【Windows】有線LANとWi-Fiを同時に繋いでいる時の「メトリック値」変更による優先順位設定

【Windows】有線LANとWi-Fiを同時に繋いでいる時の「メトリック値」変更による優先順位設定
🛡️ 超解決

会社や自宅で有線LANとWi-Fiの両方を同時に利用している場合、どちらのネットワーク接続が優先されるべきか悩むことがあります。

Windowsは通常、自動で最適な経路を選択しますが、特定の用途では手動で優先順位を制御したい場面があるでしょう。

この記事では、ネットワークアダプターの「メトリック値」を変更し、有線LANとWi-Fiの優先順位を任意に設定する方法を解説します。

【要点】有線LANとWi-Fiの優先順位を制御する方法

  • ネットワークアダプターのプロパティ: メトリック値を手動設定し、優先順位を変更します。
  • コマンドプロンプトの利用: PowerShellコマンドでインターフェースメトリックを一括設定します。
  • 優先順位の確認: 設定変更後にネットワークの状態を確認し、意図した通りに動作しているか確認します。

ADVERTISEMENT

メトリック値によるネットワーク優先順位の仕組み

Windowsは複数のネットワークインターフェース(ネットワーク接続口)が存在する場合、どの経路で通信するかを決定します。

この判断基準の一つが「インターフェースメトリック」と呼ばれる値です。

インターフェースメトリックは、各ネットワーク接続の優先度を示す数値のことです。このメトリック値が小さいほど、そのネットワークインターフェースの優先度が高くなります。

一般的に、有線LANはWi-Fiよりも安定しており高速なため、Windowsの自動メトリック機能では有線LANが優先される傾向があります。

しかし、特定のWi-Fiネットワークを優先したい場合や、有線LANに特定の制約がある場合に、手動での調整が必要となることがあります。

有線LANとWi-Fiの優先順位を設定する手順

ここでは、ネットワークアダプターのメトリック値を手動で設定し、優先順位を制御する手順を解説します。

コントロールパネルからメトリック値を手動設定する

個別のネットワークアダプターに対してメトリック値を設定する方法です。

  1. ネットワークと共有センターを開く
    Windowsのスタートボタンを右クリックし、「設定」を選択します。設定画面で「ネットワークとインターネット」をクリックし、「ネットワークの詳細設定」を選択します。「関連設定」にある「ネットワークの詳細設定」内の「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。
  2. アダプターの設定の変更に進む
    「ネットワーク接続」ウィンドウが開きます。ここに表示されている、有線LANアダプターとWi-Fiアダプターのそれぞれに対して設定を行います。
  3. プロパティを開く
    優先順位を設定したいネットワークアダプター(例:イーサネットまたはWi-Fi)を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  4. インターネットプロトコルバージョン4のプロパティを開く
    アダプターのプロパティウィンドウで、「インターネットプロトコルバージョン4 (TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
  5. 詳細設定を開く
    「インターネットプロトコルバージョン4 (TCP/IPv4)のプロパティ」ウィンドウで、「詳細設定」ボタンをクリックします。
  6. 自動メトリックのチェックを外し、メトリック値を入力する
    「IP設定」タブにある「自動メトリック」のチェックボックスを外します。「インターフェースメトリック」の入力欄に任意の数値を入力します。優先したいネットワークには小さい値を、優先度を下げたいネットワークには大きい値を設定してください。例えば、有線LANを優先する場合は有線LANに「10」、Wi-Fiに「20」を設定します。
  7. 設定を適用する
    「OK」ボタンを順にクリックして、すべてのウィンドウを閉じます。設定を確実に適用するため、ネットワークアダプターを無効化し、再度有効化するか、PCを再起動することをおすすめします。

PowerShellでメトリック値を一括設定する

コマンドライン操作に慣れている場合は、PowerShellを使って効率的に設定することも可能です。

  1. PowerShellを管理者として実行する
    Windowsのスタートボタンを右クリックし、「ターミナル (管理者)」または「Windows PowerShell (管理者)」を選択して開きます。
  2. インターフェースの情報を確認するコマンドを実行する
    以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
    Get-NetIPInterface
    これにより、現在利用可能なすべてのネットワークインターフェースとその「InterfaceIndex」および現在の「InterfaceMetric」が表示されます。有線LANとWi-FiのInterfaceIndexをメモしておきます。
  3. メトリック値を設定するコマンドを実行する
    以下のコマンドを、先ほどメモしたInterfaceIndexと設定したいメトリック値に置き換えて実行します。
    有線LANの例:
    Set-NetIPInterface -InterfaceIndex {有線LANのInterfaceIndex} -InterfaceMetric {優先したい数値}
    Wi-Fiの例:
    Set-NetIPInterface -InterfaceIndex {Wi-FiのInterfaceIndex} -InterfaceMetric {優先度を下げたい数値}
    例:有線LANのInterfaceIndexが12で優先度を10に、Wi-FiのInterfaceIndexが15で優先度を20にする場合
    Set-NetIPInterface -InterfaceIndex 12 -InterfaceMetric 10
    Set-NetIPInterface -InterfaceIndex 15 -InterfaceMetric 20
  4. 設定の適用を確認する
    再度 Get-NetIPInterface コマンドを実行し、InterfaceMetricの値が変更されていることを確認します。設定は即座に反映されますが、必要に応じてネットワークアダプターの再有効化やPCの再起動を試してください。

メトリック値設定時の注意点と確認方法

メトリック値の設定はネットワークの挙動に直接影響するため、いくつかの注意点があります。

メトリック値が反映されない場合がある

設定を変更しても、すぐに優先順位が変わらないことがあります。

原因として、設定後にネットワークアダプターが無効化・有効化されていない、またはPCが再起動されていない可能性が考えられます。

対処法として、変更適用後にネットワーク接続ウィンドウで該当するネットワークアダプターを右クリックし、「無効にする」を選択してから再度「有効にする」を選択してください。または、PCを再起動することも有効な対処法です。

意図しないネットワークが優先されてしまう

メトリック値の設定ミスや、他のネットワーク設定の影響で、期待と異なるネットワークが優先されることがあります。

対処法は、すべてのネットワークアダプターのメトリック値を確認し、意図した優先順位になっているか再確認することです。

また、DNSサーバーの設定や、IPルーティングテーブルの内容もネットワークの経路選択に影響を与える場合があります。

Windows 10での操作の違い

Windows 10でも基本的な操作手順はWindows 11と同じです。

コントロールパネルやネットワーク設定画面の名称や配置が若干異なる場合がありますが、同様の項目を探して設定を進めることができます。

例えば、「ネットワークとインターネット」の設定画面から「アダプターのオプションを変更する」を選択する手順は共通です。

ADVERTISEMENT

メトリック値と自動メトリック機能の比較

ここでは、メトリック値を手動で設定する方法と、Windowsの自動メトリック機能の主な違いを比較します。

項目 手動メトリック設定 自動メトリック機能
設定方法 ユーザーが任意で数値を入力する Windowsが自動で最適な値を決定する
優先順位 設定した値が小さいほど優先される 回線速度や安定性などを考慮して動的に変化する
メリット 特定のネットワークを確実に優先できる ユーザーが設定なしで最適な接続を維持できる
デメリット 設定ミスで接続問題が起きる可能性がある 意図しないネットワークが優先される場合がある

まとめ

この記事では、Windows環境で有線LANとWi-Fiを同時に接続している際に、メトリック値を変更してネットワークの優先順位を制御する方法を解説しました。

コントロールパネルからの手動設定、またはPowerShellコマンドを利用することで、業務内容やネットワーク環境に応じた最適な接続経路を確立できます。

メトリック値を適切に管理し、安定したネットワーク接続を維持することで、効率的な業務遂行に役立ててください。

ADVERTISEMENT

この記事の監修者
✍️

超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。