Microsoft Copilot Chatを業務で使い始めた方から、「Web検索結果と社内のSharePoint文書が同じ回答に混ざって表示される」という相談をよく聞きます。Copilotはデフォルトで複数のデータソースを横断して回答を生成するため、特に明示しない限り社内外の情報が混在しやすい仕様です。しかし、混ざったまま使うと、社外情報を社内情報と誤認したり、機密情報が外部検索に漏れるリスクにもつながります。この記事では、Copilot ChatでWeb検索結果と社内データが混ざる原因を整理し、自分で確認する手順や管理者に確認すべきポイントを解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 回答内の引用元アイコン(引用マークや番号)にマウスオーバーし、出所が「Web」なのか「社内サイト」なのかを確認します。
- 切り分けの軸: データソース設定(Web検索プラグインの有効/無効)、プロンプトの明示、テナントレベルのポリシーの3軸で原因を特定します。
- 注意点: 会社PCでプラグインのオンオフを勝手に変更しないでください。多くの場合、管理者側の設定で制御されており、ユーザーが操作しても反映されないことがあります。
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目次
1. なぜ混ざるのか:Copilot Chatのデータソースの仕組み
Copilot Chatは、Microsoft Graphを通じて組織のデータ(SharePoint、OneDrive、Teamsなど)にアクセスする一方で、Bing検索エンジンを使ってWeb上の公開情報も取得できます。デフォルトでは両方のソースが有効になっているため、質問内容に応じて両方の情報が回答に組み込まれます。
Web検索プラグインが常時有効な場合
Copilot Chatの画面上部にある「プラグイン」アイコンをクリックすると、「Web検索」というプラグインが表示されます。このプラグインがオンの状態だと、質問が社内データだけでは回答できない場合に自動的にWeb検索が行われます。多くの企業ではテナント設定でこのプラグインが強制的に有効になっているため、ユーザー側でオフにできないケースが大半です。
プロンプトによる明示的な制御
ユーザーが「社内の情報のみを使って答えてください」とプロンプトで指定しても、Copilotが「社内だけでは不十分」と判断した場合にWeb検索を補完的に利用することがあります。この動作はモデルの判断に依存するため、完全に制御するには管理者の設定変更が必要です。
2. 混ざった場合の具体的な確認手順
以下の手順に沿って、現在の回答がどのデータソースに基づいているかを確認してください。
- 回答内の引用元を確認する: Copilot Chatの回答には、各文や段落の末尾に引用番号([1]など)が付いていることがあります。この番号をクリックするか、マウスオーバーすると参照元のタイトルやURLが表示されます。表示が「https://…」で始まる場合はWebサイト、組織内の「https://
.sharepoint.com/…」であれば社内データです。 - 同様の質問を「社内のみ」で再実行する: 「最新の営業資料を教えてください。ただし社内のSharePoint文書のみを参照してください」と明示して同じ質問をしてみます。結果が先ほどと異なり社内データだけになった場合、元の回答にはWeb検索結果が混ざっていたと判断できます。
- プラグイン設定を確認する(変更はしない): Copilot Chat画面右上の「…」メニューから「プラグイン」を開き、「Web検索」の状態を確認します。オフにできる場合は一時的にオフにして動作を比較できますが、会社のポリシーに反する可能性があるため、確認目的に留めて元に戻してください。
- ブラウザのネットワークタブで呼び出し先を確認する(上級者向け): ブラウザの開発者ツール(F12)を開き、ネットワークタブでCopilotへのリクエストを監視します。APIエンドポイントに「bing」や「search」が含まれる場合、Web検索が使われています。ただし社内ITポリシーで開発者ツールが禁止されている場合があるので注意してください。
- 管理者にテナント設定を問い合わせる: 上記の手順で原因が不明な場合、または設定変更が必要な場合は、Microsoft 365管理者に「Copilot ChatのWeb検索プラグインが常時有効になっているか」「社内データのみを強制するポリシーは設定可能か」を確認してください。
3. 混ざるパターンと判別方法の比較表
| 状況 | 回答表示の例 | 判別方法 |
|---|---|---|
| Web検索のみ有効 | 「2025年の市場動向は…(引用: Webマーケティング協会)」 | 引用元URLがすべて外部サイト |
| 社内データのみ有効 | 「営業資料はこちら(引用: 営業部SharePointサイト)」 | 引用元URLが自社のSharePoint/OneDrive |
| 両方有効(混在) | 「競合製品の情報は…(引用[1])」「自社の戦略は…(引用[2])」 | 引用元に内外のURLが混在 |
| プロンプトで「社内のみ」指定 | 「こちらが社内の最新資料です(引用: 社内ポータル)」 | 指定どおり社内データのみ |
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4. 失敗しがちなパターンと注意点
混ざりが発生したときによくある誤解や落とし穴を紹介します。
「Web検索をオフにしたのにWeb情報が出る」
ユーザーがプラグインをオフにしても、テナント側で「Web検索を強制する」ポリシーが有効だと、オフの設定が無視される場合があります。また、Copilotが「社内に該当情報がない」と判断すると、設定にかかわらずWeb検索を自動で使うこともあります。
「引用が表示されないから判断できない」
Copilot Chatの回答に引用元が表示されない場合、 Copilotがどのソースを使ったかがわかりません。その場合は、同じ質問をもう一度行うか、「参照元を明示してください」と追記することで引用が出るようになることがあります。
「社内データだけを頼んだのに外部の情報が混じる」
プロンプトで「社内データのみ」と指定しても、Copilotが「補足情報として外部情報が有用」と判断すると、黙ってWeb検索を実行します。これを防ぐには、より強い表現(例:「絶対に社内情報だけを使ってください。外部情報は使わないでください。」)を試すか、管理者に設定変更を依頼する必要があります。
5. 管理者に確認すべきこと
自分で解決できない場合、管理者が以下の項目を確認・変更することで混ざりを防げる可能性があります。
- Copilotのデータソースポリシー: Microsoft 365管理センターの「Copilot」設定で、「Web検索を許可する」がオフになっているか確認します。ただし完全にオフにすると社内データだけに制限されますが、回答の精度が落ちるトレードオフがあります。
- Graph Connectorの登録状況: 社内データが適切にGraphに登録されていないと、Copilotが社内データを参照できず、結果的にWeb検索に頼ることが増えます。管理者はデータソースのインデックス状態を点検してください。
- プラグインの強制管理: Intuneやグループポリシーで、ユーザーがプラグインを変更できないようにロックしている場合があります。その場合は管理者が一時的に緩和してテストすることも検討します。
6. よくある質問(FAQ)
Q: 混ざっていることをどうやって素早く把握できますか?
A: 回答内の引用番号にマウスオーバーして、URLのドメインを確認するのが最も簡単です。自社ドメイン(例:contoso.sharepoint.com)以外はすべてWeb検索結果です。
Q: 自分でWeb検索を完全にオフにすることはできますか?
A: 多くの場合、ユーザー設定では不可能です。プラグインメニューからオフにできても、テナントポリシーで上書きされることがほとんどです。必ず管理者に相談してください。
Q: 社内データのみにするプロンプトの効果的な書き方を教えてください。
A: 「社内のSharePointとOneDriveの情報だけを使って回答してください。Web検索は絶対に行わないでください。」と明確に指示します。それでも混ざる場合は、管理者の設定が優先されている可能性が高いです。
7. まとめ
Copilot ChatでWeb検索結果と社内データが混ざる原因は、主にテナント設定とプロンプトの指定不足にあります。まずは回答内の引用元を確認し、必要に応じてプロンプトでデータソースを限定してください。それでも混ざりが解消しない場合は、管理者によるポリシー変更が必要です。社外情報と社内情報を明確に区別しながらCopilotを活用することで、誤った情報に基づく判断を防ぎ、セキュリティリスクを低減できます。この記事の手順を参考に、自分でできる確認と管理者への適切な依頼を行ってください。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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