【Teams】会議の「レコーディングの保存先」を変更できる?OneDrive容量との兼ね合いを解説

【Teams】会議の「レコーディングの保存先」を変更できる?OneDrive容量との兼ね合いを解説
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レコーディングの「物理的所在」を正しく把握し、組織のストレージリソースを技術的に最適化する

Teams会議の録画データは、かつてはMicrosoft Streamに保存されていましたが、現在はすべてOneDrive for BusinessまたはSharePoint Onlineに保存される仕様となっています。録画頻度が増えるにつれ、『個人のOneDrive容量を圧迫したくない』『特定のプロジェクト専用フォルダに直接保存したい』といった要望が多く聞かれますが、実はTeamsのレコーディング保存先は、ユーザーがUIから自由に変更できるものではありません。
これは技術的には、会議のインフラストラクチャが『非チャネル会議(個人・グループ)』と『チャネル会議』という2つの論理区分に基づいて、保存先のパス(Path)をハードコードに近い形で定義しているためです。本記事では、保存先が決定されるアルゴリズムから、OneDriveの容量不足を防ぐための『自動期限切れ』ポリシーの仕組み、そして保存場所を実質的に制御するための運用設計について詳説します。

結論:レコーディング管理をマスターする3つの技術的知識

  1. 保存先の二極化:非チャネル会議は「レコーディング開始者のOneDrive」、チャネル会議は「チームのSharePoint」に自動格納される。
  2. 容量計算(クォータ)の影響:録画データは保存先の個人/組織ストレージ容量を消費するため、定期的なパージ(消去)が不可欠である。
  3. 自動期限切れ(Auto-Expiration):既定の保存期間(例:120日)を過ぎると自動で削除されるポリシーを活用し、容量の飽和を技術的に防止する。

1. 技術仕様:レコーディング保存先の決定ロジック

Teamsは、会議が開始されたコンテキスト(文脈)に応じて、保存先のクラウドストレージを選択します。

内部的なルーティング・プロトコル

非チャネル会議(通常の招待):会議を録画したユーザー(開始者)の OneDrive for Business 内にある「レコーディング」フォルダに保存されます。この際、開始者が組織外のユーザーやライセンス未保持者の場合は、会議の開催者のOneDriveがバックアップ先となります。
チャネル会議:そのチャネルが所属する SharePoint Online サイト内の「ドキュメント > [チャネル名] > Recordings」フォルダに保存されます。
ストレージ消費の数理モデル:

$$S_{consumption} \approx Bitrate_{avg} \times Duration_{seconds}$$

録画時間は直接的にストレージ容量($S$)を消費するため、保存先の空き容量が不足していると、レコーディング自体が失敗するか、保存が中断される原因となります。

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2. 実践:保存先を「実質的に」コントロールする手順

保存先を「設定」で変えることはできませんが、会議の立ち上げ方を変えることで、保存場所を技術的に制御できます。

具体的な運用プロトコル

  • 「個人の容量を減らしたくない」場合:チャネル内で会議を開始(チャネル会議)します。これにより、データは個人のOneDriveではなく、共有リソースであるSharePointの容量(通常はテラバイト級)を消費するようになります。
  • 「特定のプロジェクトフォルダにまとめたい」場合:録画完了後、OneDriveの「レコーディング」フォルダから、目的のSharePointフォルダへファイルを「移動」します。移動しても会議チャット内のリンクは一定期間維持されますが、元の場所からは削除されるため、容量の節約(オフロード)が可能です。

3. 技術的洞察:OneDrive容量不足を救う「自動期限切れ」機能

際限なく増え続ける録画データによるストレージ枯渇を、システム的に防ぐためのガバナンス設定です。

有効期限の仕組み:Teamsのレコーディングには既定で「有効期限(例:60日、120日など)」が設定されています。この期間を過ぎると、ファイルは自動的に「ゴミ箱」へ移動されます。
設定の変更:会議の詳細画面の「レコーディングと文字起こし」タブ、またはOneDrive上のファイルプロパティから、個別に期限を延長、あるいは「期限なし」に変更することが可能です。ただし、組織全体のデフォルト設定は管理センター(PowerShell等)で制御されているため、個人の設定はそれに準拠(ポリシーの継承)します。

4. 高度な修復:録画が保存されない・見つからない時のデバッグ

レコーディングを実行したはずなのに保存先にファイルがない場合の、技術的な調査手順です。

不具合解消のプロトコル

  1. ストレージ・フル(Quota Exceeded):保存先のOneDrive/SharePointが容量制限に達している場合、録画は失敗し、一時的なキャッシュ領域に保持されます。容量を空けてから再試行する必要があります。
  2. 録画開始者の「ライセンス」:録画ボタンを押したユーザーが適切なMicrosoft 365ライセンスを保持していない、またはOneDriveのプロビジョニングが完了していない場合、保存先を見失い、エラーとなります。
  3. 「Stream(オン SharePoint)」への移行:古いドキュメント等ではStreamへの保存と記載されていることがありますが、現在は「Streamはプレイヤー(UI)」であり、「保存先はファイルストレージ(OneDrive/SP)」であるというレイヤーの分離を正しく認識することがデバッグの前提です。

5. 運用の知恵:ストレージ・コストを最適化する設計思想

レコーディングを単なる「ゴミ」にせず、価値ある「資産」として維持するためのエンジニアリング思考を提示します。

「録画の必要性」のフィルタリング:すべての会議を録画するのではなく、意思決定の証跡が必要なものに限定します。これはシステム負荷とストレージコスト(TCO)を最小化するための「入力制御」です。
低解像度化への配慮:画面共有がメインの会議ではビットレートが抑えられますが、高精細なビデオ会議はデータ量が増大します。ストレージが逼迫している環境では、カメラをオフにする等の物理的な帯域・容量抑制策も、技術的な選択肢となり得ます。
外部アーカイブへのエクスポート:永続的に残すべき重要な研修動画などは、Teamsの保存期間に頼らず、社内の公式な動画ライブラリやポータルへ「移動(アーカイブ)」し、Teams上のデータはパージするサイクルを構築します。

このように、レコーディングの保存先と容量を制御することは、デジタルワークスペースにおける「情報の蓄積(ストック)」と「リソースの消費(コスト)」のバランスを技術的にマネジメントし、持続可能なチーム運営を実現するための重要なプロセスです。

まとめ:会議タイプ別の保存先・特性比較表

会議のタイプ 物理的な保存先 消費される容量
個人・グループ会議 録画開始者の OneDrive 個人のストレージ枠 (1TB等)
チャネル会議 チームの SharePoint サイト 組織の共有ストレージ枠
外部ユーザー主催 主催者組織のテナント内 (自社の容量は消費しない)

Teamsのレコーディング保存先を理解することは、あなたのデジタルな仕事場をスッキリと保ち、必要な情報をいつでも取り出せる「整理されたライブラリ」へと進化させることです。保存先のルールを知り、自動期限切れ機能を味方につけること。この一工夫が、容量不足の警告に煩わされることなく、チームのナレッジを安全に、かつ効率的に蓄積していくための強力な土台となります。まずは自分のOneDriveの「レコーディング」フォルダを一度開き、過去の録画データがどれだけの容量を占めているかを確認することから始めてみてください。

この記事の監修者

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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。