【Teams】「Your connection is unstable」警告が連発する時のQoS設定手順

【Teams】「Your connection is unstable」警告が連発する時のQoS設定手順
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Teams会議中に「Your connection is unstable」という警告が頻繁に表示され、音声が途切れたり画面共有がうまくいかないといった経験はありませんか。

この警告は、ネットワーク接続が不安定であることを示しており、業務の遂行に支障をきたす可能性があります。

この記事では、Teams会議の通信品質を安定させるための「QoS設定」について、その原因と具体的な設定手順を解説します。

この手順を理解し実施することで、Teams会議中の通信問題を解消し、より快適なコミュニケーションを実現できます。

【要点】Teams会議の通信品質を安定させるQoS設定

  • QoS設定: ネットワーク上でTeamsの音声・ビデオ通信を優先し、安定させるための設定です。
  • グループポリシー設定(Windows): 管理者が組織全体のPCにQoS設定を適用する手順を解説します。
  • Teamsクライアント設定: ユーザー自身がTeamsの設定で通信品質を調整する手順を解説します。

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Teams会議で「Your connection is unstable」警告が出る原因

Teams会議中に「Your connection is unstable」という警告が頻繁に表示される場合、その原因は主にネットワーク帯域幅の不足や、ネットワーク機器による通信の混雑が考えられます。

Teamsは、音声、ビデオ、画面共有など、リアルタイム性の高い通信を多用します。これらの通信は、わずかな遅延やパケットロスでも品質が著しく低下します。

特に、他のアプリケーションやネットワーク利用者が多い環境では、Teamsの通信が他のデータに圧迫され、不安定になりやすいのです。

このような状況を改善するために、ネットワーク上で特定の通信を優先させる「QoS(Quality of Service)」という技術が利用されます。

QoSを設定することで、Teamsの音声やビデオといった重要な通信が、他のデータ通信よりも優先的に扱われるようになり、通信品質の安定化が期待できます。

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QoS設定によるTeams通信の優先制御

QoSは、ネットワーク機器(ルーターやスイッチなど)が、通信トラフィックの優先度を識別し、帯域幅を適切に割り当てるための仕組みです。

Teamsでは、このQoSを活用するために、特定の通信ポートやプロトコルに対して「DSCP(Differentiated Services Code Point)」というタグを付与します。

このDSCPタグをネットワーク機器が認識することで、Teamsの音声やビデオ通信が他の一般的なデータ通信よりも優先され、遅延やパケットロスが軽減されます。

組織のネットワーク管理者は、グループポリシー(GPO)を利用して、組織内の各PCにこのDSCPタグを設定するように指示できます。

これにより、組織全体でTeamsの通信品質が向上し、会議中の「Your connection is unstable」警告の発生を抑制することが可能になります。

組織全体へのQoS設定手順(管理者向け)

この手順は、組織のネットワーク管理者権限を持つユーザーが、グループポリシー管理エディターを使用して実施します。

注意: この設定は、組織全体のPCに影響を与えます。実施前に、組織のネットワークポリシーや影響範囲を十分に確認してください。

  1. グループポリシー管理エディターを開く
    ドメインコントローラーまたはQoS設定を適用したいPCで、「グループポリシーの管理」を開きます。
  2. 新しいGPOを作成または既存のGPOを編集する
    TeamsのQoS設定を適用するための新しいグループポリシーオブジェクト(GPO)を作成するか、既存のGPOを編集します。
  3. QoS設定ポリシーに移動する
    「コンピューターの構成」 > 「ポリシー」 > 「Windows の設定」 > 「ポリシーベースのQoS」に移動します。
  4. 新しいQoSポリシーを作成する
    右ペインを右クリックし、「QoS ポリシーの作成」を選択します。
  5. ポリシー名を入力する
    「ポリシー名」に「Teams QoS」など、分かりやすい名前を入力します。
  6. DSCP値を設定する
    「DSCP 値」に「46」を入力します。これは、Teamsの音声通信に推奨される値です。
  7. 送信トラフィックの制御方法を選択する
    「送信トラフィックの制御方法」で「DSCP 値を指定する」を選択します。
  8. アプリケーションを指定する
    「すべてのアプリケーション」を選択したままにし、Teamsの実行ファイル(Teams.exe)が自動的に認識されるようにします。または、特定のアプリケーションを指定する場合は、「指定されたアプリケーション」を選択し、Teamsの実行ファイルパスを指定します。
  9. ポート番号を指定する(オプション)
    通常は指定不要ですが、必要に応じてTeamsが使用するポート番号(UDP 3478-3481など)を指定できます。
  10. ポリシーを保存する
    「OK」をクリックしてポリシーを保存します。
  11. GPOを組織単位(OU)にリンクする
    作成したGPOを、設定を適用したいユーザーまたはコンピューターが含まれる組織単位(OU)にリンクします。
  12. クライアントPCでの更新
    クライアントPCで「gpupdate /force」コマンドを実行して、グループポリシーを即時適用します。

ビデオ通信と画面共有のQoS設定

上記の手順では主に音声通信を優先しましたが、ビデオ通信や画面共有の品質も重要です。

Teamsは、ビデオと画面共有のために異なるDSCP値を使用します。一般的に、ビデオには「34」、画面共有には「24」が推奨されています。

これらの設定も同様にグループポリシーで追加することで、より包括的なQoS設定が可能です。

  1. 新しいQoSポリシーを作成する
    上記の手順4と同様に、新しいQoSポリシーを作成します。
  2. ポリシー名を入力する
    「Teams Video QoS」など、分かりやすい名前を入力します。
  3. DSCP値を設定する
    「DSCP 値」に「34」を入力します。
  4. 送信トラフィックの制御方法を選択する
    「送信トラフィックの制御方法」で「DSCP 値を指定する」を選択します。
  5. アプリケーションを指定する
    Teamsの実行ファイル(Teams.exe)を指定します。
  6. OKをクリックして保存する
    「OK」をクリックしてポリシーを保存します。
  7. 画面共有用のQoSポリシーを作成する
    同様の手順で、ポリシー名「Teams Screen Sharing QoS」、DSCP値「24」でQoSポリシーを作成します。

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Teamsクライアントでの通信品質設定(ユーザー向け)

組織のネットワーク管理者がQoS設定を行っていない場合や、一時的に通信品質を調整したい場合は、Teamsクライアント自身の設定で通信品質を管理できます。

この設定は、ユーザー自身でTeamsの設定画面から行うことができます。

  1. Teamsを開く
    Microsoft Teamsデスクトップアプリケーションを起動します。
  2. 設定を開く
    画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「設定」を選択します。
  3. 「アプリ」設定に移動する
    左側のメニューから「アプリ」を選択します。
  4. 「アプリの権限」設定を確認する
    「アプリの権限」セクションに、「帯域幅の制限」や「ビデオの受信を停止する」などのオプションが表示されている場合があります。
  5. 帯域幅の制限を調整する(利用可能な場合)
    「帯域幅の制限」オプションがある場合、会議中に使用できる帯域幅の上限を設定できます。必要に応じて値を調整します。
  6. ビデオの受信を停止する(必要に応じて)
    「ビデオの受信を停止する」オプションをオンにすると、会議中に受信するビデオストリームが停止され、帯域幅の使用量を削減できます。
  7. 変更を保存する
    設定を変更した場合は、「保存」ボタンをクリックします。

新しいTeams(v2)と従来Teamsの違い

新しいTeams (v2) と従来Teamsでは、設定画面のUIや一部の機能の配置が変更されています。

しかし、QoS設定に関わる「アプリの権限」や帯域幅関連の設定項目については、基本的な考え方や役割は大きく変わっていません。

上記の手順は、新しいTeamsでも同様に適用可能です。もし設定項目が見つからない場合は、設定画面の検索機能を利用したり、UIの変更点を確認したりすることをお勧めします。

QoS設定が反映されない場合の確認事項

QoS設定を適用しても、「Your connection is unstable」警告が改善されない場合は、以下の点を確認してください。

ネットワーク機器側の設定

ルーターやファイアウォールでのブロック

組織のネットワーク機器(ルーター、ファイアウォール、スイッチなど)が、QoSパケット(DSCPタグが付与されたパケット)を適切に処理するように設定されているか確認してください。

一部のネットワーク機器では、QoS機能を無効にしていたり、特定のトラフィックをブロックしたりする設定になっている場合があります。

ネットワーク管理者に相談し、Teamsの通信に必要なポート(UDP 3478-3481、TCP 443など)が開いており、QoSパケットが通過できる設定になっているか確認してもらいましょう。

帯域幅の不足

QoS設定は、あくまで通信の優先度を制御するものであり、利用可能な帯域幅自体を増やすものではありません。

会議中に参加者が多い、または他の帯域幅を大量に消費するアプリケーション(大容量ファイルのダウンロード・アップロード、動画ストリーミングなど)を同時に利用している場合、根本的な帯域幅不足が原因で通信が不安定になることがあります。

会議時間帯のネットワーク利用状況を確認し、必要であれば帯域幅の増強を検討してください。

グループポリシーの適用状況

GPOのリンク漏れ

作成したQoS設定のGPOが、対象となるユーザーまたはコンピューターが含まれる組織単位(OU)に正しくリンクされているか確認してください。

リンクされていない場合、GPOの設定はクライアントPCに適用されません。

GPOの適用順序

複数のGPOが適用されている環境では、GPOの適用順序(GPOのリンク順、WMIフィルターなど)によって、意図しない設定が優先されている可能性があります。

「gpresult /r」コマンドなどで、クライアントPCに適用されているGPOを確認し、QoS設定が正しく適用されているかを確認してください。

ローカルセキュリティポリシーとの競合

ローカルセキュリティポリシーで、グループポリシーよりも優先される設定がされている場合、GPOの設定が上書きされることがあります。

特に、「ポリシーベースのQoS」に関連する設定がローカルセキュリティポリシーで変更されていないか確認してください。

Teamsクライアントのトラブルシューティング

Teamsクライアントの再起動・更新

一時的な不具合の可能性も考えられます。Teamsクライアントを完全に終了し、再起動してみてください。

また、Teamsクライアントが最新バージョンになっているか確認し、必要であればアップデートを行ってください。

Teamsキャッシュのクリア

Teamsのキャッシュファイルが破損していると、正常に動作しないことがあります。

Teamsのキャッシュをクリアすることで、問題が解決する場合があります。キャッシュのクリア手順は、TeamsのバージョンやOSによって異なりますが、一般的には特定のフォルダーを削除することで行います。

Mac版・モバイル版・Web版での違い

Mac版Teams:

Mac版Teamsでも、QoS設定は可能です。ただし、グループポリシーによる設定はWindowsとは異なる方法で行う必要があります。Macでは、プロファイル構成やMDM(Mobile Device Management)ソリューションを利用してQoS設定を配布することが一般的です。

モバイル版Teams (iOS/Android):

モバイルデバイスでは、OSレベルでQoS設定を細かく制御することは一般的に困難です。

モバイル版Teamsアプリ自体に、帯域幅制限や通信品質に関する設定項目があれば、それを利用することになります。しかし、PC版のような詳細なQoS設定は期待できません。

Web版Teams:

Web版Teamsは、ブラウザ上で動作するため、OSレベルのQoS設定やグループポリシーによる設定は直接適用されません。

Web版Teamsでの通信品質は、主にブラウザのパフォーマンスやPCのネットワーク接続状態に依存します。

まとめ

Teams会議中の「Your connection is unstable」警告は、ネットワークの不安定さを示す重要なサインです。

本記事では、この問題を解決するためのQoS設定について、管理者向けのグループポリシー設定と、ユーザー向けのTeamsクライアント設定の両面から解説しました。

QoS設定を適切に行うことで、Teamsの音声・ビデオ通信が優先され、会議の品質が向上します。

もし設定後も問題が解決しない場合は、ネットワーク機器の設定やグループポリシーの適用状況、Teamsクライアント自体のトラブルシューティングも併せて実施してください。

Teams会議の通信品質を安定させ、よりスムーズなコミュニケーションを実現するために、これらの設定をぜひ活用してください。

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この記事の監修者
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超解決 リモートワーク研究班

Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。