【Outlook】エラー「0x80042002」で認証に失敗する時のModern Auth移行手順

【Outlook】エラー「0x80042002」で認証に失敗する時のModern Auth移行手順
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【要点】Outlookエラー「0x80042002」を解消するModern Auth移行手順

  • OutlookのModern Authentication有効化: OutlookクライアントでModern Authenticationを有効にする手順を解説します。
  • レジストリ設定の確認・変更: Modern Authenticationを強制するためのレジストリキー設定方法を説明します。
  • アカウントの再追加: 設定変更後にOutlookアカウントを再追加し、認証を確立する手順を示します。

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Outlookでエラー「0x80042002」が発生する原因

Microsoft Outlookでエラー「0x80042002」が表示される主な原因は、Exchange OnlineやMicrosoft 365で推奨されているModern Authentication(OAuth 2.0)への移行が、お使いのOutlookクライアントで完了していないことです。

Microsoftは、セキュリティ強化と利便性向上のため、従来のパスワード認証(Basic Authentication)から、より安全なOAuth 2.0ベースのModern Authenticationへの移行を推進しています。しかし、古いバージョンのOutlookや、設定が更新されていない環境では、この新しい認証方式に対応できず、接続エラーが発生します。エラーコード「0x80042002」は、この認証プロセスにおける失敗を示しています。

組織によっては、テナント全体で従来の認証方式が無効化されている場合もあり、その場合、OutlookクライアントがModern Authenticationに対応していないと、メールの送受信ができなくなります。

お探しの解決策が見つからない場合は、こちらの「Teams/Outlookトラブル完全解決データベース」で他のエラー原因や解決策をチェックしてみてください。

OutlookをModern Authenticationへ移行する手順

このエラーを解消するためには、OutlookクライアントがModern Authenticationを利用できるように設定を変更する必要があります。主に、Outlook自体の設定と、Windowsのレジストリ設定の2つの側面からアプローチします。

OutlookクライアントでModern Authenticationを有効にする

新しいバージョンのOutlook(新しいOutlookを含む)では、Modern Authenticationがデフォルトで有効になっていることが多いです。しかし、従来バージョンのOutlookでは、明示的に有効にする必要がある場合があります。

なお、新しいTeams(v2)や新しいOutlookのUIは、従来のものと異なる場合があります。基本的には、Microsoft 365のアップデートにより自動的に適用されることが多いですが、もしUIが大きく異なる場合は、Microsoftの公式ドキュメントを参照してください。

まず、お使いのOutlookがModern Authenticationに対応しているか確認します。一般的に、Outlook 2013以降のバージョンであれば対応しています。

レジストリ設定によるModern Authenticationの強制

Outlook 2013およびOutlook 2016では、レジストリ設定を変更することで、Modern Authenticationを強制的に有効にできます。この設定は、管理者権限が必要な場合があります。組織のポリシーによっては、レジストリの編集が制限されている可能性もありますので、事前にIT管理者にご確認ください。

  1. レジストリエディターを開く
    Windowsの検索バーに「regedit」と入力し、「レジストリエディター」を開きます。管理者権限で実行してください。
  2. 対象のキーに移動する
    以下のパスに移動します。
    HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Common\Identity
    ※Outlookのバージョンによって「16.0」の部分が異なる場合があります(例: Outlook 2013は「15.0」)。
  3. 新しいDWORD値を作成する
    「Identity」キーを右クリックし、「新規」→「DWORD (32ビット) 値」を選択します。
  4. 値の名前を設定する
    作成したDWORD値の名前を「EnableADAL」に変更します。
  5. 値のデータを変更する
    「EnableADAL」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更して「OK」をクリックします。
  6. 別のDWORD値を作成する
    再度「Identity」キーを右クリックし、「新規」→「DWORD (32ビット) 値」を選択します。
  7. 値の名前を設定する(2つ目)
    作成したDWORD値の名前を「Version」に変更します。
  8. 値のデータを変更する(2つ目)
    「Version」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更して「OK」をクリックします。
  9. レジストリエディターを閉じる
    設定が完了したら、レジストリエディターを閉じます。

Outlookを再起動し、アカウントを再追加する

レジストリ設定を変更したら、Outlookを一度完全に終了させてから再度起動してください。変更を適用するために、Outlookの再起動は必須です。

再起動後、Outlookにサインインしようとすると、Modern Authenticationによるサインイン画面が表示されるはずです。通常は、Microsoft 365のサインイン画面(メールアドレス、パスワード、場合によっては多要素認証)が表示されます。

もし、サインイン画面が表示されず、再度エラー「0x80042002」が発生する場合は、一度Outlookからアカウントを削除し、再追加する必要があります。この作業も管理者権限は不要です。

  1. Outlookの「アカウント設定」を開く
    Outlookを起動し、「ファイル」タブをクリックします。「アカウント設定」をクリックし、さらに「アカウント設定」を選択します。
  2. アカウントを削除する
    表示されたアカウント一覧から、問題が発生しているメールアカウントを選択し、「削除」ボタンをクリックします。確認メッセージが表示されたら、「はい」を選択します。
  3. 新しいアカウントを追加する
    「アカウント設定」ウィンドウで、「新規」ボタンをクリックします。
  4. メールアカウント情報を入力する
    「アカウントの追加」ウィンドウが表示されたら、お使いのメールアドレスを入力し、「接続」をクリックします。
  5. サインイン情報を入力する
    Outlookが自動的にサーバー設定を検出します。その後、パスワードを入力する画面が表示されるか、Microsoft 365のサインイン画面が表示されます。画面の指示に従って、パスワードや多要素認証コードを入力し、サインインを完了してください。
  6. アカウント設定を完了する
    サインインが成功すると、アカウントがOutlookに追加されます。「完了」をクリックしてウィンドウを閉じます。

これで、OutlookがModern Authenticationを使用してExchange Onlineに接続できるようになり、エラー「0x80042002」が解消されるはずです。メールの送受信が可能になったか確認してください。

新しいOutlookへの移行(推奨)

もしお使いのOutlookが古いバージョンで、上記の手順でも問題が解決しない場合や、将来的な互換性を考慮するならば、新しいOutlookへの移行を強く推奨します。新しいOutlookは、Web版Outlook(Outlook on the web)の機能をデスクトップアプリケーションとして提供しており、Modern Authenticationに標準で対応しています。

新しいOutlookは、Outlookデスクトップアプリケーションの右上にある「新しいOutlookに切り替える」トグルスイッチで有効にできます。組織によっては、この機能が無効化されている場合もありますので、その際はIT管理者にご相談ください。

新しいOutlookに切り替えると、既存のアカウント設定は引き継がれることが多いですが、念のためサインイン情報を再入力する必要があるかもしれません。

OutlookでModern Auth移行後に発生しうる問題と対処法

Modern Authenticationへの移行は、セキュリティを向上させる一方で、いくつかの予期せぬ問題を引き起こす可能性もあります。ここでは、移行後に発生しやすい問題とその対処法について解説します。

特定の古いバージョンのOutlookでのみ発生する問題

Outlook 2010など、Modern Authenticationに公式に対応していない非常に古いバージョンのOutlookを使用している場合、上記レジストリ設定を行っても正常に動作しないことがあります。これらのバージョンでは、Exchange Onlineへの接続が将来的にサポートされなくなる可能性が高いため、組織全体で新しいバージョンへのアップデートまたは新しいOutlookへの移行を検討する必要があります。

もし、どうしても古いバージョンを使い続ける必要がある場合は、IT管理者に相談し、組織のポリシーに沿った代替案(例: Web版Outlookの利用)を確認してください。ただし、これは一時的な回避策であり、根本的な解決にはなりません。

多要素認証(MFA)に関する問題

Modern Authenticationは、多要素認証(MFA)との連携が強化されています。そのため、MFAが有効になっている環境でOutlookにサインインする際、通常は追加の認証ステップ(SMSコード、認証アプリの承認など)が求められます。

このMFAのプロセスがOutlookで正常に表示されない、または完了できない場合があります。例えば、サインイン画面にMFAのプロンプトが表示されない、コードを入力しても認証されないといったケースです。

このような場合は、以下の対処法を試してください。

  1. Outlookの再起動とアカウント再追加
    前述の手順と同様に、Outlookを再起動し、アカウントを一度削除して再追加してみてください。
  2. Windows Credential Managerのクリア
    Windowsの「資格情報マネージャー」に保存されているOutlook関連の資格情報が古い場合、MFAの認証を妨げることがあります。
    1. Windows検索で「資格情報マネージャー」と検索して開きます。
    2. 「Windows資格情報」を選択します。
    3. 「Microsoft Office」や「Outlook」に関連するエントリを探し、削除します。
    4. Outlookを再起動し、再度サインインを試みます。
  3. 新しいOutlookへの切り替え
    前述したように、新しいOutlookはMFAとの親和性が高いため、問題が解決する可能性が高いです。
  4. IT管理者への相談
    上記の方法でも解決しない場合は、組織のIT管理者に連絡してください。MFAの設定や、Exchange Online側の設定に問題がある可能性があります。

レジストリ設定が反映されない場合

レジストリ設定を行ったにも関わらず、Modern Authenticationが有効にならない場合、いくつかの原因が考えられます。

組織ポリシーによる制限

組織によっては、グループポリシー(Group Policy)などを使用して、レジストリ設定の変更を制限している場合があります。この場合、個人でレジストリを変更しても、ポリシーによって上書きされてしまい、設定が反映されません。

この場合は、IT管理者にModern Authenticationの有効化について相談する必要があります。管理者は、グループポリシーまたはMicrosoft 365管理センターの設定を通じて、組織全体または特定のユーザーに対してModern Authenticationを有効にできます。

Outlookのバージョンが古すぎる

前述の通り、Outlook 2010など、Modern Authenticationに全く対応していないバージョンでは、レジストリ設定だけでは解決しません。これらのバージョンは、Exchange Onlineとの接続が保証されなくなっているため、アップデートが必須です。

レジストリパスの間違い

レジストリ編集時に、パスやキー名(EnableADAL, Version)を間違えて入力している可能性があります。大文字・小文字の区別は通常ありませんが、正確に入力されているか再度確認してください。特に、Officeのバージョンを示す「16.0」の部分は、インストールされているOfficeのバージョンによって異なる場合があるため注意が必要です。

新しいTeams (v2) や新しいOutlookとの連携

Microsoftは、TeamsやOutlookといった主要なアプリケーションで、新しいUIとアーキテクチャへの移行を進めています。新しいTeams (v2) や新しいOutlookでは、Modern Authenticationが標準でサポートされており、これらのアプリケーション間での連携もスムーズに行われます。

もし、エラー「0x80042002」がOutlookで発生している場合、新しいOutlookに切り替えることで、問題が自然に解決することが多いです。新しいOutlookは、よりモダンな認証フローに対応しており、ユーザーエクスペリエンスも向上しています。

新しいTeams (v2) も同様に、最新の認証プロトコルを利用しています。OutlookとTeamsを連携させて利用する際、両方のアプリケーションが最新の認証方式に対応していることが、スムーズな連携の鍵となります。

Mac版Outlook、モバイル版Outlook、Web版Outlookでの違い

今回解説したレジストリ設定は、主にWindows版のOutlookデスクトップアプリケーションに適用されるものです。

Mac版Outlook: Mac版OutlookもModern Authenticationに対応しており、通常はサインイン時に自動的に処理されます。もし問題が発生した場合は、アカウントの再追加や、Macのキーチェーンアクセスから関連する資格情報を削除するなどの操作が有効です。

モバイル版Outlook (iOS/Android): モバイル版アプリは、通常、OSの認証フレームワークを利用するため、Modern Authenticationへの対応はアプリ側で組み込まれています。エラーが発生した場合は、アプリの再インストールや、アカウントの再追加で解決することが多いです。

Web版Outlook (Outlook on the web): WebブラウザからアクセスするWeb版Outlookは、Modern Authenticationが標準で利用されています。このエラーは通常、Web版では発生しません。もしWeb版でアクセスできない場合は、ブラウザのキャッシュクリアや、別のブラウザでの試行、または組織のネットワーク制限などを確認してください。

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まとめ

Microsoft Outlookでエラー「0x80042002」が発生した場合、それはModern Authenticationへの移行が原因であることがほとんどです。本記事で解説したOutlookクライアントの設定変更、レジストリ編集、アカウントの再追加といった手順を踏むことで、この問題を解決し、メール送受信を復旧できます。

特に、古いバージョンのOutlookをお使いの場合は、新しいOutlookへの移行を検討することを強く推奨します。これにより、セキュリティの向上だけでなく、最新のMicrosoft 365サービスとの互換性も確保できます。

もし、これらの手順でも問題が解決しない場合は、組織のIT管理者へ相談し、Exchange OnlineやAzure AD(Azure Active Directory)側の設定を確認してもらうことも重要です。Teamsとの連携など、Microsoft 365環境全体を最適化するためにも、最新の認証方式への対応は不可欠です。

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この記事の監修者
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超解決 リモートワーク研究班

Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。