小されないのです。本記事では、OSTファイルの肥大化を招く技術的要因を解明し、ファイルサイズを物理的に圧縮する手順から、同期設定を最適化して再発を防ぐための技術的手法を詳説します。

結論:OSTファイルの容量を削減する3つのステップ

  1. 同期スライダーの調整:「過去1ヶ月分」など、PCに保存するメールの期間を制限し、サーバー側との同期データを絞り込む。
  2. 「今すぐ圧縮」の実行:削除したメールの跡地に残った「空き領域」を詰め直し、ファイルサイズを物理的に小さくする。
  3. 共有フォルダのキャッシュ停止:共有メールボックスのキャッシュ設定をオフにし、自分以外の膨大なデータをOSTから切り離す。

1. 技術仕様:OSTファイルの「50GBの壁」と構造的な特徴

Microsoft 365の標準的な設定では、Outlookのデータファイル(OST/PST)の上限サイズは「50GB」に設定されています。これを超えると、データベースの整合性を守るために書き込み処理がロックされます。

なぜメールを消してもサイズが減らないのか

データベースの断片化:OSTファイルは一種のデータベースです。メールを削除すると、そのデータが入っていた「ページ」が空き状態になりますが、ファイル自体のサイズ(ファイルの終端位置)はそのまま維持されます。これを「ホワイトスペース」と呼びます。
サーバーとの同期ラグ:サーバー側でメールを消去しても、クライアント側のOSTファイルがその変更を物理的な削除としてファイル構造に反映させるには、特定の「圧縮コマンド」が必要です。
共有メールボックスの罠:自分が担当している「info@」などの共有アドレスがある場合、そのすべてのメールがあなたのOSTファイル内にダウンロードされ、容量を二重・三重に圧迫しているケースが多々あります。

エンジニアリングの視点では、OSTファイルの管理は「削除」ではなく「最適化(Compact)」と「同期範囲の限定」の二段構えで行う必要があります。

ADVERTISEMENT

2. 実践:同期スライダーで「過去1ヶ月」に限定する手順

最も即効性があり、かつ副作用が少ないのが、PCに保存するデータの期間を短縮する方法です。古いメールはサーバーに残るため、検索すればいつでも閲覧可能です。

同期スライダーの変更ステップ

  1. 「ファイル」タブ > 「アカウント設定」 > 「アカウント設定(A)…」を選択します。
  2. 自分のメールアドレスを選択し、「変更」をクリックします。
  3. 「オフライン設定」にある「メールをオフラインで保存する期間」のスライダーを動かします。
  4. 「すべて」になっている場合は、「1年」や「3ヶ月」「1ヶ月」など、業務に必要な最小限の期間に設定します。
  5. 「次へ」 > 「完了」を押し、Outlookを再起動します。

これにより、指定期間より古いメールデータがローカルのOSTファイルからパージ(消去)されます。ただし、これだけでは「ホワイトスペース」が残ったままなので、次の「圧縮」工程が必須です。

3. 技術的洞察:「今すぐ圧縮」による物理的なサイズ削減

不要なデータをパージした後は、空洞化したファイル構造を物理的に詰め直す作業を行います。これが「圧縮」の本来の意味です。

「今すぐ圧縮」の実行手順

  1. 「ファイル」タブ > 「アカウント設定」 > 「アカウント設定(A)…」を開きます。
  2. 「データファイル」タブに切り替えます。
  3. リストから対象のOSTファイルを選択し、「設定」(またはダブルクリック)を押します。
  4. 「詳細設定」タブ(または全般)にある「今すぐ圧縮」ボタンをクリックします。

※重要:圧縮処理には時間がかかる場合があります(数十分〜)。処理中はOutlookの操作が重くなるため、昼休みや退社前に行うのがエンジニアリング的な定石です。これにより、数GB単位でファイルサイズが縮小されるはずです。

4. 高度な修復:共有メールボックスの「キャッシュ」を無効化する

もしあなたが複数の共有メールボックス(代表アドレス等)を参照しているなら、この設定が容量不足の真犯人である可能性が非常に高いです。

共有フォルダの同期オフ

1. 「アカウント設定」 > 「変更」 > 「詳細設定」ボタンをクリックします。
2. 「詳細設定」タブを開きます。
3. 「共有フォルダをダウンロードする」のチェックを外します。

このチェックを外すと、共有メールボックスのデータはローカルのOSTファイルには保存されず、表示のたびにサーバーへ読みに行く「オンラインモード」になります。自分の個人メールだけがOSTに保存されるようになるため、劇的に容量を節約できます。

5. 運用の知恵:レジストリによる「上限50GB」の強制引き上げ

どうしても全てのメールをローカルに持ちたい、かつ50GBでは足りないというパワーユーザー向けに、OSレベルで上限を引き上げる技術的な回避策があります。

レジストリの編集:HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\PST 配下に MaxLargeFileSize というDWORD値を作成します。
値の設定:例えば「102400」(10進数)と入力すれば、上限を100GBまで拡張できます。
リスクの理解:ただし、OSTファイルが100GBを超えると、Outlookの検索インデックスが極端に重くなり、アプリ全体のパフォーマンスが著しく低下します。上限の引き上げは「整理するまでの時間稼ぎ」と考え、基本的には50GB以内で運用する設計を優先すべきです。

まとめ:OST容量不足の解決チェックリスト

対策フェーズ 具体的なアクション 期待される効果
Step 1: 削減 同期スライダーを1年〜3ヶ月に短縮 ローカルに保持するデータ量を大幅カット
Step 2: 圧縮 「データファイル」設定から「今すぐ圧縮」 空き領域を詰め、ファイルサイズを物理縮小
Step 3: 分離 共有フォルダのダウンロードをオフ 他人のデータによるOST肥大化を根絶
Step 4: 拡張 レジストリでMaxLargeFileSizeを変更 物理的な50GB制限を突破(非推奨)

Outlookの「最大サイズ到達」エラーは、データベース管理を怠った際に発生する「システムからの悲鳴」です。単にメールを消すだけでは足りず、同期スライダーで範囲を絞り、圧縮コマンドで物理的にサイズを詰め、共有フォルダのキャッシュを適宜切り離す。この三段階のメンテナンスを行うことで、Outlookの動作は再び軽快になり、業務の停滞を防ぐことができます。肥大化したファイルを放置せず、定期的なクレンジングを習慣化することで、安定したメール環境を維持しましょう。

👥
Teams/Outlookトラブル完全解決データベース サインイン、接続エラー、メール送受信の不具合など、特有のトラブル解決策を網羅。困った時の逆引きに活用してください。

この記事の監修者

🌐

超解決 リモートワーク研究班

Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。