PCの動作が遅い、特定のアプリケーションが不安定など、業務中にパフォーマンスの問題に直面していませんか。
Windows標準搭載の監視ツール「Perfmon」は、システムの詳細な動作状況を記録し、問題の原因を特定するのに役立ちます。
この記事では、Perfmonで独自のデータコレクターセットを作成し、PCの動作を詳細に解析する手順を解説します。
システムパフォーマンスの把握とトラブルシューティングに活用できるでしょう。
【要点】Perfmonでシステムパフォーマンスを詳細に監視し解析する手順
- 独自のデータコレクターセットを作成: 特定のパフォーマンスカウンターを収集し、詳細な動作データを記録する設定を作ります。
- 収集したデータをグラフで確認: 記録されたパフォーマンスデータを視覚的なグラフやレポートで分析します。
- スケジュール設定とレポート生成: 定期的な監視や自動レポート生成により、システムの傾向を把握しやすくなります。
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目次
Perfmon(パフォーマンスモニター)の概要と利用の前提
Perfmonは、Windowsに標準で搭載されている強力なシステム監視ツールです。CPU、メモリ、ディスク、ネットワークなど、PCのあらゆる性能測定項目(パフォーマンスカウンター)のデータをリアルタイムで表示したり、記録したりできます。
データコレクターセットとは、これらの性能測定項目をまとめて収集するための設定です。特定の状況下でのみ必要な情報を効率的に収集するために、独自のデータコレクターセットを作成します。
システムの問題発生時や、長期的なパフォーマンスの傾向を把握したい場合に役立ちます。この機能を利用するには、管理者権限を持つユーザーアカウントでWindowsにサインインしている必要があります。
データコレクターセットの役割
データコレクターセットは、監視したい性能測定項目、データの記録間隔、保存場所、記録の開始・停止条件などを一括で管理する機能です。
これにより、手動で個々の性能測定項目を設定する手間を省き、体系的にデータを収集できます。システム全体の負荷状況を把握したり、特定のアプリケーションが引き起こすボトルネックを特定したりする際に有効です。
カスタムデータコレクターセットを作成するメリット
独自のデータコレクターセットを作成することで、監視の目的や期間に合わせて最適な設定を適用できます。
例えば、特定のアプリケーションの動作が遅い場合、そのアプリケーションに関連する性能測定項目だけを重点的に記録するといった柔軟な対応が可能です。
不要なデータを収集しないことで、ディスク容量の節約にもつながります。
Perfmonで独自のデータコレクターセットを作成し動作を解析する手順
ここでは、Windows 11を基準に、Perfmonでカスタムデータコレクターセットを作成し、システムパフォーマンスを監視する具体的な手順を解説します。
Windows 10でも基本的な操作は同様ですが、一部メニューの表示が異なる場合があります。
- Perfmonを起動する
タスクバーの検索ボックスに「perfmon」と入力し、「パフォーマンス モニター」アプリをクリックして起動します。または、WindowsキーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」ダイアログに「perfmon.msc」と入力してEnterキーを押す方法もあります。 - 新しいデータコレクターセットを作成する
左側のナビゲーションペインで「データコレクターセット」を展開し、「ユーザー定義」を右クリックします。「新規」にマウスカーソルを合わせ、「データコレクターセット」をクリックしてください。 - データコレクターセットの名前を設定する
「新しいデータコレクターセットの作成ウィザード」が表示されます。「データコレクターセットの名前」に、任意の名前を入力します。例えば、「MySystemMonitor」など、内容がわかる名前にしましょう。次に、「手動で作成する」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 - データログの種類を選択する
「作成するデータログの種類」で、「パフォーマンスカウンター」にチェックを入れます。これにより、システムの性能測定項目を記録できるようになります。次に、「次へ」ボタンをクリックしてください。 - パフォーマンスカウンターを追加する
「追加」ボタンをクリックして、「パフォーマンスカウンターの追加」ダイアログを開きます。ここで、監視したい性能測定項目を選択します。例えば、CPU使用率を監視するには「Processor」を展開し、「% Processor Time」を選択して「追加」ボタンをクリックします。メモリ使用量なら「Memory」を展開し、「Available MBytes」などを選択してください。ディスクの読み書き処理(ディスクI/O)を監視する場合は、「PhysicalDisk」を展開し、「% Disk Time」などを追加します。必要な項目を追加したら、「OK」ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。 - サンプリング間隔を設定する
追加した性能測定項目のリストの下にある「サンプル間隔」で、データの記録間隔を秒単位で設定します。デフォルトでは1秒ですが、監視目的やディスク容量を考慮して5秒や15秒などに変更できます。詳細な分析が必要な場合は短く、長期的な傾向を把握する場合は長く設定しましょう。設定後、「次へ」ボタンをクリックします。 - レポートの保存場所を設定する
「ルートディレクトリ」で、収集したデータが保存されるフォルダを指定します。デフォルトの場所でも問題ありませんが、必要に応じて変更できます。データファイルはサイズが大きくなることがあるため、十分な空き容量があるドライブを指定することをおすすめします。「次へ」ボタンをクリックしてください。 - データコレクターセットの終了操作を設定する
「データコレクターセットを終了する方法」では、すぐに開始するか、手動で開始するか、スケジュールを設定するかを選択できます。今回は「このデータコレクターセットを今すぐ開始する」または「手動で開始する」を選択し、「完了」ボタンをクリックします。 - データコレクターセットを開始・停止する
作成したデータコレクターセットは、「ユーザー定義」の下に表示されます。選択して右クリックし、「開始」または「停止」を選択することで、データの収集を制御できます。 - 収集したデータを分析する
データコレクターセットが停止すると、指定したルートディレクトリにデータファイル(.blg形式)が保存されます。このファイルをPerfmonで開くには、左側のナビゲーションペインで「パフォーマンス モニター」を選択し、グラフ表示領域を右クリックして「ログファイルからデータを表示」を選択します。保存されたデータファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックすると、記録されたパフォーマンスデータをグラフで確認できます。 - レポートビューで詳細を確認する
パフォーマンスモニターでログファイルを開いた後、ツールバーの「レポート」アイコン(グラフアイコンの右隣)をクリックすると、数値データとして詳細なレポートが表示されます。これにより、特定の時点での各性能測定項目の値を正確に把握できます。
データ収集と分析時の注意点
Perfmonを使ったデータ収集と分析は強力ですが、いくつかの注意点があります。適切な設定と理解で、より効果的な監視を行いましょう。
必要なカウンターを適切に選択できない
多くの性能測定項目の中から、何を選べば良いか迷うことがあります。問題の原因を特定するためには、適切な項目を選ぶことが重要です。
まずは、CPU使用率、メモリ使用量、ディスクの読み書き処理(ディスクI/O)、ネットワークの通信速度(ネットワーク帯域)といった基本的な項目から収集を始めましょう。特定のアプリケーションの動作が遅い場合は、そのアプリケーションに関連するプロセス固有の性能測定項目を探して追加すると効果的です。
ディスク容量を圧迫してしまう
サンプリング間隔を短く設定しすぎたり、長期間にわたってデータを収集したりすると、生成されるログファイルのサイズが非常に大きくなり、ディスク容量を圧迫する可能性があります。
不要な性能測定項目は追加しないようにしましょう。また、データコレクターセットのプロパティで「停止条件」タブを開き、最大サイズや期間を設定することで、自動的に記録を停止させることができます。
分析方法がわからない
収集したデータを見ても、何が問題なのか判断できない場合があります。グラフの読み方や異常値の判断に慣れるには経験が必要です。
まずは、グラフ上で急激なスパイクや継続的な高負荷を示している箇所がないか確認します。正常な状態でのPC動作を一度記録し、それを基準となる正常な状態のデータ(ベースライン)として、問題発生時のデータと比較すると、異常な変動を特定しやすくなります。
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Windows 11とWindows 10でのPerfmon操作の比較
PerfmonはWindowsの基本的なツールであるため、Windows 11とWindows 10で機能や操作手順に大きな違いはありません。
ただし、OSのバージョンによって一部のメニューの見た目やアイコンが若干異なる場合があります。
| 項目 | Windows 11 | Windows 10 |
|---|---|---|
| 起動方法 | 検索ボックスに「perfmon」と入力して起動 | 検索ボックスに「perfmon」と入力して起動 |
| UIの配置 | 基本的なツリー構造とメニュー配置は同じ | 基本的なツリー構造とメニュー配置は同じ |
| データコレクターセット作成 | ウィザード形式で手順は共通 | ウィザード形式で手順は共通 |
| 機能的な違い | 主要なパフォーマンス監視機能に差はない | 主要なパフォーマンス監視機能に差はない |
まとめ
Perfmonを活用し、独自のデータコレクターセットを作成することで、Windowsのシステムパフォーマンスを詳細に把握できるようになります。
収集したデータを分析することで、PCの動作が遅い原因や特定のアプリケーションの問題点を特定し、効率的なトラブルシューティングに役立てられるでしょう。
定期的な監視でシステムの健全性を保ち、より安定した業務環境を維持するために、ぜひ今回紹介した「データコレクターセットの作成」と「データ分析」を試してみてください。
これにより、潜在的な問題の早期発見にもつながります。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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