新しいOutlook for Windowsは、Microsoftが推奨する次世代のメールクライアントです。組織内でユーザーが自動的に新しいOutlookに切り替わるケースが増えています。管理者としては、移行のタイミングや機能を制御したいとお考えでしょう。そこで本記事では、Microsoft 365管理センターから組織全体で新しいOutlookを制御する方法を詳しく解説します。
【要点】管理センターから新しいOutlookの展開を制御する方法
- 管理センターの設定: 組織全体で新しいOutlookの展開を制御できます。
- 3つの展開オプション: プッシュしない、利用可能にする、のみ表示するから選択します。
- 反映には時間がかかる: 設定変更後、最大24時間の遅延が発生します。
- 事前通知が重要: ユーザーの混乱を防ぐため、変更前に周知徹底しましょう。
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目次
なぜ新しいOutlookの制御が必要なのか
新しいOutlook for Windowsは、2023年から段階的にロールアウトが進められています。Microsoftは将来的にクラシックOutlookを置き換える計画であり、組織によっては早期に移行を完了したい場合と、互換性を重視して遅らせたい場合があります。また、ユーザーが勝手に新しいOutlookに切り替えてしまい、サポート問い合わせが増えるといった問題も起きています。そこでMicrosoft 365管理センターの「Outlook」サービス設定を利用することで、管理者が組織全体の新しいOutlookの利用を一元管理できるようになりました。この設定はExchange Onlineのポリシーとして機能し、クラウドベースで適用されます。
管理センターでの設定手順
以下の手順に従って、Microsoft 365管理センターから新しいOutlookの展開を制御します。この操作には全体管理者またはExchange管理者の権限が必要です。
- 管理センターにサインイン:
管理者アカウントを使用して、Microsoft 365管理センター(admin.microsoft.com)にサインインします。 - 組織設定を開く:
左側のナビゲーションメニューから「設定」を展開し、「組織設定」をクリックします。 - サービス一覧からOutlookを選択:
「サービス」タブを開き、一覧から「Outlook」を見つけてクリックします。 - 新しいOutlookの展開セクション:
表示された設定画面で「新しいOutlookの展開」というセクションを探します。 - 展開オプションを選択:
ドロップダウンメニューから、以下のいずれかを選択します。
「新しいOutlookをユーザーにプッシュしない」
「新しいOutlookを利用可能にする」(デフォルト)
「新しいOutlookのみを表示する」 - 保存して適用:
選択後、画面下部の「保存」ボタンをクリックして設定を反映させます。変更が組織全体に適用されるまで、最大で24時間かかる場合があります。
注意点とよくある失敗例
設定が反映されるまで時間がかかる
管理センターで設定を変更しても、すぐに全ユーザーに反映されるわけではありません。一般的に、変更が適用されるまでに最長24時間の遅延があります。即座に反映を確認したい場合は、ユーザーにOutlookの再起動を促すことが有効です。また、グループポリシーやクラウドポリシーを使用すると、より細かい制御と即時反映が可能です。
ユーザーが強制移行で混乱する
「新しいOutlookのみを表示する」を選択すると、ユーザーはクラシックOutlookに戻せなくなります。事前にアナウンスやトレーニングを実施しないと、操作に戸惑うユーザーが続出し、ヘルプデスクへの問い合わせが急増します。特に、アドインやマクロに依存している業務プロセスがある場合は、移行前に十分なテストが必要です。
既存のアドインやカスタマイズが動作しない
新しいOutlookは、クラシックOutlookとは異なるテクノロジ(WebView2ベース)で構築されています。そのため、COMアドインや一部のVBAマクロは動作しません。Exchange OnlineやSharePointとの連携機能には影響が少ないですが、サードパーティ製のアドインは互換性を確認する必要があります。また、Outlookの設定やカスタマイズ(署名、テンプレートなど)は引き継がれない場合もあります。
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展開オプションの比較
| 設定オプション | ユーザーの選択肢 | 管理のしやすさ | 推奨シナリオ |
|---|---|---|---|
| 新しいOutlookをプッシュしない | クラシックOutlookのみ | 簡単 | 互換性が重要な環境 |
| 新しいOutlookを利用可能にする | 新旧両方選択可能 | 中程度 | 段階的な移行 |
| 新しいOutlookのみ表示する | 新しいOutlookのみ | 厳格 | 完全移行を急ぐ場合 |
よくある質問
Q1: 設定後、ユーザーはどのように新しいOutlookに切り替えられますか?
「新しいOutlookを利用可能にする」設定の場合、ユーザーはOutlookの右上にある「新しいOutlookを試す」トグルをオンにすることで切り替えられます。「新しいOutlookのみ表示する」設定の場合は、そのトグル自体が表示されず、自動的に新しいOutlookが起動します。
Q2: クラシックOutlookに戻す方法はありますか?
設定が「新しいOutlookを利用可能にする」の場合は、ユーザーがトグルをオフにすることでクラシックOutlookに戻せます。それ以外の設定では戻せません。管理者が管理センターの設定を変更する必要があります。
Q3: モバイルやMac版のOutlookにも影響しますか?
この設定はWindows版のOutlookにのみ適用されます。Mac版やモバイル版のOutlookは、別の管理設定(Exchange ActiveSyncポリシーやIntuneポリシー)で制御します。また、Outlook on the web(OWA)は影響を受けません。
まとめ
Microsoft 365管理センターで新しいOutlookの展開を制御する方法を解説しました。設定自体は数クリックで完了しますが、影響範囲が大きいため、組織の準備状況に合わせて慎重に選択する必要があります。事前にユーザーへの通知と互換性テストを実施し、スムーズな移行を目指しましょう。また、Exchange Onlineやグループポリシーと組み合わせることで、より柔軟な制御が可能になります。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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