【Excel】移動平均を計算してトレンドを把握する方法!Excelの3期5期移動平均の数式と活用法

【Excel】移動平均を計算してトレンドを把握する方法!Excelの3期5期移動平均の数式と活用法
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Excelで時系列データを分析する際、短期的な価格変動に惑わされず、長期的なトレンドを把握したい場面があるでしょう。移動平均は、過去の一定期間のデータの平均値を計算することで、データの平滑化を行い、トレンドの方向性や強さを視覚的に捉えるのに役立ちます。この記事では、Excelで3期間および5期間の移動平均を計算する数式と、その活用方法を解説します。

移動平均を理解し、Excelで計算できるようになることで、より精度の高いデータ分析が可能になり、ビジネス上の意思決定に役立てることができます。

【要点】Excelで移動平均を計算しトレンドを把握する方法

  • AVERAGE関数: 指定した期間のデータの平均値を計算し、移動平均を算出します。
  • 3期間移動平均: 直近3期間のデータの平均を計算し、短期的なトレンドの変動を捉えます。
  • 5期間移動平均: 直近5期間のデータの平均を計算し、より長期的なトレンドの方向性を把握します。
  • グラフ化: 元データと移動平均線をグラフに表示することで、トレンドの傾向を視覚的に分析できます。

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移動平均の基本概念と計算の仕組み

移動平均とは、時系列データにおいて、一定期間のデータの平均値を計算し、その期間をずらしながら平均値を算出していく手法です。これにより、データのばらつきを抑え、データの持つ本来のトレンドや周期性を浮き彫りにすることができます。例えば、日々の売上データがあった場合、日々の変動は激しくても、週単位や月単位で見ると一定の傾向が見られることがあります。移動平均は、このような短期的なノイズを除去し、長期的な傾向を捉えるのに有効です。

計算される平均値は、常に直近のデータを取り込み、古いデータを外していくため、「移動」平均と呼ばれます。期間が短いほど、元データの変動に敏感に反応し、期間が長いほど、より平滑化されたデータとなり、長期的なトレンドを捉えやすくなります。ビジネスにおいては、株価の分析、売上予測、需要予測など、幅広い分野で活用されています。

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Excelで3期間・5期間移動平均を計算する数式

Excelで移動平均を計算するには、主にAVERAGE関数を使用します。ここでは、具体的なデータ例を用いて、3期間移動平均と5期間移動平均の数式を解説します。

サンプルデータの準備

まず、Excelシートに以下のようなサンプルデータを用意します。A列に日付、B列にその日の売上データがあると仮定します。ここでは、2023年1月1日から1月15日までの売上データを例とします。

  1. A列に日付を入力
    A1セルに「日付」、A2セルからA16セルに2023/1/1から2023/1/15までの日付を入力します。
  2. B列に売上データを入力
    B1セルに「売上」、B2セルからB16セルに任意の売上データを入力します。

3期間移動平均の数式

3期間移動平均を計算するには、直近3日間の売上データの平均を求めます。計算結果を表示する列(例:C列)を用意し、C4セルに以下の数式を入力します。C4セルから計算を開始するのは、最初の2日間のデータだけでは3期間の平均が計算できないためです。数式は「=AVERAGE(B2:B4)」となります。

この数式をC4セルに入力したら、C4セルのフィルハンドル(右下の小さい四角)をダブルクリックするか、C16セルまでドラッグしてコピーします。これにより、各日付における3期間移動平均が計算されます。

5期間移動平均の数式

同様に、5期間移動平均を計算するには、直近5日間の売上データの平均を求めます。計算結果を表示する列(例:D列)を用意し、D6セルに以下の数式を入力します。D6セルから計算を開始するのは、最初の4日間のデータだけでは5期間の平均が計算できないためです。数式は「=AVERAGE(B2:B6)」となります。

この数式をD6セルに入力したら、D6セルのフィルハンドルをダブルクリックするか、D16セルまでドラッグしてコピーします。これにより、各日付における5期間移動平均が計算されます。

数式の解説

AVERAGE関数は、指定された範囲内の数値の平均値を返します。例えば、「=AVERAGE(B2:B4)」は、B2セル、B3セル、B4セルの3つのセルの値を合計し、3で割った結果を返します。この範囲を下にずらしていくことで、移動平均が計算されます。例えば、C5セルには「=AVERAGE(B3:B5)」という数式が自動的に設定されます。

Excelのバージョンによっては、より高度な関数(例:OFFSET関数やINDEX関数と組み合わせる)で動的な範囲指定も可能ですが、基本的な移動平均の計算にはAVERAGE関数で十分です。

移動平均をグラフ化してトレンドを把握する

計算した移動平均線をグラフにすることで、元データのトレンドを視覚的に把握しやすくなります。ここでは、折れ線グラフを作成する手順を解説します。

グラフ作成の手順

  1. グラフに含めるデータ範囲を選択
    A1セル(ヘッダー)からB16セル(売上データ最終行)までを選択します。次に、Ctrlキーを押しながら、C3セル(3期間移動平均の最初のデータ)からC16セル、およびD5セル(5期間移動平均の最初のデータ)からD16セルまでを選択します。
  2. 折れ線グラフの挿入
    「挿入」タブをクリックし、「グラフ」グループにある「折れ線グラフ」を選択します。「2-D折れ線」の中から「折れ線」を選択してください。
  3. グラフの調整
    グラフが作成されたら、必要に応じてグラフタイトルを「売上データと移動平均」などに変更します。また、凡例を確認し、各線がどのデータ(売上、3期間移動平均、5期間移動平均)を表しているかを確認します。
  4. 軸の調整(任意)
    移動平均線は元データよりも滑らかになるため、グラフの縦軸の範囲を調整すると、トレンドがより分かりやすくなる場合があります。グラフを選択した状態で、「グラフのデザイン」タブや「書式」タブから調整できます。

グラフから読み取れること

作成したグラフでは、元データの売上(青い線)、3期間移動平均(オレンジ色の線)、5期間移動平均(灰色の線)が表示されます。元データの売上線はギザギザしていますが、移動平均線は滑らかに推移していることがわかります。

3期間移動平均線は、元データの動きに比較的敏感に反応し、短期的なトレンドの変化を示唆します。一方、5期間移動平均線は、より滑らかに推移し、長期的なトレンドの方向性を示します。例えば、5期間移動平均線が上昇傾向にあれば、全体として売上が増加していると判断できます。また、3期間移動平均線が5期間移動平均線を上回った場合は、短期的に見ても上昇トレンドに入った、と解釈することができます。

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移動平均の活用法と注意点

移動平均は、トレンド分析だけでなく、売買シグナルとしても活用されることがあります。しかし、その性質上、注意すべき点も存在します。

売買シグナルとしての活用

金融市場などでは、移動平均線同士のクロス(交差)が売買のシグナルとして利用されることがあります。例えば、短期移動平均線(例:3期間)が長期移動平均線(例:5期間)を下から上に突き抜けた場合(ゴールデンクロス)、買いシグナルと見なされることがあります。逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜けた場合(デッドクロス)、売りシグナルと見なされることがあります。

これは、短期的な価格の上昇・下落が、長期的なトレンドに転換する兆候と捉える考え方に基づいています。ただし、このシグナルは必ずしも正確ではなく、ダマシ(誤ったシグナル)が発生することもあるため、他の分析手法と組み合わせて判断することが重要です。

移動平均の注意点

移動平均は過去のデータに基づいているため、将来の価格や数値を正確に予測するものではありません。あくまで、過去のトレンドから将来の傾向を推測するためのツールです。

また、移動平均はデータの「遅行性」を持つという性質があります。計算期間が長くなるほど、この遅行性は大きくなります。つまり、トレンドが転換したとしても、移動平均線がその転換を反映するまでに時間がかかるということです。このため、急激なトレンド転換があった場合には、移動平均線がその変化に追随できず、誤った分析につながる可能性があります。

さらに、移動平均はデータの始点部分で計算できる期間が短くなるため、初期のデータでは信頼性が低くなる傾向があります。上記の例でも、3期間移動平均はC4セルから、5期間移動平均はD6セルから計算を開始しているのはこのためです。グラフ作成時や分析時には、この期間の制約を理解しておく必要があります。

まとめ

この記事では、Excelで3期間および5期間の移動平均を計算し、トレンドを把握する方法について解説しました。AVERAGE関数を用いることで、簡単に移動平均線を算出できます。

計算した移動平均線を折れ線グラフに表示することで、元データの短期的な変動に惑わされず、長期的なトレンドの方向性を視覚的に捉えることが可能になります。さらに、移動平均線同士のクロスを売買シグナルとして活用したり、他の分析手法と組み合わせたりすることで、より高度なデータ分析に役立てることができます。

Excelの移動平均機能を活用し、データ分析の精度を高め、ビジネス上の意思決定にお役立てください。

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この記事の監修者
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