【Excel】「パスワード」でファイルを開けないようにする!重要なブックを守る保護手順

【Excel】「パスワード」でファイルを開けないようにする!重要なブックを守る保護手順
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機密情報を守るための「ブックの暗号化」技術

個人情報や社外秘の売上データ、人事評価記録など、特定の関係者以外には絶対に見せてはいけないExcelファイルを扱う際、物理的なファイルの暗号化は情報漏洩を防ぐための最後の砦となります。Excelには、ファイルを開く際に正しいパスワードを要求する強力な保護機能が備わっています。
しかし、Excelの「保護」には、シートの編集を制限するものから、ファイルそのものの閲覧を制限するものまで複数の段階があり、用途を誤るとセキュリティホールになりかねません。本記事では、ファイルを閲覧不能にする「読み取りパスワード」の設定手順と、その技術的仕様、そして運用上の絶対的な注意点を詳細に解説します。

結論:重要なブックを保護する3つのステップ

  1. 「ブックの暗号化」を実行:[ファイル] > [情報] > [ブックの保護] から、パスワードによる暗号化を選択する。
  2. パスワードの堅牢性を確保:推測されやすい言葉を避け、英数記号を組み合わせた8文字以上の文字列を設定する。
  3. バックアップと管理の徹底:パスワードを忘れると二度と開けないため、管理台帳やパスワードマネージャーを併用する。

1. 技術仕様:Excelの暗号化方式とその堅牢性

現在のExcel(.xlsx形式)でパスワードを設定すると、内部的には「AES-256」という極めて強固な暗号化アルゴリズムが適用されます。これは政府機関や金融機関でも採用されている標準規格です。

暗号化の効果

この設定を行うと、ファイルの中身が完全にスクランブル(複雑化)されます。正しいパスワードを入力して複合化しない限り、たとえファイルをテキストエディタで無理やり開いたり、外部の解析ツールにかけたりしても、中のデータを読み取ることは実質的に不可能です。シート単体の保護とは異なり、ファイルという「箱」そのものに鍵をかける強力な手段です。

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2. 閲覧を制限する「読み取りパスワード」の設定手順

最も推奨される、標準的な設定フローは以下の通りです。この手順により、ファイルを開こうとした瞬間にパスワード入力ダイアログが表示されるようになります。

設定の具体的な流れ

  1. 対象のExcelファイルを開き、左上の「ファイル」タブをクリックします。
  2. 左側のメニューから「情報」を選択します。
  3. 「ブックの保護」ボタンをクリックし、表示されたメニューから「パスワードを使用して暗号化」を選びます。
  4. 「パスワード」を入力し、確認のためにもう一度同じパスワードを入力して「OK」を押します。
  5. 最後に「上書き保存」を必ず実行してください。保存した瞬間から暗号化が有効になります。

3. 応用:編集だけを制限する「書き込みパスワード」

「閲覧は誰でも可能だが、内容の書き換え(保存)にはパスワードを要求したい」という場合は、異なる設定経路を使用します。

「名前を付けて保存」からの設定

  1. 「名前を付けて保存」画面を開き、保存ボタンの左側にある「ツール」をクリックします。
  2. 「全般オプション」を選択します。
  3. 「書き込みパスワード」の欄にパスワードを入力して保存します。

これにより、閲覧者は「読み取り専用」としてファイルを開くことができますが、編集して上書き保存するためにはパスワードが必要になります。情報の周知と改ざん防止を両立させたい場合に有効な技術仕様です。

4. 運用上の致命的なリスク:パスワードの忘却

Excelの暗号化における最大の技術的注意点は、「パスワードを忘れた場合、Microsoftでさえも復元できない」という点にあります。

「救済策がない」ことの重要性

家庭用のWEBサービスのような「パスワードを忘れた方はこちら」といった機能は存在しません。AES-256による暗号化は、パスワードが唯一の鍵です。パスワードを失うことは、そのファイル内の全データを永久に失うことと同義です。
・パスワードは必ず自分だけがわかる安全な場所に保管する。
・共有ファイルの場合は、チーム内でパスワードの管理ルールを明文化しておく。
といった組織的な管理が、技術的な保護設定と同じくらい重要になります。

5. セキュリティを強化するためのベストプラクティス

単にパスワードをかけるだけでなく、以下の点に配慮することで、より高い安全性を確保できます。

安易なパスワードの回避

「1234」や「password」、あるいはファイル名と同じ文字列を設定するのは、ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)に対して無防備です。英大文字、小文字、数字、記号を混在させることが推奨されます。

配布時の「別経路」伝達

パスワードをかけたExcelファイルをメールで送る際、同じメールにパスワードを記載するのは意味がありません(メール自体が盗聴された場合、両方が漏洩するため)。ビジネスシーンでは、チャットツールや電話、あるいは別のメールアドレスなど、異なる経路でパスワードを伝えるのがセキュリティの鉄則です。

まとめ:Excel保護機能の使い分け一覧表

保護のレベル 設定内容 主な効果
ブックの暗号化 読み取りパスワード ファイルそのものを開けなくする(AES-256)
全般オプション 書き込みパスワード 閲覧は許可し、上書き保存だけを制限する
シートの保護 特定のセルの保護 数式などの書き換えミスを防ぐ(閲覧は自由)
ブック構成の保護 構成の保護設定 シートの削除や移動、名前変更を禁止する

Excelのパスワード保護は、機密情報を扱うビジネスパーソンにとって必須の「防衛技術」です。用途に合わせて「開かせない」のか「変えさせない」のかを適切に選択し、万全の管理体制で運用してください。鍵をかけるという行為は、単なる利便性への制限ではなく、情報という資産に対する責任の現れです。正しい手順を身につけ、安全なデータ共有を実現しましょう。

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この記事の監修者

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超解決 Excel研究班

企業のDX支援や業務効率化を専門とする技術者チーム。20年以上のExcel運用改善実績に基づき、不具合の根本原因と最短の解決策を監修しています。