【Edge】右クリックメニューの「AIで要約」が出ない!設定手順と表示されない原因の解消

【Edge】右クリックメニューの「AIで要約」が出ない!設定手順と表示されない原因の解消
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Microsoft Edgeの便利な機能の一つに、閲覧中のウェブページやPDFを右クリック一つで要約できる「AIで要約」があります。しかし、ブラウザのアップデートや設定の変更により、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)からこの項目が消えてしまう、あるいはグレーアウトして選択できないというトラブルが多くのビジネス現場で発生しています。

この機能が利用できない原因は、単なる設定のオフだけでなく、Microsoft 365のエンタープライズポリシーによる制限や、ブラウザの「ページコンテキストへのアクセス許可」が未設定であることなど、多岐にわたります。本記事では、右クリックメニューに「AIで要約」を復活させるための具体的な設定手順と、機能が制限される技術的な要因について詳しく解説します。

結論:右クリックメニューに「要約」を表示させる手順

  1. サイドバーの設定を確認する:Edgeの設定 > サイドバー > Copilot > 「コンテキストメニューに『AI で要約』を表示する」をオンにします。
  2. ページアクセスを許可する:同じ設定画面で「Microsoft にページ コンテンツへのアクセスを許可する」をオンにします。これがオフだとAIは内容を読み取れません。
  3. ブラウザを最新版に更新する:Version 120以降、Copilotの統合仕様が変更されたため、古いバージョンでは正常に表示されない場合があります。

1. 「AIで要約」が表示されない主な原因と技術的背景

右クリックメニューに「AIで要約」が出ない場合、多くは「機能が無効化されている」か「AIがページの情報を読み取る権限を持っていない」かのどちらかです。Microsoftは、プライバシー保護の観点から、ユーザーの明示的な許可がない限り、ブラウザ内のデータをAIエンジン(Copilot)に送信しない設計を強化しています。

機能が制限される主な要因

  • プライバシー設定の競合:ブラウザの閲覧データ送信を極端に制限している場合、ページの内容をCopilotに渡すことができず、メニュー自体が非表示になります。
  • エンタープライズポリシー(組織による管理):会社支給のPCなど、管理者がCopilot機能(特にデータ漏洩防止の観点からページ解析機能)を無効化しているケースがあります。
  • PDFビューワーの仕様:Edge標準のPDFビューワーを使用していない場合、右クリックメニューの内容が異なり、AI機能が呼び出せないことがあります。

2. 手順①:サイドバーおよびCopilot設定の最適化

まず確認すべきは、Edge内部のスイッチが正しく設定されているかです。設定箇所が階層の深い場所にあるため、以下の手順で正確に確認してください。

  1. Edgeの画面右上にある「…」(設定など)をクリックし、「設定」を開きます。
  2. 左側のメニューから「サイドバー」を選択します。
  3. 「アプリと通知の設定」セクションにある「Copilot」をクリックします。
  4. 「コンテキスト メニューに ‘AI で要約’ を表示する」という項目のスイッチをオンにします。

もしこの項目が表示されない場合は、サイドバー自体が「常に表示」に設定されているか、あるいはCopilotのアプリがサイドバー内で有効になっているかを確認してください。

3. 手順②:ページコンテキストへのアクセス許可

メニューには項目が出るが、クリックしても「このページにはアクセスできません」といったエラーが出る、あるいは要約が始まらない場合は、権限設定に問題があります。

  1. 前述の「設定 > サイドバー > Copilot」画面を再度開きます。
  2. 「Microsoft にページ コンテンツへのアクセスを許可する」(Allow Microsoft to access page content)をオンにします。

この設定は、現在開いているタブのテキストデータをMicrosoftのクラウド(Copilotエンジン)に送信することを許可するものです。機密性の高い社内資料を扱う場合は注意が必要ですが、この設定がオフのままでは「AIで要約」機能は動作しません。

4. 組織のPCで設定がグレーアウトしている場合の対処

設定画面を開いてもスイッチが灰色で操作できない、あるいは「組織によって管理されています」と表示される場合は、グループポリシー(GPO)やIntuneによって制限されています。この場合、個人の設定では解決できません。

情シス担当者向けのポリシー確認事項

管理者が機能を有効にするには、以下のポリシー設定を確認する必要があります。

ポリシー名 推奨設定 影響
EdgeSidebarAppUrlAllowList CopilotのURLを許可 サイドバーでのAI利用を許可します。
DiscoverPageContextEnabled Enabled AIがページの内容を読み取ることを許可します。

5. 「AIで要約」が使えない場合の代替手段

どうしても右クリックメニューに項目が出ない場合でも、以下の方法で同様の結果を得ることが可能です。

  • サイドバーのCopilotへ直接依頼:画面右上のCopilotアイコンをクリックし、チャット欄に「このページを要約して」と入力します。
  • ショートカットキーの活用:Ctrl + Shift + .(ドット)でサイドバーを開き、上部の「要約」タブ(表示されている場合)を選択します。
  • テキストを選択して送信:要約したい範囲をマウスで選択し、右クリックメニューから「Copilot に送信」を選ぶことで、選択範囲のみを解析させることができます。

まとめ:設定の整合性を確認して効率的な情報収集を

Edgeの「AIで要約」は、膨大なニュース記事や長文の技術ドキュメントを迅速に把握するために不可欠なツールです。メニューが表示されない問題の多くは、サイドバーの詳細設定、またはページアクセス権限の不整合に集約されます。

まずは設定画面でスイッチの状態を一つずつ確認し、組織の制限がある場合は管理部門に相談することをお勧めします。ブラウザ側が提供するAIとの連携設定を正しく整えることで、情報収集のスピードは劇的に向上します。本来あるべき「AIがサポートするブラウジング環境」を取り戻し、実務の効率化に繋げてください。