【PowerPoint】アクセシビリティを考慮した読み上げ順序をマスターで設定する

【PowerPoint】アクセシビリティを考慮した読み上げ順序をマスターで設定する
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プレゼン資料のアクセシビリティは、すべての聴衆に情報が伝わる上で非常に重要です。特に視覚に障がいのある方には、画面読み上げ機能が正しく動作するよう配慮が必要です。

PowerPointでは、スライド上のオブジェクトの読み上げ順序を調整できます。

この記事では、スライドマスターを活用して読み上げ順序を一括設定する方法を詳しく解説します。この方法で、プレゼンテーションのアクセシビリティを向上させられます。

【要点】アクセシビリティ対応の読み上げ順序設定

  • スライドマスターでの設定: プレゼンテーション全体の読み上げ順序を統一し、管理の手間を軽減します。
  • 選択ウィンドウの活用: オブジェクトの重ね順と読み上げ順序を視覚的に確認し、直感的に調整できます。
  • 代替テキストの追加: 画像や図形の内容をテキストで説明し、音声読み上げで情報を正確に伝えます。

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PowerPointにおける読み上げ順序設定の重要性

PowerPointで作成するプレゼンテーション資料は、多様なユーザーが閲覧する可能性があります。特に視覚に障がいのある方がスクリーンリーダーと呼ばれる読み上げソフトを使用する場合、スライド上の情報が正しい順序で読み上げられることが不可欠です。

PowerPointのデフォルト設定では、オブジェクトが作成された順序や重ね順に基づいて読み上げられます。しかし、これは必ずしも論理的な情報の流れと一致しません。

スライドマスターで読み上げ順序を管理すると、プレゼンテーション全体で一貫したアクセシビリティを確保できます。個別のスライドごとに設定する手間も省けます。

読み上げ順序の基本

PowerPointがオブジェクトを読み上げる際の基本は、スライド上の重ね順です。一般的に、最も下にあるオブジェクトから順に読み上げられます。ただし、テキストボックスや図形などのオブジェクトは、作成された順序も影響します。

視覚的な配置と読み上げ順序が異なる場合、スクリーンリーダーのユーザーは混乱してしまいます。そのため、意図した情報伝達の順序に合わせて、手動での調整が必要となるのです。

スライドマスターで設定するメリット

スライドマスターは、プレゼンテーション全体のデザインやレイアウトを統括する機能です。ここで読み上げ順序を設定すると、そのマスターレイアウトを使用するすべてのスライドに設定が適用されます。

これにより、個々のスライドで毎回読み上げ順序を設定する手間が省けます。また、プレゼンテーション全体のアクセシビリティ品質を均一に保つことにもつながります。

スライドマスターで読み上げ順序を設定する手順

PowerPointのスライドマスターを使用して、プレゼンテーション全体の読み上げ順序を調整する手順を説明します。この設定はWindows版PowerPointを基準に解説します。

  1. スライドマスター表示に切り替える
    PowerPointを開き、「表示」タブをクリックします。次に、「マスター表示」グループにある「スライドマスター」をクリックしてスライドマスター表示に切り替えます。
  2. レイアウトを選択する
    左側のナビゲーションペインで、読み上げ順序を設定したいスライドレイアウトを選択します。通常は「タイトルとコンテンツ」などの主要なレイアウトから設定します。
  3. 選択ウィンドウを開く
    「ホーム」タブをクリックし、「編集」グループにある「選択」をクリックします。表示されたメニューから「選択ウィンドウ」を選びます。Mac版PowerPointの場合は、「配置」メニューから「選択ウィンドウ」を開きます。
  4. オブジェクトの読み上げ順序を調整する
    選択ウィンドウには、選択したレイアウト上のすべてのオブジェクトが一覧表示されます。この一覧の下にあるオブジェクトほど、スクリーンリーダーによって先に読み上げられます。オブジェクト名の右にある上下の矢印ボタンを使って、読み上げ順序を調整します。
  5. 代替テキストを設定する
    画像や図形などの非テキストオブジェクトを選択します。右クリックし、「代替テキストの編集」を選択します。開いたペインで、そのオブジェクトの内容を簡潔に説明するテキストを入力します。Mac版PowerPointでは、右クリックメニューから「代替テキスト」を選びます。
  6. スライドマスター表示を閉じる
    読み上げ順序と代替テキストの設定が完了したら、「スライドマスター」タブの「閉じる」グループにある「マスター表示を閉じる」をクリックして通常表示に戻ります。

読み上げ順序設定時の注意点と失敗例

アクセシビリティを考慮した読み上げ順序を設定する際には、いくつかの注意点があります。よくある失敗例とその対処法を理解しておきましょう。

スライドマスターの設定が個別のスライドに反映されない

スライドマスターで設定した読み上げ順序が、特定の通常スライドで反映されないことがあります。これは、個別のスライドでオブジェクトが手動で追加・移動されたり、読み上げ順序が変更されたりした場合に発生します。個別のスライドの設定が、マスター設定よりも優先されるためです。

対処法: 問題のスライドを開き、「ホーム」タブから「選択ウィンドウ」を開きます。ここでオブジェクトの並び順がマスターと異なる場合は、手動で修正するか、スライドレイアウトを再適用します。スライドを右クリックし、「レイアウト」から該当するマスターレイアウトを再度選択すると、マスターの設定が適用されます。

画像や図形の内容がスクリーンリーダーで伝わらない

スライド上の画像や図形、グラフなどに代替テキストが設定されていないと、スクリーンリーダーのユーザーにはその内容が伝わりません。これはアクセシビリティの観点から非常に問題です。

対処法: 全ての非テキストオブジェクトに適切な代替テキストを設定します。オブジェクトを右クリックし、「代替テキストの編集」を選択して、内容を簡潔かつ具体的に記述します。装飾目的の画像など、内容を伝える必要がない場合は「装飾」としてマークすることもできます。

グループ化されたオブジェクトの読み上げ順序が意図しないものになる

複数のオブジェクトをグループ化すると、PowerPointはそれを単一のオブジェクトとして認識します。そのため、グループ内の個々の要素が意図した順序で読み上げられない可能性があります。

対処法: グループ化されたオブジェクトに適切な代替テキストを設定し、グループ全体の内容を説明します。もしグループ内の個々の要素を正確に読み上げたい場合は、グループ化を解除し、それぞれのオブジェクトに個別に代替テキストと読み上げ順序を設定する必要があります。

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Windows版とMac版のPowerPointにおける読み上げ順序設定の違い

項目 Windows版PowerPoint Mac版PowerPoint
選択ウィンドウの表示 「ホーム」タブ > 「編集」グループ > 「選択」 > 「選択ウィンドウ」 「配置」メニュー > 「選択ウィンドウ」
読み上げ順序の調整 選択ウィンドウでオブジェクトを選択し、上下の矢印ボタンで並べ替える 選択ウィンドウでオブジェクトを選択し、上下の矢印ボタンで並べ替える
代替テキストの設定 オブジェクトを右クリック > 「代替テキストの編集」 オブジェクトを右クリック > 「代替テキスト」
アクセシビリティチェック 「校閲」タブ > 「アクセシビリティのチェック」 「校閲」タブ > 「アクセシビリティのチェック」

PowerPointのアクセシビリティ設定、特に読み上げ順序の調整は、プレゼンテーションの品質を高める重要な要素です。この記事で解説したスライドマスターでの設定と選択ウィンドウの活用により、効率的に読み上げ順序を管理できます。

また、代替テキストの適切な設定は、視覚に障がいのある方への情報保障に不可欠です。これらの設定を実践し、すべてのユーザーが理解しやすいプレゼンテーションを作成しましょう。

作成した資料には、PowerPointの「アクセシビリティのチェック」機能を使って、設定漏れがないか確認することをおすすめします。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。