ExcelのPower QueryでSharePoint上のデータを取得しようとした際、共有リンクを指定して失敗するケースはよくあります。特に、ExcelやOutlookなどからコピーした「共有リンク」をそのまま使うと、接続エラーが発生することが多いのです。この原因は、Power Queryが認識できるURLの形式と、実際に共有リンクの構造が異なるためです。本記事では、失敗する原因と正しいURLの確認手順、具体的な切り分け方法を詳しく解説します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: 共有リンクのURL構造(クエリパラメータの有無)と、Power Queryに貼り付けたURLの形式。
- 切り分けの軸: 端末側(キャッシュ、認証情報)の問題か、アクセス権限・URL形式の問題かを分けて考える。
- 注意点: 会社PCでPower Queryの認証設定を変更する際は、管理者の承認が必要な場合がある。特に組織のセキュリティポリシーに従うこと。
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目次
Power Queryで共有リンクが使えない理由
SharePointの「共有リンク」は、特定のファイルやフォルダーへのアクセスを簡易に付与するための仕組みです。しかし、Power Queryがデータソースとして期待するURLは、SharePointのサイトまたはドキュメントライブラリの直接パスです。共有リンクには「?e=…」や「?v=…」といったクエリパラメータが含まれており、Power Queryはこのパラメータを正しく解釈できず、エラーになります。具体的には、「Expression.Error: The key didn’t match any rows in the dictionary」や「We couldn’t find the specified SharePoint site or library」といったメッセージが表示されます。
正しいURLの形式とは
Power QueryでSharePointデータソースを指定する場合、以下のような形式のURLが必要です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| サイトのルートURL | https://contoso.sharepoint.com/sites/ProjectSite |
| ドキュメントライブラリのルートURL | https://contoso.sharepoint.com/sites/ProjectSite/Shared%20Documents |
| フォルダーへの直接パス | https://contoso.sharepoint.com/sites/ProjectSite/Shared%20Documents/FolderName |
| 共有リンク(間違い例) | https://contoso.sharepoint.com/sites/ProjectSite/Shared%20Documents?e=abc123 |
共有リンクには「?e=」や「?v=」が含まれますが、これらを除去したベースURLを使う必要があります。また、Power Queryの「SharePoint フォルダー」コネクタでは、ドキュメントライブラリのルートまたはサブフォルダーを指定します。ファイル単体への直接リンクは使えません(その場合は「SharePoint ファイル」コネクタを使用します)。
正しいURLの取得手順
- ブラウザでSharePointサイトを開き、対象のドキュメントライブラリに移動します。
- アドレスバーに表示されているURLを確認します。ライブラリのルートの場合、末尾に「/Shared%20Documents」などが表示されます。
- フォルダーを指定する場合、そのフォルダー内に移動した状態でアドレスバーをコピーします。例えば「https://contoso.sharepoint.com/sites/ProjectSite/Shared%20Documents/Reports」のようにパスが含まれます。
- コピーしたURLをPower Queryの「SharePoint フォルダー」ダイアログの「フォルダーパス」に貼り付けます。「SharePoint ファイル」を使う場合はファイルの直接URLを指定できますが、共有リンクではなく、ブラウザのアドレスバーから取得したURLを使用してください。
- Power Queryエディタで「ナビゲーター」が表示され、フォルダー内のファイル一覧が読み込まれれば成功です。
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失敗パターンとトラブルシューティング
共有リンクをそのまま貼り付けた場合
最も多い失敗は、OutlookやTeamsで受け取った共有リンク(「リンクをコピー」で取得したもの)をそのまま使うことです。このリンクには「?e=…」や「?v=…」が含まれており、Power Queryはライブラリを認識できません。この場合は、上記の手順で正しいURLを取得してください。
アクセス権限が不足している場合
正しいURLを指定してもエラーになる場合、アクセス権限が原因かもしれません。Power Queryは現在のExcelユーザーの認証情報を使ってSharePointにアクセスします。そのユーザーが該当のライブラリまたはフォルダーに対して「読み取り」以上の権限を持っていることを確認してください。また、組織の外部ユーザーと共有されている場合でも、Power Queryからアクセスするためには適切な認証(Microsoftアカウントまたは組織アカウント)が必要です。
認証情報のキャッシュが原因の場合
以前に間違ったURLで接続を試みた場合、Power Queryが認証情報をキャッシュし、新しいURLでも古い認証情報を使おうとして失敗することがあります。この場合は、Power Queryの「データソース設定」から該当の資格情報を削除し、再度接続を試みてください。
管理者へ確認する情報
会社のSharePoint環境でPower Queryが使えない場合、以下の点を管理者に確認してください。
- SharePointサイトの権限設定:自分が対象フォルダーに対して最低でも「読み取り」権限があるか。
- 条件付きアクセスポリシー:特定のIPアドレスやデバイスからのみアクセス可能な制限がかかっていないか。
- Power Queryの組織ポリシー:組織全体でPower QueryのSharePointコネクタが無効化されていないか。
- 従来の認証の有効/無効:SharePointに対してレガシー認証がブロックされている場合、Power Queryが接続できないことがあります。管理者は「SharePoint管理センター」→「アクセス制御」で「レガシ認証をブロック」の設定を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1: 共有リンクから「?e=」を削除すれば使えますか?
A: 多くの場合、クエリパラメータを削除したベースURLで動作します。ただし、URLに「/_layouts/」などのパスが含まれている場合は、そのままでは使えません。必ずブラウザのアドレスバーから直接コピーしたURLを使用してください。
A: 「SharePoint フォルダー」はフォルダー単位で複数ファイルを取得する場合に使い、フォルダーパスを指定します。「SharePoint ファイル」は単一のファイルを指定する場合に使い、ファイルの直接URLを指定します。どちらも共有リンクではなく、直接URLが必要です。
Q3: エラーメッセージ「The key didn’t match any rows in the dictionary」が表示される原因は?
A: このエラーは、指定したURLからSharePointのライブラリが特定できない場合に発生します。URLに不要なパラメータが含まれているか、パスが間違っている可能性が高いです。正しいURLを再取得してください。
Q4: 個人用のMicrosoftアカウントでアクセスできますか?
A: 組織のSharePointサイトにアクセスするには、組織のアカウント(職場または学校アカウント)が必要です。個人用アカウントでは認証エラーになります。Excelにサインインしているアカウントが組織アカウントであることを確認してください。
まとめ
Power QueryでSharePointのデータを利用する際は、共有リンクではなく、ブラウザのアドレスバーに表示される直接URLを使用することが成功の鍵です。クエリパラメータが含まれているとエラーになるため、必ず除去してから貼り付けましょう。アクセス権限や認証情報のキャッシュも原因になり得るため、それらを順に確認することで問題を切り分けられます。組織のセキュリティ設定によっては管理者の協力が必要な場合もありますが、正しいURLを使うだけで解決するケースが大半です。
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