【Windows】複数の機能を持つ複合機のポートがぶつかる時の窓口の個別設定

【Windows】複数の機能を持つ複合機のポートがぶつかる時の窓口の個別設定
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複合機で印刷やスキャンがうまく動作しない時、その原因はポート設定の競合にあるかもしれません。

特に複数の機能を持つ複合機では、通信の窓口であるポートがぶつかり、正常な動作を妨げることがあります。

この記事では、複合機のポート競合が起きる理由を詳しく解説し、個別の設定で問題を解決する具体的な手順を説明します。

【要点】複合機のポート競合を解決する設定手順

  • 標準TCP/IPポートの新規作成: 既存のポート設定が競合する場合に、新しいポートを作成し直すことで問題を回避します。
  • ポートプロトコルの変更: RAWポートとLPRポートを切り替えることで、通信方式の不適合による問題を解決します。
  • SNMPステータスの無効化: SNMP通信が原因でポートが不安定になる問題を解消し、安定した接続を確立します。

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複合機のポートが競合する根本的な原因

複合機は、印刷、スキャン、FAXなど複数の異なる機能を一台で提供します。

これらの機能は、それぞれネットワーク上で特定の通信窓口であるポートを使用します。

複数の機能が同じIPアドレスを共有しながら、内部的に異なるサービスポート(RAWポート9100やLPRポート515など)を使用します。

Windowsの標準TCP/IPポート設定において、これらのポートが他のアプリケーションやサービスと重複したり、ドライバーの不整合によって競合が発生することがあります。

特に、SNMPステータスが有効になっている場合、プリンターの状態監視のために追加の通信が発生し、ポートの安定性に影響を与えることも、競合を助長する原因の一つです。

複合機ポートの競合を解消する個別設定手順

複合機のポート競合を解決するには、Windowsのプリンター設定でポートを適切に構成し直す必要があります。

ここでは、Windows 11を基準とした具体的な手順を説明します。

既存ポートの確認と削除

まず、現在のプリンター設定を確認し、不要なポートや競合が疑われるポートを削除します。

  1. 設定アプリを開く
    スタートボタンを右クリックし、「設定」を選択します。
  2. Bluetoothとデバイスへ進む
    設定ウィンドウの左側メニューで「Bluetoothとデバイス」をクリックします。
  3. プリンターとスキャナーを選択する
    「プリンターとスキャナー」をクリックし、問題のある複合機の名前を選択します。
  4. プリンターのプロパティを開く
    複合機のページで「プリンターのプロパティ」をクリックします。
  5. ポートタブへ移動する
    プリンターのプロパティウィンドウで「ポート」タブをクリックします。
  6. 既存ポートの確認
    現在選択されているポートのタイプとIPアドレスを確認します。
    複数のポートが表示されている場合は、競合の可能性があるポートを特定します。
  7. ポートの削除(必要な場合)
    ポートリストから削除したいポートを選択し、「ポートの削除」ボタンをクリックします。
    誤って必要なポートを削除しないよう注意してください。
    Windows 10の場合、コントロールパネルから「デバイスとプリンター」を開き、該当のプリンターを右クリックして「プリンターのプロパティ」を選択する手順は同じです。

新しい標準TCP/IPポートの作成

次に、複合機専用の新しい標準TCP/IPポートを作成します。

  1. ポートの追加を選択する
    プリンターのプロパティの「ポート」タブで、「ポートの追加」ボタンをクリックします。
  2. ポートの種類を選択する
    「プリンターポート」ダイアログで「Standard TCP/IP Port」を選択し、「新しいポート」ボタンをクリックします。
  3. ポートの追加ウィザードを開始する
    「Standard TCP/IP プリンターポートの追加ウィザード」が表示されたら、「次へ」をクリックします。
  4. プリンター名またはIPアドレスを入力する
    「プリンター名またはIPアドレス」の欄に、複合機の正確なIPアドレスを入力します。
    ポート名は自動的に生成されますが、分かりやすい名前に変更することも可能です。
    入力後、「次へ」をクリックします。
  5. ポートの作成を完了する
    ウィザードの最終画面で設定内容を確認し、「完了」をクリックします。
  6. 新しいポートを選択する
    プリンターのプロパティの「ポート」タブに戻り、作成した新しいポートが選択されていることを確認し、「適用」をクリックします。

プロトコルの変更とSNMPステータスの無効化

作成したポートの設定をさらに詳細に調整し、競合の原因となる可能性のある項目を変更します。

  1. ポートの構成を開く
    プリンターのプロパティの「ポート」タブで、新しく作成したポートを選択し、「ポートの構成」ボタンをクリックします。
  2. プロトコル設定を変更する
    「Standard TCP/IP ポートモニターの構成」ダイアログが表示されます。
    通常、「RAW」が選択されていますが、問題が解決しない場合は「LPR」に変更してみます。
    「LPR」を選択した場合、「キュー名」に複合機のプリンター名を正確に入力します。
  3. SNMPステータスを無効にする
    「SNMPステータスを有効にする」のチェックボックスがある場合、チェックを外して無効にします。
    これにより、SNMPによる状態監視が原因で発生するポートの不安定さを解消できます。
  4. 設定を保存する
    「OK」をクリックしてポートモニターの構成を閉じます。
    プリンターのプロパティも「OK」をクリックして閉じます。
  5. プリンターを再起動する
    設定変更を確実に適用するため、パソコンと複合機の両方を再起動します。

ポート設定後も問題が解決しない場合の追加対処法

上記のポート設定を行っても複合機の動作が不安定な場合、以下の点を確認してください。

印刷ジョブが滞留してしまう

ポート設定をしても印刷ジョブがプリンターに送信されず、キューに残り続けてしまう場合があります。

これはプリンタースプーラーの不具合やドライバーの破損が原因として考えられます。

以下の手順で対処します。

  1. プリンタースプーラーサービスを再起動する
    スタートボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
    「services.msc」と入力してEnterキーを押し、サービス管理ツールを開きます。
    「Print Spooler」サービスを見つけて右クリックし、「再起動」を選択します。
  2. プリンタードライバーを再インストールする
    「設定」の「プリンターとスキャナー」から該当の複合機を削除します。
    複合機のメーカーウェブサイトから最新のドライバーをダウンロードし、再インストールします。

スキャン機能のみ利用できない

印刷はできるものの、スキャン機能だけが動作しない場合があります。

これはスキャン用のポート設定の競合や、Windows Defender ファイアウォールによる通信ブロックが原因かもしれません。

  1. スキャンソフトウェアの設定を確認する
    複合機に付属のスキャンソフトウェアやWindowsの「FAXとスキャン」アプリで、複合機が正しく認識されているか確認します。
    スキャン用のIPアドレスやポート設定が別途必要な場合があります。
  2. Windows Defender ファイアウォールを確認する
    スタートボタン横の検索ボックスに「Windows Defender ファイアウォール」と入力し、開きます。
    「Windows Defender ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」を選択し、複合機に関連するプログラム(スキャンユーティリティなど)の通信が許可されているか確認します。
    必要に応じて「設定の変更」からチェックを入れ、「OK」をクリックします。

Windows 10でのポート設定の違い

Windows 10でも複合機のポート設定の基本的な手順はWindows 11とほとんど同じです。

ただし、プリンター設定画面へのアクセス方法が若干異なります。

Windows 10では、スタートボタンを右クリックして「設定」を開きます。

次に「デバイス」→「プリンターとスキャナー」に進み、関連設定の「デバイスとプリンター」を選択することで、詳細なプリンタープロパティにアクセスできます。

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RAWポートとLPRポートの比較

標準TCP/IPポート設定では、主にRAWポートとLPRポートのいずれかを選択します。

それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。

項目 RAWポート (9100番) LPRポート (515番)
特徴 プリンターが直接データを受信する TCP/IPプロトコル上で印刷ジョブを処理する
メリット 単純な通信で高速なデータ転送が可能 エラー処理機能を持つため通信の信頼性が高い
デメリット エラー発生時の再送機能がない RAWポートより速度が劣る場合がある
推奨環境 一般的なオフィス環境や高速印刷が必要な場合 ネットワークが不安定な環境やエラーを避けたい場合

複合機のポートが競合するトラブルは、適切なポート設定を行うことで解決できます。

この記事で解説した手順に従い、新しい標準TCP/IPポートを作成し、プロトコルやSNMPステータスを調整することで、印刷やスキャン機能の安定した利用が可能になります。

もし問題が解決しない場合は、プリンタースプーラーの再起動やWindows Defender ファイアウォールの設定を確認してください。

これらの設定を試すことで、複合機を円滑に利用し、業務効率の向上に繋げられます。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。