会社から支給されたiPhoneやiPadで、Intuneポータルアプリを開くと「このデバイスは準拠していません」と表示され、会社のメールやアプリにアクセスできなくなることがあります。このエラーは、デバイスが会社のセキュリティポリシーを満たしていないことを示しています。原因はOSのバージョン不足やパスコードの未設定、ジェイルブレイクの検出など多岐にわたります。本記事では、その原因を切り分け、自分で解決できる項目から管理者に連絡すべきケースまでを整理します。
【要点】この記事で確認すること
- 最初に見る場所: Intuneポータルアプリの「デバイス詳細」画面に表示されるエラーメッセージ。具体的な準拠要件が赤文字で示されます。
- 切り分けの軸: 端末側の設定(OSバージョン、パスコード、プロファイル)と、管理者側のポリシー配信状況の2軸で考えます。
- 注意点: プロファイルや証明書を削除すると、再インストールが必要になる場合があります。安易に削除せず、管理者に確認してから操作しましょう。
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目次
1. Intuneの準拠状態とは何か
Microsoft Intuneは、会社が管理するモバイルデバイスに対して、セキュリティ基準(準拠ポリシー)を設定できます。デバイスがその基準を満たしているかどうかを常にチェックし、満たしていない場合は「準拠していません」と表示されます。準拠していない状態が続くと、OutlookやTeams、会社のWi-Fiなどへのアクセスが制限されることが一般的です。この状態は、デバイスが危険にさらされているわけではなく、単にポリシーに合致していないだけの場合もあります。
2. 主な原因と確認項目
2.1 OSのバージョンが古い
多くの会社では、iOS/iPadOSの最小バージョン要件を設定しています。例えば「iOS 15.0以上」などです。現在のOSがその要件を下回っている場合、準拠エラーが発生します。設定アプリから「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で最新版がインストールされているか確認しましょう。最新版が出ていても、会社が許可するバージョンに達していなければエラーは解消しません。
2.2 パスコードが未設定または弱すぎる
端末にパスコード(ロック解除コード)が設定されていない、または4桁の簡単なコードしか使っていない場合、準拠ポリシーに違反することがあります。会社によっては6桁以上、または英数字混合を要求する場合もあります。設定アプリの「Face IDとパスコード」または「Touch IDとパスコード」から変更できます。
2.3 ジェイルブレイクまたは脱獄が検出
iPhone/iPadが脱獄(ジェイルブレイク)されていると、Intuneはそれを検出し準拠不適合とします。脱獄していないのにこのエラーが出る場合は、誤検出の可能性もあります。一度再起動してからIntuneポータルを開き直してみてください。それでも改善しない場合は、管理者に相談する必要があります。
2.4 プロファイルや証明書の欠落
会社から配布される管理プロファイルや証明書が正しくインストールされていない場合もエラーになります。設定アプリの「一般」→「VPNとデバイス管理」で、会社の管理プロファイルが「インストール済み」かつ「アクティブ」と表示されているか確認します。証明書の有効期限が切れている場合も同様です。
2.5 アプリ管理やプライバシー設定
Intuneポータルアプリ自体がバックグラウンドで動作するための権限が不足していると、準拠状態を正しく報告できないことがあります。プライバシー設定で「ローカルネットワーク」「通知」「バックグラウンド更新」が有効になっているか確認します。また、アプリが最新バージョンでない場合も不具合の原因になります。
3. 確認手順(自分でできること)
以下の手順を順番に試すことで、多くの場合は問題を特定または解決できます。管理者に連絡する前に、まずは自分で確認しましょう。
- Intuneポータルを最新にする: App Storeを開き、Intuneポータルアプリのアップデートがあるか確認し、最新版にします。古いアプリはポリシーの解釈が異なる場合があります。
- OSのバージョンを確認する: 設定→一般→ソフトウェア・アップデートで、最新のiOS/iPadOSがインストールされているか確認します。アップデートがある場合は実行し、完了後にIntuneポータルを再起動します。
- パスコードを変更する: 設定→Face IDとパスコード(またはTouch IDとパスコード)→「パスコードを変更」で、会社の要件に合った複雑なパスコード(例えば6桁以上の英数字)に設定します。変更後、一度ロックしてから再度開きます。
- 管理プロファイルの状態を確認する: 設定→一般→VPNとデバイス管理で、会社の管理プロファイルが「インストール済み」かつ「管理」と表示されているか確認します。プロファイルがない場合は、管理者に連絡して再送信を依頼します。
- 証明書の有効期限を確認する: 設定→一般→VPNとデバイス管理→「証明書」をタップし、会社用の証明書が有効期限内か確認します。期限切れの場合は管理者に新しい証明書の発行を依頼します。
- Intuneポータルアプリの権限を確認する: 設定→プライバシーとセキュリティで、Intuneポータルに「ローカルネットワーク」「通知」「バックグラウンド更新」が許可されているか確認します。不足している場合はオンにします。
- 端末を再起動する: 上記すべてを確認しても直らない場合、端末を再起動します。再起動後にIntuneポータルを開き、準拠状態が更新されるか確認します。
4. 状況別比較表
| エラー原因 | Intuneポータルに表示されるメッセージ例 | 自分で解決できるか | 管理者連絡が必要か |
|---|---|---|---|
| OSバージョンが古い | 「デバイスのOSバージョンが要件を満たしていません」 | 可能(OSアップデート) | 不要(ただし古すぎる場合は別途サポートが必要なことも) |
| パスコード未設定 | 「デバイスにパスコードが設定されていません」 | 可能 | 不要 |
| ジェイルブレイク検出 | 「デバイスが脱獄されています」 | 不可(脱狱解除は不可) | 必要 |
| プロファイル欠落 | 「管理プロファイルが見つかりません」 | 不可(再送信が必要) | 必要 |
| 証明書期限切れ | 「証明書の有効期限が切れています」 | 不可 | 必要 |
5. 失敗パターンと判断基準
よくある失敗として、パスコードを変更してもすぐに反映されないケースがあります。Intuneポータルは即座に再チェックするわけではなく、数分から数時間かかる場合があります。また、プロファイルを誤って削除してしまうと、再インストールするまで準拠状態が復旧しません。自分でプロファイルを再インストールする方法はなく、管理者による再配信が必要です。
判断基準としては、Intuneポータルアプリの画面で赤く表示されている項目に従ってください。例えば「パスコードの長さが不足」とあれば、パスコードの変更で解決します。一方「ジェイルブレイク」と表示されている場合、自分で直すことはできません。また、すべての項目が緑色になっているのに「準拠していません」と表示される場合は、サーバー側の同期遅延やポリシーの更新待ちの可能性があります。半日程度待っても改善しない場合は管理者に問い合わせましょう。
6. 管理者へ確認する情報
管理者に連絡する前に、以下の情報をメモしておくとスムーズです。
- Intuneポータルアプリに表示されているエラーメッセージの全文(スクリーンショットが理想)
- デバイスのiOS/iPadOSバージョン(設定→一般→情報)
- Intuneポータルアプリのバージョン
- 会社の管理プロファイルがインストールされているかどうか
- 電源オフ/オンやアプリ再起動を試したかどうか
管理者はこれらの情報をもとに、ポリシーの再適用や証明書の発行、プロファイルの再配信を行うことができます。
7. よくある質問
Q. 準拠していない状態で会社のメールは使えますか?
A. 多くの場合、準拠していないと会社のメール(Outlook)やクラウドサービスにアクセスできなくなります。ただし、ポリシーによっては制限されない場合もあります。実際の挙動は会社の設定によります。
Q. 再起動しても直らないのですが、どうすればいいですか?
A. まずこの記事の確認手順をすべて試してください。それでも直らない場合は、管理者に連絡し、上記の情報を伝えてください。
Q. プロファイルを削除してしまいました。自分で再インストールできますか?
A. 通常はできません。会社の管理ポータルから再送信してもらう必要があります。管理者に依頼してください。
Q. パスコードを変更したのにエラーが消えません。
A. Intuneのチェックはリアルタイムではないため、変更後すぐには反映されないことがあります。数時間待ってから再度Intuneポータルを開いてみてください。それでも改善しない場合は、管理者に相談してください。
8. まとめ
Intuneポータルで「準拠していません」と表示された場合、まずはOSバージョン、パスコード、管理プロファイルなどの基本的な項目を確認することが重要です。自分で解決できる原因はOSアップデートやパスコード変更など限られていますが、それらで直らない場合は管理者の対応が必要です。エラーメッセージを正確に読み取り、適切な情報を管理者に伝えることで、迅速な解決につながります。日頃からOSやアプリを最新に保ち、会社のポリシーに従った設定を心がけることで、このエラーの発生を予防できます。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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