数式に「単価表」というシート名があるのに、下の見出しには見当たらない。そんなときは、シートが非表示になっていないか確認します。非表示でもデータは残り、ほかのシートから参照して計算できます。
ただし、「再表示」が選べないから隠れたシートがないとは断定できません。ブックの構成が保護されている場合や、通常の再表示一覧に出ないVeryHiddenの設定もあります。まずWindows版デスクトップExcelの通常操作から順に調べましょう。
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1. 見出しが画面外にあるだけかを確認する
最初にファイル名とシート見出しの並びを確認します。シートが多いブックでは、目的の見出しが横へ隠れているだけの場合があります。画面左下のシート見出し用スクロールボタンで並びを移動します。横スクロールバーとの境界を調整して、見出しの表示領域を広げる方法もあります。
シート見出し全体が見えない場合は、ウィンドウを広げ、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」の対象ブックに関する表示設定で「シート見出しを表示する」を確認します。特定のシートだけが非表示なのか、見出し全体の表示設定なのかを分けてください。
参照式に角括弧付きのファイル名がある場合は、別ブックのシートを参照しています。現在のブックで再表示を探しても見つかりません。数式バーで='単価表'!B2のような同一ブックの参照か、別ファイルへの参照かも確認します。シート名だけを見て同じブック内だと決めないことが大切です。
2. 通常の非表示シートを再表示する
- 見えているシート見出しを右クリックする。
- 「再表示」を選ぶ。
- 一覧から目的のシート名を選び、「OK」で確定する。
- 表示されたシートを開き、内容と用途を確認する。
リボンなら「ホーム」→「書式」→「非表示/再表示」→「シートの再表示」から進めます。似た名前のシートが複数ある場合は、一度に全部戻すより、式に書かれた名前を1枚選ぶと確認しやすくなります。再表示しただけでは、セルの中身を書き換える必要はありません。
複数選択に対応するMicrosoft 365では、一覧でCtrlを押しながら選択する方法があります。利用中の版で選べなければ1枚ずつ行います。特定の版の複数選択操作をすべてのExcelに共通するものとして扱わないでください。
調べ終えたらシート名と、参照されているセルを控えます。「単価表を確認した」だけでなく、「見積のC2が単価表のB2を参照する」と残すと、後から計算のつながりを追いやすくなります。
3. 再表示を選べないときに見る設定
再表示が灰色の場合、通常の非表示シートがないケースのほか、ブックの構成保護が有効なケースがあります。「校閲」→「ブックの保護」を確認します。構成の保護は、シートの挿入・削除・移動・名前変更・非表示・再表示などを制限するものです。
入力セルを保護する「シートの保護」とは別なので、セルが編集できることだけでは構成保護の有無は分かりません。所有者から変更を認められている場合のみ、正規のパスワードで構成保護を解除して確認します。パスワードが不明なら所有者へ依頼し、保護を回避するためにファイルを改変しないでください。
| 状況 | 次に見ること |
|---|---|
| 見出しが一部だけ見えない | 見出しのスクロール |
| 見出しが全部ない | シート見出しの表示設定 |
| 再表示が選べない | 構成保護と通常の非表示の有無 |
| 一覧に目的シートがない | 別ブック参照、VeryHidden、削除・改名 |
4. VeryHiddenは所有者と用途を確かめる
Excelには表示、通常の非表示、VeryHiddenという可視状態があります。VBAの定数では、表示がxlSheetVisibleで-1、通常の非表示がxlSheetHiddenで0、VeryHiddenがxlSheetVeryHiddenで2です。VeryHiddenのシートは通常の「再表示」一覧に出ません。
自分で管理するブックなど、変更してよいと確認できた場合は、先にコピーを作ります。Windows版デスクトップExcelでAlt+F11を押してVBAエディターを開き、対象ブックのシートを選びます。「表示」からプロパティウィンドウを開いてVisibleの値を確認し、必要なシートだけを-1の表示状態へ変更します。
同名シートが別の開いているブックにもあると、対象を取り違えることがあります。プロジェクト名とシート名を両方確認してください。保護されていて変更できない、またはVBAエディターを利用できない環境では、その場で作業を止めて所有者へ表示を依頼します。どんな非表示もこの操作で強制解除できるわけではありません。
内容を見るためだけに、出所不明のマクロを実行したり、マクロ全体のセキュリティ設定を下げたりする必要はありません。
5. 非表示の用途と計算への影響を調べる
再表示したシートには、入力規則の候補、単価、集計用の中間計算などが置かれていることがあります。たとえば「見積」で数量3と「単価表」の500を掛けて1500を出す式なら、単価表を非表示にしても参照は働きます。非表示と削除は違う操作です。
必要な列だけ確認し、用途が分からないセルを整理のつもりで消さないでください。シート名の変更も、文字列で参照先を作る式やマクロに影響する場合があります。引継ぎ直後は、表示するところまでにとどめて依存関係を調べると、原因不明の計算変更を避けやすくなります。
また、非表示は機密情報を取り除く方法ではありません。ブックを渡せば情報自体は残ります。共有先に不要な個人情報などが含まれている場合は、公開用コピーでドキュメント検査と内容確認を行います。ただし、非表示シートを削除すれば安全という単純な判断はせず、必要な計算と送付範囲を整理します。
6. 確認後は元の可視状態へ戻す
通常の非表示へ戻す場合は対象のシート見出しを右クリックし、「非表示」を選びます。VeryHiddenを一時的に表示した場合は、控えておいた元のVisible値へ戻します。元がVeryHiddenなのに右クリックの非表示だけで終えると、通常の再表示一覧へ出る状態に変わります。
ブックには少なくとも1枚の表示シートを残す必要があります。複数シートを選択して操作した場合は、作業後にグループ選択を解除し、意図しない複数シートへの同時入力を避けます。構成保護を正規に解除した場合は、必要な確認後に同じ方針で保護し直してください。
保存する前に、表示用シートの合計や入力候補に変化がないか確認します。可視状態の変更だけなら通常はセル値を編集しませんが、確認中に入力した可能性があれば原本と照合します。調査用コピーを作っていれば、元ブックをそのまま保持できます。
7. 見つからないシートは削除や別版も調べる
通常の再表示、構成保護、VeryHiddenを確認しても目的のシートがなければ、以前の版にだけ存在した、別ブックだった、削除・改名されたなどを調べます。数式に#REF!が含まれる場合は、再表示だけでは直りません。欠けた参照先を、元のブックやバックアップから確認する必要があります。
シートを誤って削除した場合、通常の元に戻すで復元できないことがあります。開いているブックをさらに編集し続けず、保存状況と自動保存の有無を確認し、利用できるバージョン履歴やコピーから復元します。過去版を戻すとほかの更新も戻るので、必要なシートやセルの比較を行ってから判断します。
引継ぎでは、表示用・入力用・計算用のシートの役割と、非表示にしている理由を一覧にしておくと便利です。再表示ボタンの状態だけで結論を出さず、ブックの保護と参照先を確認する順序で進めましょう。
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