Windowsが起動せず、システムエラーや黒い画面が表示される場合、EFIシステムパーティションの破損が原因かもしれません。
このパーティションはWindowsを起動するために必要な重要なブート情報を格納しています。
この記事では、EFIシステムパーティションを再構築し、Windowsを再び起動できるようにする具体的な手順を解説します。
【要点】EFIシステムパーティション再構築でWindowsの起動トラブルを解決
- Windows回復環境へのアクセス: 起動できないPCでコマンドプロンプトを利用可能にします。
- DiskPartコマンドでのEFIパーティション準備: 新しいEFIパーティションを作成し、ブート情報書き込みのためにフォーマットします。
- bootrecおよびBCDbootコマンドでのブート情報再構築: Windowsの起動に必要なブートファイルを再作成し、EFIシステムパーティションに書き込みます。
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目次
EFIシステムパーティションが破損する原因と再構築の必要性
EFIシステムパーティション (ESP) は、GPTディスクを使用するWindowsシステムにおいて、OSを起動するために不可欠な領域です。
このパーティションには、UEFIファームウェアがWindowsブートマネージャーを見つけるための情報や、ブートに必要なファイルが格納されています。
ESPが破損すると、UEFIファームウェアがWindowsの起動情報を読み込めなくなり、システムが起動不能に陥ります。
破損の主な原因には、ディスクエラー、予期せぬシャットダウン、Windows Updateの失敗、あるいはディスク管理ツールによる誤操作などが挙げられます。
このパーティションを再構築することで、Windowsの起動プロセスを修復し、再び正常にシステムを立ち上げることが可能になります。
EFIシステムパーティションを再構築する具体的な手順
Windowsが起動できない場合、Windowsインストールメディアまたは回復ドライブから起動し、コマンドプロンプトを使用します。
この手順では、既存のEFIシステムパーティションが破損しているか、完全に失われている状況を想定しています。
作業を開始する前に、重要なデータのバックアップを強く推奨します。誤った操作はデータ損失につながる可能性があります。
1. Windows回復環境を起動する
- インストールメディアから起動する
Windows 11またはWindows 10のインストールUSBメモリまたはDVDをPCに接続します。PCの電源を入れ、起動中に特定のキー F2、F12、Delキーなど を押してBIOSまたはUEFI設定に入り、USBメモリまたはDVDから起動するように設定します。 - 言語とキーボードレイアウトを選択する
Windowsセットアップ画面が表示されたら、言語、時刻と通貨の形式、キーボードまたは入力方式を選択し、「次へ」をクリックします。 - 回復オプションに進む
「今すぐインストール」画面が表示されたら、左下の「コンピューターを修復」をクリックします。 - コマンドプロンプトを開く
「オプションの選択」画面で、「トラブルシューティング」を選択し、「詳細オプション」に進みます。さらに「コマンドプロンプト」を選択します。
2. DiskPartコマンドでEFIパーティションを準備する
既存のEFIパーティションを削除して再作成するか、新しいEFIパーティションを作成します。
ここでは、Windowsがインストールされているパーティションを縮小し、新しいEFIパーティションを作成する手順を解説します。
- DiskPartを起動する
コマンドプロンプトで「diskpart」と入力し、Enterキーを押します。 - ディスク一覧を表示する
「list disk」と入力し、Enterキーを押します。Windowsがインストールされているディスクの番号 (例: Disk 0) を確認します。 - 対象ディスクを選択する
「select disk X」(XはWindowsがインストールされているディスクの番号)と入力し、Enterキーを押します。 - パーティション一覧を表示する
「list partition」と入力し、Enterキーを押します。Windowsがインストールされているパーティション (通常はサイズが最も大きいパーティション) の番号を確認します。また、既存のEFIパーティションがあれば、その番号とサイズを確認します。 - Windowsパーティションを縮小する
「select partition Y」(YはWindowsがインストールされているパーティションの番号)と入力し、Enterキーを押します。
次に「shrink desired=100 minimum=100」と入力し、Enterキーを押します。これにより、100MBの未割り当て領域が作成されます。 - 新しいEFIパーティションを作成する
「create partition efi size=100」と入力し、Enterキーを押します。 - EFIパーティションをフォーマットする
「format quick fs=fat32」と入力し、Enterキーを押します。EFIパーティションはFAT32形式でフォーマットする必要があります。 - EFIパーティションにドライブレターを割り当てる
「assign letter=S」と入力し、Enterキーを押します。これは一時的なドライブレターであり、再起動後に自動的に解除されます。 - ボリューム一覧を確認する
「list volume」と入力し、Enterキーを押します。ここで、Windowsがインストールされているボリュームのドライブレター (通常はC:) と、先ほど作成したEFIパーティションのドライブレター (S:) を確認します。 - DiskPartを終了する
「exit」と入力し、Enterキーを押します。
3. ブート情報を再構築する
EFIシステムパーティションが準備できたら、Windowsのブート情報を再構築します。
- ブートセクターを修復する
コマンドプロンプトで「bootrec /fixboot」と入力し、Enterキーを押します。 - ブートエントリとシステムファイルを再作成する
「bcdboot C:\Windows /l ja-jp /s S: /f UEFI」と入力し、Enterキーを押します。
ここで、C:\WindowsはWindowsがインストールされているドライブ、S:は手順2で割り当てたEFIパーティションのドライブレターです。 - コマンドプロンプトを閉じる
「exit」と入力し、Enterキーを押します。 - PCを再起動する
回復環境の画面に戻ったら、「PCの電源を切る」を選択し、インストールメディアを取り外してからPCを再起動します。
EFIパーティション再構築時に発生しやすい問題と対処法
EFIシステムパーティションの再構築は慎重な操作が求められます。ここでは、よくある問題とその対処法を解説します。
「アクセスが拒否されました」と表示される場合
bootrec /fixbootコマンドの実行時に「アクセスが拒否されました」というメッセージが表示されることがあります。
この問題は、EFIシステムパーティションが正しく選択されていない、または書き込み権限がない場合に発生します。
対処法として、DiskPartコマンドでEFIパーティションが正しくアクティブ化されているか、FAT32でフォーマットされているかを確認します。
必要であれば、手順2を再度実行し、EFIパーティションの作成とフォーマット、ドライブレターの割り当てをやり直してください。
Windowsが起動せず、特定のエラーコードが表示される場合
EFIパーティションを再構築してもWindowsが起動せず、0xc000000fや0xc000000eなどのエラーコードが表示されることがあります。
これは、ブートエントリが完全に修復されていないか、Windowsのシステムファイル自体に破損がある可能性を示唆しています。
対処法として、コマンドプロンプトで「sfc /scannow」を実行し、システムファイルの整合性をチェックします。
また、「chkdsk /f /r C:」を実行して、ディスクのエラーを修復することも有効です。
複数のOSがインストールされている場合の注意点
PCに複数のOS(例: WindowsとLinux)がインストールされている場合、bcdbootコマンドを実行すると、既存のブートエントリが上書きされる可能性があります。
これにより、他のOSが起動できなくなることがあります。
対処法として、bcdbootコマンドを実行する前に、bcdedit /export C:\BCD_Backup\BCDコマンドで既存のブート構成データをバックアップしておくことを検討してください。
再構築後、必要に応じてbcdeditコマンドで他のOSのブートエントリを手動で追加する必要があります。
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GPTディスクとMBRディスクのブート方式の違い
Windowsの起動方式は、ディスクのパーティション形式によって大きく異なります。
GPTディスクはUEFIファームウェアと連携し、MBRディスクはBIOSファームウェアと連携します。
| 項目 | GPTディスク (UEFI) | MBRディスク (BIOS) |
|---|---|---|
| ファームウェア | UEFI | BIOS |
| ブートパーティション | EFIシステムパーティション (ESP) を使用 | システム予約済みパーティションを使用 |
| パーティションテーブル | GUIDパーティションテーブル (GPT) | マスターブートレコード (MBR) |
| OSの起動方法 | ESP内のブートローダー (bootmgr.efi) をUEFIが実行 | MBR内のブートコードがシステム予約済みパーティション内のブートローダー (bootmgr) を実行 |
| パーティション数 | 非常に多くのパーティションを作成可能 | 基本パーティションは最大4つ、または拡張パーティションを含め論理ドライブを作成 |
EFIシステムパーティションの再構築は、GPTディスクとUEFI環境に特化した修復方法です。
MBRディスクを使用している場合は、異なる手順でブート情報の修復を行う必要があります。
この記事で解説した手順により、EFIシステムパーティションの破損によるWindowsの起動トラブルを解決できたことでしょう。
DiskPartとbcdbootコマンドを正確に実行することで、Windowsのブート情報を再構築し、システムを正常な状態に戻すことが可能です。
今後同様のトラブルに遭遇した場合でも、本手順を参考にEFIシステムパーティションの再構築を試してみてください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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