【Teams】B2B Direct Connectで外部組織のTeamsを自社テナントに統合する手順

【Teams】B2B Direct Connectで外部組織のTeamsを自社テナントに統合する手順
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外部の組織とMicrosoft Teamsで連携する際、会議参加やチャットはできても、ファイル共有や共同作業に制限を感じたことはありませんか。

B2B Direct Connectは、外部組織のTeams環境を自社テナントに統合し、よりシームレスな共同作業を実現する機能です。

この記事では、B2B Direct Connectの設定方法と、そのメリットについて詳しく解説します。

【要点】B2B Direct Connectで外部組織とのTeams連携を強化する

  • B2B Direct Connectの概要: 外部組織のTeamsリソースを自社テナントに統合し、共同作業を円滑にする機能です。
  • 設定手順: Azure ADテナント間アクセス設定と、Teams管理センターでの設定が必要です。
  • メリット: ファイル共有、チャット、会議の連携が強化され、生産性が向上します。

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B2B Direct Connectの概要とメリット

B2B Direct Connectは、Microsoft Teams Connectで提供される機能の一つです。これにより、外部組織のユーザーが自社テナントのリソース(チャネル、ファイルなど)に、あたかも自社ユーザーのようにアクセスできるようになります。

従来の外部アクセス(ゲストアクセス)では、外部ユーザーは別のテナントにゲストとして招待される必要がありました。しかし、B2B Direct Connectでは、両組織のテナント間で直接的な信頼関係を構築します。これにより、外部ユーザーは自社のTeams環境から直接、相手組織の共有チャネルにアクセスできるようになるのです。

この機能の最大のメリットは、共同作業の円滑化です。プロジェクトメンバーが複数の組織にまたがっている場合、B2B Direct Connectを利用することで、ファイル共有、チャット、会議といった日常的なコミュニケーションが格段にスムーズになります。例えば、共同でドキュメントを編集する際に、いちいちファイルをダウンロード・アップロードする手間が省け、リアルタイムでの共同編集が可能になります。

また、セキュリティ面でも利点があります。テナント間アクセス設定により、どの組織とどのようなリソースを共有するかを細かく制御できるため、組織のポリシーに沿った安全な連携が実現できます。

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B2B Direct Connect設定の前提条件

B2B Direct Connectを設定するには、いくつかの前提条件があります。まず、自社と連携したい外部組織の両方が、Microsoft 365のライセンスを所持している必要があります。具体的には、Azure Active Directory (Azure AD) を利用したテナント間アクセス設定が可能なライセンスです。

次に、両組織のIT管理者が、それぞれのAzure ADテナントでテナント間アクセス設定を行う必要があります。この設定により、組織間の信頼関係が確立され、リソースの共有が可能になります。

さらに、Teamsの管理者権限が必要です。Teams管理センターで共有チャネルの設定を行うため、Teamsの全体管理者または共有チャネルの管理権限を持つアカウントで操作を行う必要があります。

これらの前提条件を満たしていることを確認してから、設定手順に進んでください。

Azure ADテナント間アクセス設定の手順

B2B Direct Connectの基盤となるのが、Azure ADのテナント間アクセス設定です。この設定は、両組織のIT管理者がそれぞれ自社のテナントで行う必要があります。

自社テナントでの設定

まず、自社のAzure ADテナントで、連携したい外部組織からのアクセスを許可する設定を行います。この設定は、Azureポータルから行います。

  1. Azureポータルにサインインする
    Azure ADの全体管理者権限を持つアカウントで、Azureポータル (portal.azure.com) にサインインします。
  2. Azure Active Directoryを開く
    検索バーに「Azure Active Directory」と入力し、サービスを選択します。
  3. 「テナント間アクセス設定」を選択する
    左側のメニューから「外部のID」セクションにある「テナント間アクセス設定」をクリックします。
  4. 「信頼する組織」タブを選択する
    設定画面の上部にある「信頼する組織」タブをクリックします。
  5. 「組織を追加」をクリックする
    「組織を追加」ボタンをクリックし、連携したい外部組織のテナントIDまたはドメイン名を入力します。
  6. 「アクセス設定」を構成する
    組織を追加したら、「アクセス設定」の項目で「インバウンドアクセス」の「編集」ボタンをクリックします。
  7. TeamsとExchange Onlineのアクセスを許可する
    「外部ユーザーとゲスト」セクションで、「Teams」と「Exchange Online」のチェックボックスをオンにします。「すべての外部ユーザー」ではなく、「信頼する組織」からのアクセスのみを許可するように設定します。
  8. 「許可」を選択し、保存する
    設定を保存します。これで、自社テナントから外部組織へのアクセスが許可されます。

外部組織テナントでの設定

次に、連携したい外部組織のIT管理者に、自社テナントからのアクセスを許可する設定を行ってもらう必要があります。手順は自社テナントでの設定とほぼ同様ですが、ここでは外部組織側から見た設定内容を説明します。

  1. 外部組織のAzureポータルにサインインする
    外部組織のAzure AD全体管理者権限を持つアカウントで、Azureポータルにサインインします。
  2. Azure Active Directoryを開く
    「Azure Active Directory」サービスを選択します。
  3. 「テナント間アクセス設定」を選択する
    左側のメニューから「外部のID」セクションにある「テナント間アクセス設定」をクリックします。
  4. 「信頼する組織」タブを選択する
    「信頼する組織」タブをクリックします。
  5. 「組織を追加」をクリックする
    「組織を追加」ボタンをクリックし、自社テナントのテナントIDまたはドメイン名を入力します。
  6. 「アクセス設定」を構成する
    組織を追加したら、「アクセス設定」の項目で「インバウンドアクセス」の「編集」ボタンをクリックします。
  7. TeamsとExchange Onlineのアクセスを許可する
    「外部ユーザーとゲスト」セクションで、「Teams」と「Exchange Online」のチェックボックスをオンにします。
  8. 「許可」を選択し、保存する
    設定を保存してもらいます。

この両組織間での設定が完了することで、テナント間の信頼関係が確立されます。この設定は、組織のセキュリティポリシーに基づいて、アクセスできるアプリケーションやユーザーをさらに細かく制御することも可能です。

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Teams管理センターでの共有チャネル設定

Azure ADでのテナント間アクセス設定が完了したら、次にTeams管理センターで共有チャネルの設定を行います。これにより、外部組織のユーザーが自社の共有チャネルにアクセスできるようになります。

  1. Teams管理センターにサインインする
    Teamsの全体管理者権限を持つアカウントで、Teams管理センター (admin.teams.microsoft.com) にサインインします。
  2. 「Teams」>「共有チャネル」を開く
    左側のメニューから「Teams」を展開し、「共有チャネル」を選択します。
  3. 「外部アクセス」タブを選択する
    共有チャネルの設定画面の上部にある「外部アクセス」タブをクリックします。
  4. 「外部共有を許可する」をオンにする
    「外部共有を許可する」のトグルスイッチをオンにします。
  5. 「信頼する組織」を選択する
    共有の範囲として「信頼する組織」を選択します。
  6. 「組織を追加」をクリックする
    「組織を追加」ボタンをクリックし、連携したい外部組織のドメイン名を入力します。
  7. 「追加」をクリックして保存する
    組織を追加したら、「保存」ボタンをクリックします。

この設定により、自社のTeams環境で作成された共有チャネルが、指定した外部組織のユーザーに公開されるようになります。共有チャネルは、特定のプロジェクトやチームのために作成されることが多く、外部メンバーを招待することで、プロジェクトの進行を円滑に進めることができます。

共有チャネルの作成と外部ユーザーの招待

Teams管理センターでの設定が完了したら、実際に共有チャネルを作成し、外部組織のユーザーを招待します。共有チャネルは、チームのチャネルタブから作成できます。

共有チャネルの作成方法

  1. Teamsクライアントを開く
    Microsoft Teamsデスクトップアプリケーションを開きます。
  2. チャネルを追加したいチームを選択する
    左側のナビゲーションペインから、共有チャネルを追加したいチームを選択します。
  3. チーム名の横にある「…」をクリックする
    チーム名の横にある縦三点リーダー(「…」)をクリックします。
  4. 「チャネルを追加」を選択する
    表示されるメニューから「チャネルを追加」を選択します。
  5. チャネル名と説明を入力する
    新しいチャネルの名前と説明を入力します。
  6. プライバシー設定を「共有」にする
    「プライバシー」のドロップダウンメニューで、「共有」を選択します。
  7. 共有範囲を選択する
    共有範囲として「この組織内のユーザー」か「この組織外のユーザー」を選択します。B2B Direct Connectの場合は、「この組織外のユーザー」を選択し、さらに「この組織外のユーザー」を選択した場合は、どの組織と共有するかを指定します。
  8. 「追加」をクリックする
    チャネルの作成を完了します。

外部ユーザーの招待方法

  1. 作成した共有チャネルを開く
    作成した共有チャネルを選択し、チャネルタブを開きます。
  2. チャネル名の横にある「…」をクリックする
    チャネル名の横にある縦三点リーダー(「…」)をクリックします。
  3. 「メンバーを追加」を選択する
    表示されるメニューから「メンバーを追加」を選択します。
  4. 外部ユーザーのメールアドレスを入力する
    招待したい外部組織のユーザーのメールアドレスを入力します。
  5. 「追加」をクリックする
    招待を送信します。

招待された外部ユーザーは、自身のTeamsクライアントから、自社テナントの共有チャネルにアクセスできるようになります。チャネルのメンバーリストには、外部ユーザーも表示されます。共有チャネル内でのファイル共有やチャットは、通常のチャネルと同様に行えます。

新しいTeams (v2) と従来Teamsでの違い

Microsoft Teamsは、新しいTeams (v2) への移行が進んでいます。B2B Direct Connectの機能自体は、新しいTeamsでも引き続き利用可能です。

新しいTeamsでは、パフォーマンスの向上やユーザーインターフェースの刷新が行われています。共有チャネルの表示や操作感も、新しいTeamsのデザインに沿ったものになります。例えば、共有チャネルへのアクセスがよりスムーズになったり、チャネル内の情報が整理されて見やすくなったりする可能性があります。

設定手順に関しては、基本的な流れは従来Teamsと大きく変わりません。Azure ADテナント間アクセス設定やTeams管理センターでの共有チャネル設定は、引き続き利用できます。

ただし、新しいTeamsのUI変更に伴い、管理センターのメニュー構成やボタンの配置が若干変更される可能性はあります。最新のUIに合わせて操作を行うようにしてください。

Mac版・モバイル版・Web版での違い

B2B Direct Connectで設定された共有チャネルは、Mac版、モバイル版、Web版のMicrosoft Teamsでも利用可能です。

基本的な機能(チャット、ファイル共有、会議参加など)は、どのプラットフォームでも同様に動作します。外部組織のユーザーも、自身の利用環境に合わせて共有チャネルにアクセスできます。

ただし、プラットフォームごとのUIデザインや操作方法の違いは存在します。例えば、モバイル版では画面スペースが限られているため、メニューの表示方法などがデスクトップ版とは異なる場合があります。また、Web版では一部の高度な機能がデスクトップ版と異なる動作をする可能性もゼロではありません。

いずれのプラットフォームを利用する場合でも、共有チャネルへのアクセスや利用方法の基本は同じです。外部ユーザーを招待した共有チャネルは、通常のチャネルと同様にTeamsのチャネルリストに表示されます。

B2B Direct Connectでよくあるトラブルと対処法

外部ユーザーが共有チャネルにアクセスできない

原因: Azure ADのテナント間アクセス設定、またはTeams管理センターでの共有チャネル設定が正しく行われていない可能性があります。また、外部ユーザーが招待されていない、または招待が保留中の場合も考えられます。

対処法:

  1. 両組織のAzure ADテナント間アクセス設定を確認する
    自社と外部組織の両方で、インバウンドアクセス設定が正しく構成されているか確認します。特に、TeamsとExchange Onlineへのアクセスが許可されているか、信頼する組織として正しく登録されているかを確認してください。
  2. Teams管理センターの設定を確認する
    自社のTeams管理センターで、共有チャネルの外部共有が許可されており、対象の外部組織が信頼する組織として追加されているか確認します。
  3. 外部ユーザーの招待を確認する
    共有チャネルのメンバーリストを確認し、外部ユーザーが正しく招待されているか確認します。必要であれば、再度招待を送信します。
  4. キャッシュのクリアと再起動
    Teamsクライアントのキャッシュをクリアし、再起動してから再度アクセスを試みてください。

共有チャネルでファイルが共有できない・表示されない

原因: ファイル共有に関するポリシーが原因である可能性があります。また、SharePointサイトの権限設定が影響している場合もあります。

対処法:

  1. Teamsのファイル共有ポリシーを確認する
    Teams管理センターで、外部共有に関するファイル共有ポリシーが適切に設定されているか確認します。
  2. SharePointサイトの権限を確認する
    共有チャネルで共有されるファイルは、SharePointサイトに保存されます。そのSharePointサイトのアクセス許可設定を確認し、外部ユーザーがファイルにアクセスできる権限が付与されているか確認します。
  3. OneDrive同期クライアントの問題
    外部ユーザーがOneDrive同期クライアントを使用している場合、同期設定に問題がないか確認します。

チャットの履歴が残らない

原因: B2B Direct Connectでは、チャット履歴の保持期間や表示方法に関する組織ポリシーが影響する場合があります。また、新しいTeamsへの移行に伴う一時的な問題の可能性もあります。

対処法:

  1. 組織のチャット保持ポリシーを確認する
    自社および外部組織のIT管理者に、チャット履歴の保持ポリシーを確認してもらいます。
  2. 新しいTeamsへの移行状況を確認する
    両組織で新しいTeamsへの移行が完了しているか、または移行中に問題が発生していないか確認します。
  3. Teamsのキャッシュクリアと再起動
    Teamsクライアントのキャッシュをクリアし、再起動して確認します。

新しいTeamsと従来Teamsの機能比較

項目 従来Teams 新しいTeams (v2)
パフォーマンス 標準的なパフォーマンス 高速化、リソース消費の削減
UI/UX 従来のインターフェース モダンで洗練されたデザイン、ナビゲーションの改善
共有チャネル 利用可能 利用可能、表示・操作性の向上
サイドバー 固定表示 折りたたみ可能、カスタマイズ性向上
アプリケーション統合 標準的な統合 より高速でスムーズな統合
設定変更 Teams管理センター Teams管理センター(一部UI変更あり)

新しいTeamsは、全体的なパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスの向上に重点を置いて開発されています。B2B Direct Connectの機能自体は両バージョンで提供されますが、新しいTeamsでは共有チャネルの利用がより快適になることが期待されます。

設定手順においては、Teams管理センターのUIが変更される可能性があるため、最新のTeams管理センターの画面を確認しながら操作を進めることが重要です。

共有チャネルの作成や外部ユーザーの招待といった基本的なワークフローは、従来Teamsと新しいTeamsで大きく変わりません。しかし、新しいTeamsの洗練されたインターフェースにより、これらの操作もより直感的に行えるようになるでしょう。

パフォーマンスの向上は、特に多数の共有チャネルを利用したり、頻繁に外部組織と連携するユーザーにとって大きなメリットとなります。

どちらのバージョンを利用する場合でも、B2B Direct Connectの基本設定はAzure ADとTeams管理センターで行われるため、管理者権限を持つユーザーは、これらの設定箇所を把握しておく必要があります。

新しいTeamsへの移行は、段階的に行われるため、組織によってはまだ従来Teamsを利用している場合もあります。その場合でも、B2B Direct Connectの設定は有効です。ただし、ユーザーエクスペリエンスには違いが生じる可能性があります。

外部組織との連携をよりスムーズにするために、B2B Direct Connectの活用は非常に有効な手段です。この記事で解説した設定手順と注意点を参考に、ぜひ導入を検討してみてください。

B2B Direct Connectにより、外部組織との共同作業が効率化され、プロジェクトの推進力が高まります。Azure ADテナント間アクセス設定とTeams管理センターでの共有チャネル設定を正確に行うことが重要です。

次に、自社のニーズに合わせて共有チャネルの設計や、外部組織との連携ポリシーを検討することをお勧めします。

この機能を活用することで、組織間の壁を越えた、より高度なコラボレーションが実現できるでしょう。

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この記事の監修者
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超解決 リモートワーク研究班

Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。