Web会議の開始直前、「聞こえますか?」と問いかけても相手から反応がない……。自分には相手の声が聞こえているのに、こちらの声だけが届かない。
焦ってマイクを買い替えそうになりますが、ちょっと待ってください。
Windows 10/11には、ウイルス対策として「アプリが勝手にマイクを使うのをブロックする機能」があり、これが誤作動してZoomやTeamsまでブロックしていることが非常に多いのです。
この記事では、マイクの故障を疑う前に必ず確認すべき「プライバシー設定の許可」と、意外と気づかない「物理ミュート」の解除法を解説します。
目次
手順1:【原因No.1】マイクの「アクセス許可」をオンにする
「新しいマイクを買ったのに使えない」という場合、ほぼ間違いなくここが原因です。Windows側で「マイクを使っていいよ」と許可を出さない限り、どのアプリも音を拾えません。
Windows 11の場合
- [設定] > [プライバシーとセキュリティ] を開きます。
- 下にスクロールし、「アプリのアクセス許可」にある [マイク] をクリックします。
- 一番上の [マイクへのアクセス] が [オン] になっているか確認します。
- さらにその下にある [アプリにマイクへのアクセスを許可する] も [オン] にします。
- リストの中に使いたいアプリ(ZoomやTeams)があり、それも [オン] になっているか確認します。
Windows 10の場合
- [設定] > [プライバシー] を開きます。
- 左メニューの [マイク] を選びます。
- 「アプリがマイクにアクセスできるようにする」を [オン] にします。
- 下にスクロールし、「デスクトップアプリがマイクにアクセスできるようにする」も [オン] にします。
ここがオフになっていると、いくら設定をいじっても一生声は届きません。
手順2:入力デバイス(既定のマイク)を選び直す
ノートパソコンにヘッドセットを繋いでいる場合、パソコンが「どっちのマイクを使えばいいの?」と迷って、音質の悪い「内蔵マイク」や、存在しない入力端子を選んでいることがあります。
- タスクバー右下の [スピーカーアイコン] を右クリックし、[サウンドの設定](またはサウンド)を開きます。
- 「入力」という項目を探します。
- 「マイクの選択」や「ボリューム」の横にあるプルダウンメニューをクリックします。
- 「Realtek Audio」や「Headset Microphone」など、別の項目に切り替えてみてください。
- マイクに向かって喋り、横にあるインジケーター(青いバー)が動くか確認します。
バーがピョコピョコ動けば、パソコンまでは声が届いています。あとはアプリ側の問題です。
手順3:意外な盲点「物理ミュート」と「F4キー」
設定は完璧なのに音が入らない場合、物理的なスイッチがオフになっていることがあります。
🔍 ここをチェック!
- ヘッドセットのケーブル: 手元のコントローラーに「ミュートスイッチ」が付いていませんか?
- ノートPCのキーボード: ファンクションキー(F4など)に「マイクに斜線」のマークがありませんか?
メーカーによっては、[Fn] + [F4] を押すと、システムレベルでマイクが遮断されます。 - マイク本体: USBマイクの場合、本体に「MUTE」ボタンがあり、赤く光っていませんか?
手順4:マイクの「入力ボリューム」がゼロになっていないか
「微かに聞こえるけど、蚊の鳴くような声」と言われる場合、感度設定が最低になっています。
- [設定] > [システム] > [サウンド] を開きます。
- 入力デバイスのプロパティ(またはデバイスのプロパティ)を開きます。
- 「ボリューム」のスライダーが100になっているか確認します。
- (詳細設定)「マイクブースト」という項目があれば、少し上げてみてください(上げすぎるとノイズが入ります)。
まとめ:まずは「プライバシー設定」から
マイクが反応しない時のチェックリストです。
| 確認箇所 | チェック内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| プライバシー設定 | アプリへのアクセス許可がオンか | 最優先 |
| 入力デバイス選択 | 正しいマイクが選ばれているか | 高 |
| 物理スイッチ | 手元やキーボードでミュートしてないか | 盲点 |
ZoomやTeamsの設定画面で悩む前に、まずはWindowsの「プライバシーとセキュリティ」を開いてみてください。そこに答えがあるはずです。
