ワードで書類や手紙を作成している際、最も困るのが「読み方のわからない漢字」に出会ったときです。人名や地名、あるいは普段使わない難しい言葉など、形はわかっているのに読み方がわからないため、キーボードでどう打てばいいのか途方に暮れてしまいます。読み方がわからなければ、変換して漢字を出すという標準的な手順が使えません。しかし、ワードにはマウスを使って画面に直接文字を書くことで、目的の漢字を探し出してくれる「IMEパッド」という非常に便利な道具が備わっています。本記事では、この手書き機能を使って読めない漢字を正確に組み込むための詳細な手順を解説します。この方法を知っていれば、もう漢字辞典をめくる必要はありません。
【要点】読めない漢字を見つけ出す3つの解決手順
- 「手書き」機能で見たままを再現する: 読み方がわからなくても、マウスで文字の形をなぞるだけで、パソコンが似ている漢字をリストアップしてくれます。
- 「部首」や「画数」からも絞り込める: 文字の形が複雑で書きにくい場合は、漢字のパーツや線の数から目的の一文字を探し出すことが可能です。
- 見つけた漢字の「読み」も同時に確認する: 候補の上に矢印を置くことで、その漢字の読み方が表示されるため、次回の入力ミスを除外することにも繋がります。
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目次
1. なぜ読めない漢字の入力が難しいのか
パソコンの文字入力は、基本的に「音(読み)」を「文字」に変換するという仕組みに基づいています。そのため、読み方がわからないというだけで、入力作業そのものが完全に止まってしまうという大きなリスクがあります。
1-1. 音声入力やローマ字入力の限界
私たちが普段行っているのは、読みをアルファベットやひらがなで打ち込む手順です。しかし、世の中には「梛(なぎ)」や「箆(へら)」のように、見たことはあってもパッと読みが出てこない漢字が無数に存在します。このような場合、どれだけキーボードを叩いても目的の漢字に辿り着くことはできません。また、適当な読み方で変換を繰り返すと、誤った漢字を定着させてしまう不備が生じ、情報の正確性が失われる大きなリスクが生じます。
1-2. 漢字辞典代わりになるツールの必要性
以前であれば、こうした場面では分厚い漢字辞典を引っ張り出して、部首や画数から時間をかけて調べるしかありませんでした。しかし、デジタルでの書類作成においては、その場で即座に解決できる手順が求められます。マウスを筆代わりにして画面に書くという手順は、直感的でありながら、最も確実に目的の文字へ到達できる解決策となります。
2. IMEパッドを使って手書きで入力する具体的な手順
画面上に表示されるデジタルなメモ帳(IMEパッド)を使って、漢字を探し出すための標準的な操作手順を詳しく解説します。
手順1:画面右下の「あ」または「A」のマークを右クリックする
パソコン画面の右下にある、現在の入力モードを示す「あ」や「A」という文字を確認してください。そのマークの上にマウスの矢印を合わせ、右側のボタン(右クリック)を一度だけ押します。すると、いくつかの言葉が並んだメニューが表示されます。
手順2:メニューから「IMEパッド」を選択する
表示されたメニューの中から「IMEパッド」という言葉を見つけて、左クリックしてください。すると、画面の中央に「IMEパッド – 手書き」と書かれた新しい小さな窓が開きます。左側に白い大きな四角い場所があり、右側に漢字が並ぶ場所があることを確認してください。
手順3:白い枠の中にマウスで漢字を書く
左側の白い枠の中が、あなたの「手書きスペース」です。マウスの左ボタンを押しっぱなしにしながら、ペンで書くように漢字の形をなぞってください。一画(ひとすじ)書くごとに、右側のリストの内容が変化し、あなたの書いた形に似ている漢字が次々と表示されます。
手順4:書き損じたら「消去」または「戻す」ボタンを使う
もし形が崩れてしまったり、最初から書き直したくなったりした場合は、白い枠のすぐ右にあるボタンを使います。
・「消去」: 白い枠の中を真っさらにして、最初から書き直す手順です。
・「戻す」: 最後の一画だけを取り消す手順です。
これらを活用して、できるだけ丁寧に形を整えることで、パソコンによる分析の精度が高まります。
手順5:目的の漢字を見つけてクリックする
右側のリストの中に、あなたが探していた漢字が見つかったら、その漢字を左クリックしてください。すると、現在ワードで点滅している棒(カーソル)の場所に、その漢字が直接入力されます。入力されたことを確認したら、最後にIMEパッドの窓の右上の「×」ボタンを押して閉じれば、手順はすべて完了です。
3. 形が複雑な時に便利な「部首」と「画数」による検索手順
あまりにも複雑な漢字でマウスでは上手く書けない場合、漢字を構成するパーツ(部首)や、線の数(画数)から絞り込む手順が有効です。
3-1. パーツから探す「部首」の手順
IMEパッドの左端にある、いくつかの小さなボタンを確認してください。一番上は「手書き」ですが、その下にある「部首」というボタンを押すと、画面が切り替わります。ここで「さんずい」や「きへん」といったパーツの画数を選び、さらにそのパーツが含まれる漢字の一覧から目的の文字を探すことができます。書きにくい漢字でも、一部の形さえわかれば見つけ出せるため、情報の不足というノイズを除外するのに役立ちます。
3-2. 線の数で探す「画数」の手順
「部首」ボタンのさらに下にある「画数」ボタンを押すと、今度は線の数ごとに漢字が並びます。「全部で15画の漢字」といった条件で一覧を表示できるため、部首すらわからない場合に最後の手掛かりとして活用できる手順です。
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4. 見つけた漢字の「読み方」を確認して学習する手順
ただ入力するだけでなく、その漢字の読み方を知っておくことは、今後の作業効率を上げるために非常に重要です。IMEパッドにはそのための確認手順も備わっています。
4-1. マウスを重ねて読みを表示させる
IMEパッドのリストに表示されている漢字の上に、クリックせずにマウスの矢印をそっと乗せてみてください。すると、小さな吹き出しが現れ、そこにはその漢字の「音読み」と「訓読み」がすべて表示されます。この表示を分析して読み方を一度覚えてしまえば、次回からはキーボードで直接打てるようになり、手間という不備を根本から排除できます。
4-2. 辞書への登録を検討する
もしその読めない漢字を今後も頻繁に使う予定があるならば、この機会に「辞書登録」を行っておくのも良い手順です。読み方を覚えるのと同時に、自分にとって打ちやすい音を割り当てることで、将来的な大きなリスクである「入力の停滞」を未然に防ぐことが可能になります。
5. 初心者が陥りやすいミスと除外すべきトラブル
IMEパッドを使用する際、思い通りにいかない場合の対処法を整理しました。これらを意識するだけで、操作の不備は解消されます。
5-1. 書き順を気にしすぎてしまう不備
「正しい書き順で書かないと出てこないのではないか」と不安に思う方がいますが、現代のパソコンは非常に賢いため、書き順が多少違っていても見た目の形から漢字を推測してくれます。書き順にこだわるあまり指が止まってしまうのは時間の無駄です。まずは「見たままの形を写す」ことに集中する手順を優先してください。
5-2. 別の漢字を入力してしまう大きなリスク
似たような形の漢字が並んでいるとき、慌ててクリックすると隣の別の漢字をワードに組み込んでしまうことがあります。例えば「持」と「待」のように、一部が違うだけの漢字を間違えて定着させてしまうことは、書類の整合性を損なう大きなリスクです。クリックする前に、先ほどの「マウスを重ねて読みを確認する」手順を行い、本当に目的の文字であるかを冷静に分析する習慣をつけましょう。
5-3. IMEパッドが表示されない時の対処
右クリックしてもメニューが出ない、あるいはIMEパッドが起動しないという不具合がある場合は、パソコンの入力ソフト自体が一時的に混乱している可能性があります。一度ワードを保存して閉じ、パソコンを再起動させる手順を履行してください。これによりシステムが整理され、再び道具が正常に動くようになります。
6. 比較:読めない漢字を探す3つの手法の使い分け
状況に応じてどの探し方を選択すべきか、それぞれの特徴を整理した比較表です。
| 探し方 | 操作の特徴 | 推奨される場面 |
|---|---|---|
| 手書き機能 | マウスで形をなぞるだけ。最も直感的な手順。 | 読みも部首も全くわからないとき。一番最初。 |
| 部首検索 | パーツから選ぶ。形の崩れを気にしなくてよい。 | 手書きで上手く書けない複雑な漢字。 |
| 画数検索 | 線の数を数える。最も地道な手順。 | 手書きでも部首でも見つからないときの最終手段。 |
7. まとめ:形をなぞる勇気が解決の鍵です
ワードで読めない漢字に出会った際、IMEパッドを活用する手順は、あなたの執筆を助ける強力な守護神となります。本記事で解説した「手書き機能による視覚的な検索」「部首や画数による論理的な絞り込み」「読み方の確認による学習」という一連のプロトコルを自身の標準的な動作とすることで、読み方がわからないという不備を生活から除外できるようになります。
マウスで文字を書くという一見地味な手順こそが、デジタルとアナログの利点を組み合わせた、最も確実な解決策です。最初は思い通りに線を引くのが難しく感じるかもしれませんが、何度か試すうちにパソコンとの対話のコツが掴めるようになります。丁寧な一文字の分析が、やがて美しく正確な書類の完成へと繋がっていくはずです。今日から読めない漢字を恐れることなく、豊かな表現の世界を楽しんでください。
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