業務中にウェブサイトが開けなくなったり、クラウドサービスに接続できなくなったりする経験はありませんか。これは、利用しているDNSサーバーの障害が原因である可能性があります。
代替DNSサーバーを設定することで、メインのDNSサーバーが利用できなくなった場合でも、自動的に別のDNSサーバーに切り替わり通信断を回避できます。
この記事では、Windows 11およびWindows 10で代替DNSサーバーを設定し、ネットワーク接続の安定性を高める具体的な手順を解説します。
【要点】代替DNSサーバー設定でネットワークを安定させる
- ネットワークと共有センターを開く: 現在のネットワーク接続状況を確認し、設定変更の準備をします。
- IPv4プロパティを設定する: 優先DNSサーバーと代替DNSサーバーのIPアドレスを手動で指定し、冗長性を確保します。
- DNSキャッシュをクリアする: 古いDNS情報を消去し、新しいDNS設定が即座に反映されるようにします。
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目次
代替DNSサーバーがネットワーク安定性にもたらす効果
DNSとは、ドメイン名とIPアドレスを変換するシステムです。インターネット上のウェブサイトやサービスにアクセスする際、DNSサーバーがドメイン名からIPアドレスを検索します。
このDNSサーバーがダウンしたり、応答が遅延したりすると、ウェブサイトが開けなくなったり、サービスに接続できなくなったりします。これがネットワーク接続の不安定さの原因です。
代替DNSサーバーを設定することで、優先DNSサーバーに問題が発生した場合でも、自動的にもう一方の代替DNSサーバーが使用されます。これにより、単一のDNSサーバー障害による通信断を効果的に防ぎ、ネットワークの可用性を高めることができます。
利用可能なパブリックDNSサーバーの種類
代替DNSサーバーとして、信頼性の高いパブリックDNSサーバーを設定することが推奨されます。これらは一般的に高速で、セキュリティ機能も強化されています。
代表的なパブリックDNSサーバーには、Google Public DNSやCloudflare DNSなどがあります。これらを優先または代替のDNSサーバーとして設定することで、ネットワークの安定性とパフォーマンス向上が期待できます。
Windowsで代替DNSサーバーを設定する手順
ここでは、Windows 11を例に代替DNSサーバーを設定する手順を解説します。Windows 10でも同様の操作で設定が可能です。
- ネットワーク設定を開く
タスクバーのスタートボタンを右クリックし、「設定」を選択します。左側のナビゲーションメニューから「ネットワークとインターネット」を選びます。 - アダプターのオプションを変更する
「ネットワークとインターネット」設定画面で、「ネットワークの詳細設定」をクリックし、さらに「その他のネットワークアダプターのオプション」を選択します。 - ネットワーク接続プロパティを開く
「ネットワーク接続」ウィンドウが開きます。設定を変更したいネットワークアダプター、例えば「イーサネット」または「Wi-Fi」を右クリックし、「プロパティ」を選びます。 - IPv4プロパティを開く
プロパティウィンドウで、「インターネットプロトコルバージョン4 TCP/IPv4」を選択します。その後、「プロパティ」ボタンをクリックします。 - DNSサーバーアドレスを手動で設定する
「次のDNSサーバーアドレスを使う」ラジオボタンを選択します。 - 優先および代替DNSサーバーを入力する
「優先DNSサーバー」と「代替DNSサーバー」の各入力欄に、利用したいDNSサーバーのIPアドレスを入力します。
例: Google Public DNSの場合
優先DNSサーバー:8.8.8.8
代替DNSサーバー:8.8.4.4 - 設定を保存する
入力後、「OK」をクリックしてプロパティウィンドウを閉じます。さらにネットワークアダプターのプロパティウィンドウも「OK」で閉じます。 - DNSキャッシュをクリアする
スタートボタンを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「コマンドプロンプト 管理者」を選択して開きます。
以下のコマンドを入力し、Enterキーを押してDNSキャッシュをクリアします。
ipconfig /flushdns - 設定の確認
ターミナルで以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
ipconfig /all
表示される情報の中から、設定したDNSサーバーアドレスが正しく反映されているか確認します。
Windows 10での操作の違い
Windows 10では、手順1の「ネットワーク設定を開く」が若干異なります。スタートボタンを右クリックし、「設定」を選んだ後、「ネットワークとインターネット」をクリックします。
次に「アダプターのオプションを変更する」をクリックすると、「ネットワーク接続」ウィンドウが直接開きます。それ以降の操作はWindows 11と同一です。
代替DNSサーバー設定時の注意点と関連トラブル
代替DNSサーバーの設定はネットワークの安定に有効ですが、いくつかの注意点があります。誤った設定はかえって通信の問題を引き起こす可能性があります。
DHCPで自動取得されている場合の注意点
通常、IPアドレスやDNSサーバーアドレスはルーターのDHCP機能によって自動的に割り当てられます。手動でDNSサーバーを設定すると、DHCPから提供されるDNSサーバー情報が無視されます。
もしDHCPで提供されるDNSサーバーが正常に機能している場合、手動設定は不要です。しかし、DNSサーバーの安定性に懸念がある場合にのみ、手動設定を検討してください。手動設定後は、IPアドレスの自動取得に戻すことも可能です。
誤ったDNSサーバーアドレスを入力してしまう
存在しない、または応答しないDNSサーバーアドレスを入力すると、インターネットに接続できなくなります。特に代替DNSサーバーも誤っていると、完全に通信断となります。
入力するIPアドレスは、信頼できるパブリックDNSサービスのものか、または社内の情報システム部門から提供されたものを使用してください。設定後は必ずウェブサイトにアクセスできるか確認し、問題があれば元の自動取得に戻すか、正しいアドレスに修正してください。
DNSキャッシュが原因で設定が反映されない
WindowsはDNS情報を一時的にキャッシュに保存します。このキャッシュが残っていると、新しいDNSサーバー設定がすぐに反映されないことがあります。
そのため、DNSサーバー設定を変更した後は、必ずコマンドプロンプトやターミナルでipconfig /flushdnsコマンドを実行し、DNSキャッシュをクリアしてください。これにより、新しい設定が即座に適用されます。
プライベートDNS設定との違い
Windows 11には「プライベートDNS」という機能もあります。これはDNS over HTTPS DoH と呼ばれる技術を使用し、DNSクエリを暗号化してプライバシー保護とセキュリティを向上させるものです。
代替DNSサーバーのIPアドレス設定とは異なり、プライベートDNSはDNSクエリ自体の安全性を高めます。両者は目的が異なるため、必要に応じて併用を検討できます。ただし、プライベートDNSを設定すると、手動で設定したDNSサーバーよりも優先される場合があります。
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主なパブリックDNSサーバーの特徴比較
ここでは、代替DNSサーバーとして利用できる主要なパブリックDNSサービスを比較します。それぞれの特徴を理解し、自身の用途に合ったものを選びましょう。
| 項目 | Google Public DNS | Cloudflare DNS | OpenDNS Home |
|---|---|---|---|
| 優先DNSサーバーアドレス | 8.8.8.8 |
1.1.1.1 |
208.67.222.222 |
| 代替DNSサーバーアドレス | 8.8.4.4 |
1.0.0.1 |
208.67.220.220 |
| 主な特徴 | 高速で信頼性が高い。世界中にサーバーを展開している | 高速性とプライバシー保護を重視。DoHにも対応している | フィッシング詐欺サイトのブロック機能がある。コンテンツフィルタリングも利用できる |
| セキュリティ | 基本的なセキュリティ対策が施されている | プライバシー重視。DNSSECに対応し、改ざん防止機能がある | 悪意のあるウェブサイトへのアクセスを自動でブロックする |
| 利用料金 | 無料 | 無料 | 無料版と有料版がある。家庭用は無料 |
これらのDNSサービスは、いずれも高い信頼性を提供します。特にセキュリティ機能を重視する場合は、OpenDNSやCloudflare DNSの利用も検討すると良いでしょう。
まとめ
この記事で解説した手順により、Windowsの代替DNSサーバーを設定し、ネットワーク接続の安定性を向上させることができました。
メインのDNSサーバーに障害が発生しても、自動的に代替DNSサーバーが機能することで、業務中の通信断を未然に防ぎます。
設定後は、ipconfig /flushdnsコマンドでDNSキャッシュをクリアし、ウェブサイトにアクセスできるか確認してください。これにより、より安定したネットワーク環境で業務を継続できるようになります。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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