ワードで書類を作成していると、参考資料として過去のファイルを開いたり、新しい別の文書を同時に作り始めたりすることがあります。このような際、画面上に複数のワードが重なって表示され、目的の書類がどこへ行ったのか分からなくなってしまうことがあります。これは故障ではなく、一つの道具で複数の作業を並行して行うための仕組みですが、操作に慣れていないと、作業中の画面が消えてしまったと焦る原因になります。本記事では、重なり合った複数のワード画面を自在に切り替え、効率よく作業を進めるための具体的な手順を解説します。この方法を習得すれば、複数のファイルを自由に行き来できるようになり、執筆作業の効率が劇的に向上します。
【要点】重なった画面を切り替えるための3つの操作手順
- 画面下の「タスクバー」で選ぶ: 画面の一番下にあるワードのマークに矢印を合わせ、小さく表示された候補から目的の書類をクリックします。
- キーボードの「Alt + Tab」を使う: マウスを使わず、ボタンの組み合わせだけで一瞬にして表示する画面を切り替えます。
- ワード内の「ウィンドウの切り替え」を使う: ワード自身のメニュー機能を利用して、開いているファイルの一覧から正確に選択します。
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目次
1. 複数の画面が重なってしまう仕組みと大きなリスク
パソコンの画面は有限な広さしか持っていません。そのため、複数のファイルを開くと、新しいものが古いものの上に覆いかぶさるように重なっていきます。この仕組みを正しく理解していないと、作業効率を落とすだけでなく、データの保存漏れという大きなリスクを招くことがあります。
1-1. 背面にある「見えない画面」の存在
画面上に一つのワードしか見えていなくても、その裏側には別のワードが隠れている場合があります。これを「背面のウィンドウ」と呼びます。作業を終えたつもりでパソコンを閉じようとしても、裏側に未保存の画面が残っていると、保存の確認メッセージが出続けたり、最悪の場合は保存せずに終了してしまったりする不具合が生じます。今、自分がいくつのファイルを展開しているのかを常に意識することが重要です。
1-2. 同時進行による混乱を防ぐために
似たような内容の書類を2つ同時に開いていると、どちらが最新版か分からなくなることがあります。画面を切り替える手順がスムーズでないと、この混乱はさらに深まります。自分が今どの書類に対して変更を加えているのかを明確にするために、画面の切り替え手順を自身の標準的な動作として確立しておく必要があります。
2. タスクバーを活用して視覚的に切り替える手順
最も直感的で、初心者の方におすすめなのが、画面下部の「タスクバー」を利用する方法です。
手順1:画面下部の青い「W」マークに注目する
パソコン画面の一番下には、細長い棒状の領域(タスクバー)があります。そこに、ワードのアイコンである青い「W」のマークが表示されています。複数のワードを開いている場合、このマークが少し重なったような見た目になります。
手順2:マークの上に矢印をそっと乗せる
マウスを動かして、その「W」のマークの上に矢印を合わせます。このとき、ボタンはクリックせず、ただ乗せるだけにしてください。すると、マークの少し上に、現在開いているすべてのワードファイルが小さな絵(サムネイル)として横並びに浮き上がってきます。
手順3:小さな絵の中から目的のものをクリックする
表示された小さな絵を見比べて、今使いたい書類を確認します。マウスをその絵の上に移動させると、画面全体にその内容が一時的に大きく表示されます。間違いなければ、その小さな絵を左クリックしてください。これで、裏側に隠れていたワードが一番手前に引き出され、すぐに編集が再開できる状態になります。
3. キーボードの組み合わせで瞬時に切り替える手順
マウスに手を伸ばす時間さえ惜しい時に有効なのが、キーボードを使った「Alt + Tab」の操作です。
手順1:左手の親指で「Alt(オルト)」キーを押さえ続ける
キーボードの左下、スペースキーの隣あたりにある「Alt」と書かれたキーを、左手の親指でしっかりと押し込みます。このキーは、操作が終わるまでずっと離さないでください。
手順2:人差し指で「Tab(タブ)」キーを一度叩く
「Alt」を押したままの状態で、左端にある「Tab」というキーを一度だけ「カチッ」と叩きます。すると、画面の中央に、現在開いているすべての道具のマークが一列に並んだ特別な枠が表示されます。
手順3:「Tab」を連打して枠を移動させる
「Alt」は押したままの状態で、もう一度「Tab」を押すと、選択されている枠が右隣のマークへ移動します。目的のワードファイルの絵が枠で囲まれるまで、繰り返し「Tab」を押してください。枠が目的の場所に辿り着いたら、最後にすべての指をキーボードから離します。すると、一瞬でその画面が最前面に現れます。
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4. ワードのメニュー機能から確実に切り替える手順
ファイル名を確認しながら正確に切り替えたい場合は、ワード自身の機能を活用します。
手順1:画面上部の「表示」タブをクリックする
ワードの画面の一番上にあるメニューの列(リボン)から、「表示」と書かれた言葉を一度クリックします。すると、画面の見た目に関する様々なボタンが表示されます。
手順2:「ウィンドウ」グループを探す
右側のほうへ目を進めると、「ウィンドウ」という区切りの中に、「ウィンドウの切り替え」というボタンがあります。このボタンの下にある下向きの三角印を一度クリックしてください。
手順3:リストからファイル名を選択する
現在ワードで開いているすべてのファイルの名前が、一覧となって表示されます。一番上にチェックマークが付いているのが、現在表示されているファイルです。それ以外のファイル名をクリックすれば、即座にその書類が表示されます。同じ内容で名前だけが違うファイルを見分ける際に、最も確実な手順となります。
5. 初心者が陥りやすい「画面操作」の不備と対策
画面の重なりによって、思わぬ操作ミスをしてしまうことがあります。以下の注意点を遵守して不具合を防ぎましょう。
5-1. 「閉じる」ボタンの連打によるデータの消失
作業を終えてワードを閉じる際、一つの画面が閉じるとすぐにその下の画面が現れます。これを「まだ閉じられていない」と勘違いして、保存確認を無視して「×」ボタンを連打してしまうと、裏側にあった別の重要な書類まで保存せずに消してしまう大きなリスクがあります。一つの画面を閉じた後は一呼吸置き、何が表示されたかを慎重に判別する癖をつけてください。
5-2. 画面が小さく隠れてしまった時の対処
時々、ワードの画面が極端に小さく縮んでしまい、画面の端っこに隠れてしまうことがあります。タスクバーにアイコンはあるのに画面が出てこない場合は、タスクバーのアイコンを右クリックし、「最大化」という言葉を選んでください。これにより、隠れていた画面が大きく表示され、再び操作が可能になります。
6. 比較:3つの切り替え手法の利便性と適した場面
状況に応じて最適な操作を選択できるよう、それぞれの特徴を整理した比較表です。
| 操作方法 | 主な特徴 | 推奨される場面 |
|---|---|---|
| タスクバー操作 | マウスだけで完結し、視覚的にわかりやすい。 | 開いているファイルが少ないとき。初心者。 |
| Alt + Tab 操作 | キーボードから手を離さず、一瞬で切り替え。 | 素早く2つの書類を往復したいとき。 |
| 「ウィンドウの切り替え」 | 正確なファイル名でリストから選べる。 | 似た名前のファイルが多数並んでいるとき。 |
7. 応用:2つの画面を「横に並べて」同時に見る方法
画面を切り替えるのではなく、同時に2つの書類を見比べたい場合に極めて有効な手順を履行します。
ワードの「表示」タブにある「並べて比較」というボタンを押してください。すると、現在開いている2つのワードが画面の左右に半分ずつ整列して表示されます。さらに「同時にスクロール」という機能が有効になり、一方の画面を下に動かせば、もう一方も自動的に同じ分だけ動きます。これにより、過去の資料と現在の執筆内容を細かく照らし合わせる作業が驚くほどスムーズになり、情報の不整合を取り除くための強力な武器となります。作業が終わったら、もう一度「並べて比較」を押せば、元の大きな画面に戻ります。
8. まとめ:画面の支配が集中力を生む
ワードで複数の画面を自在に操る術を身につけることは、単なる操作の習得にとどまらず、あなたの思考の混乱を鎮め、高い集中力を維持するための土台となります。本記事で解説した「タスクバーの活用」「キーボードによる瞬時の切り替え」「メニューからの正確な選択」という一連の手順を状況に応じて使い分けることで、画面の重なりというノイズをパージし、常に最適な作業環境を自らの手で整えることが可能になります。
パソコン操作において「迷う時間」は最大の敵です。目的の画面を最短距離で呼び出せるようになれば、その分だけ文章の内容を練るための時間が増え、成果の質も自然と高まっていくはずです。今日学んだ切り替えの手順を何度も繰り返し、指先に馴染ませてください。画面を完全にコントロールできているという自信が、あなたのワード活用をより豊かで実りあるものへと変えていくでしょう。
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