【Windows】LANアダプターの「割り込み加減(Interrupt Moderation)」をオフにして低遅延を実現する手順

【Windows】LANアダプターの「割り込み加減(Interrupt Moderation)」をオフにして低遅延を実現する手順
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オンライン会議中に音声が途切れたり、大容量ファイルの転送が遅く感じたりすることはありませんか。ネットワークの遅延はビジネス業務に大きな影響を与えます。

LANアダプターの「割り込み加減 Interrupt Moderation」設定が、この遅延の原因となっている可能性があります。

この記事では、この設定をオフにしてネットワークの応答性を高め、低遅延を実現する手順を解説します。

【要点】LANアダプターの割り込み加減をオフにしてネットワーク遅延を低減する

  • LANアダプターのプロパティ: 割り込み加減の設定を変更しネットワークの応答性を向上させます。
  • ネットワークドライバーの更新: 最新のドライバーを適用し安定した動作を確保します。
  • 電源管理の確認: 省電力設定がネットワーク性能に影響しないか確認します。

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LANアダプターの「割り込み加減 Interrupt Moderation」とは何か

LANアダプターの「割り込み加減 Interrupt Moderation」は、ネットワークアダプターがCPUへ送信する割り込みの頻度を調整する機能です。

この機能は、データパケットが到着するたびにCPUへ割り込みを発生させるのではなく、複数のパケットが溜まってから一度に割り込みを発生させます。

これにより、CPUの負荷を軽減し、全体的なシステムパフォーマンスを向上させる狙いがあります。特に大量のデータが流れる環境では、CPUが割り込み処理に忙殺されるのを防ぐ効果が期待できます。

割り込み加減のメリットとデメリット

割り込み加減にはメリットとデメリットがあります。

メリットはCPUの利用率を抑え、システムの安定稼働に寄与することです。特に古いCPUや低スペックのPCでは、この恩恵が大きいでしょう。

一方、デメリットはネットワークの遅延が増加する可能性がある点です。複数のパケットが溜まるまで待機するため、個々のパケットの処理に時間がかかります。

リアルタイム性が求められるオンライン会議、音声通話、オンラインゲームなどでは、このわずかな遅延が体感に影響を与えることがあります。

割り込み加減を無効にするべき状況

ネットワークの応答速度を最優先したい場合に、割り込み加減を無効にすることを検討します。

例えば、金融取引システムのようなミリ秒単位の遅延が許されない環境や、プロフェッショナルなクリエイターがネットワーク経由で大容量ファイルを編集する際などです。

また、特定のアプリケーションでネットワークの不安定さや遅延を感じる場合にも、この設定変更が改善に繋がることがあります。

ほとんどの現代のCPUは、割り込み処理を効率的に行えるため、割り込み加減を無効にしてもCPU負荷が過度に高まることは稀です。

LANアダプターの割り込み加減をオフにする手順

Windows 11を基準に、LANアダプターの割り込み加減設定をオフにする手順を説明します。Windows 10でも同様の操作で設定できます。

  1. デバイスマネージャーを開く
    スタートボタンを右クリックし、表示されるメニューから「デバイスマネージャー」を選択します。
  2. ネットワークアダプターを探す
    デバイスマネージャーのウィンドウで、「ネットワークアダプター」の項目を展開します。
  3. LANアダプターのプロパティを開く
    現在使用している有線LANアダプターの名前を右クリックし、「プロパティ」を選択します。通常は「Realtek PCIe GbE Family Controller」や「Intel Ethernet Connection」といった名称です。Wi-Fiアダプターではなく、有線LANアダプターであることを確認してください。
  4. 詳細設定タブへ移動する
    プロパティウィンドウで、「詳細設定」タブをクリックします。
  5. 割り込み加減の項目を探す
    プロパティのリストの中から「割り込み加減 Interrupt Moderation」または「Interrupt Moderation」という項目を探します。ドライバーによっては「割り込み調整」や「割り込み制御」といった名称の場合もあります。
  6. 設定を無効にする
    「割り込み加減 Interrupt Moderation」を選択し、右側の「値 Value」ドロップダウンメニューから「無効 Disabled」または「Off」を選択します。
  7. 設定を適用する
    「OK」ボタンをクリックして、設定変更を適用します。
  8. システムの再起動またはアダプターの無効化・有効化
    設定がすぐに反映されない場合は、PCを再起動するか、デバイスマネージャーでLANアダプターを一度「デバイスを無効にする」で無効にしてから「デバイスを有効にする」で再度有効にしてください。

割り込み加減の設定変更はネットワーク性能に影響を与えますが、他の要因も合わせて確認することで、より安定した低遅延環境を実現できます。

設定変更後の動作確認が重要

割り込み加減をオフにした後は、必ずネットワークの動作を確認してください。

稀に、古いLANアダプターや特定のドライバー環境では、設定変更後にネットワークが不安定になることがあります。

もし不安定になった場合は、割り込み加減の設定を元の「有効 Enabled」に戻してください。pingコマンドで応答速度を測定したり、実際にオンライン会議を試したりして、改善状況を確認することをおすすめします。

ネットワークドライバーの更新

LANアダプターのドライバーが古いと、最新のOSやネットワーク環境で最適なパフォーマンスを発揮できないことがあります。

最新のドライバーは、メーカーのウェブサイトからダウンロードできます。ドライバーを更新することで、割り込み加減の設定に関わらず、ネットワークの安定性と速度が向上する場合があります。

デバイスマネージャーからドライバーの更新を試すこともできますが、メーカー提供の最新ドライバーの方がより確実です。

省電力設定の確認

Windowsの省電力設定が、LANアダプターのパフォーマンスを制限している場合があります。

デバイスマネージャーのLANアダプターのプロパティにある「電源の管理」タブを確認してください。

「コンピューターによるこのデバイスの電源の管理を許可する」のチェックを外すと、PCが省電力モードに入った際にLANアダプターの動作が制限されるのを防げます。

ただし、ノートPCなどでバッテリー駆動時間を重視する場合は、この設定変更がバッテリー消費に影響を与える可能性があります。

他のネットワーク設定の影響

LANアダプターには「ジャンボフレーム Jumbo Frame」「フロー制御 Flow Control」「QoS Quality of Service」など、他にも多くの詳細設定項目があります。

これらの設定もネットワークのパフォーマンスに影響を与える可能性がありますが、安易な変更はネットワークの接続不良を招くこともあります。

特に、これらの設定はネットワーク環境や使用している機器によって最適な値が異なるため、変更する際は十分な知識と注意が必要です。通常はデフォルト設定のままで問題ありません。

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Windows 11とWindows 10の割り込み加減設定画面の違い

Windows 11とWindows 10でLANアダプターの割り込み加減設定を行う際の画面や手順に大きな違いはありません。

しかし、細かな表示やメニューの配置が異なる場合があります。また、使用しているLANアダプターのモデルやドライバーのバージョンによっても、プロパティの項目名や選択肢が異なることがあります。

項目 Windows 11 Windows 10
デバイスマネージャーの起動 スタートボタンを右クリックし「デバイスマネージャー」を選択 スタートボタンを右クリックし「デバイスマネージャー」を選択
LANアダプターのプロパティ 「ネットワークアダプター」を展開し、対象のLANアダプターを右クリックして「プロパティ」を選択 「ネットワークアダプター」を展開し、対象のLANアダプターを右クリックして「プロパティ」を選択
設定タブ 「詳細設定」タブを選択 「詳細設定」タブを選択
割り込み加減の項目名 「割り込み加減 Interrupt Moderation」または「Interrupt Moderation」と表示されることが多い 「割り込み加減 Interrupt Moderation」または「Interrupt Moderation」と表示されることが多い
設定値 「無効 Disabled」または「Off」を選択 「無効 Disabled」または「Off」を選択

上記の表のように、基本的な操作経路や設定項目に大きな差はありません。もし項目が見つからない場合は、ドライバーが古いか、LANアダプターがこの機能をサポートしていない可能性も考えられます。

まとめ

この記事では、WindowsのLANアダプターに搭載されている「割り込み加減 Interrupt Moderation」機能をオフにする手順と、その効果や注意点について解説しました。

この設定を変更することで、ネットワークの応答性が向上し、オンライン会議や大容量データ転送における遅延を低減できる場合があります。

設定変更後は、必ずネットワークの動作を確認し、必要に応じてネットワークドライバーの更新や省電力設定も見直してみてください。

これらの最適化を行うことで、より快適で安定したネットワーク環境を構築し、ビジネス業務の効率化に繋げることができます。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。