「USBメモリを挿したら『ポロン』と音は鳴るのに、フォルダーが出てこない」「外付けHDDの電源ランプは点灯しているのに、エクスプローラー(PC)にアイコンが表示されない」……。
大切なデータが入っている場合、「故障したのか?」「データが飛んだのか?」と血の気が引く思いでしょう。
ですが、接続音やランプの反応があるなら、ハードウェアとしては認識されています。
単にWindowsがその機器に「Dドライブ」や「Eドライブ」といった「ドライブ文字(名札)」を割り当てるのをサボっているだけの可能性が高いです。
この記事では、隠れてしまったドライブに手動で名前を付けて、再び表示させる手順を解説します。
目次
手順1:【解決率80%】「ディスクの管理」で名札を付ける
エクスプローラーに表示されなくても、裏側の管理画面には居ることがほとんどです。ここから手動で呼び出します。
- スタートボタンを右クリックし、メニューから [ディスクの管理] を選びます。
- 画面の下半分に、接続されているディスクの一覧が横棒グラフで表示されます。
- 「ディスク 1」や「ディスク 2」などの中に、容量が一致するドライブがないか探します。
(例:32GBのUSBメモリなら「29.8GB」などと表示されています) - 見つかったドライブの、グラフ部分(斜線が入っていたりする青い帯)を右クリックします。
- [ドライブ文字とパスの変更] をクリックします。
(※もしここがグレーアウトしている場合は、手順2へ進んでください) - [追加] ボタンを押し、次の画面で「E」や「F」など好きなアルファベットを選んで [OK] を押します。
これで即座に「ポロン」と音が鳴り、エクスプローラーにドライブが表示されるようになります。中のデータも無事なはずです。
手順2:デバイスマネージャーで「無効」を解除する
「ディスクの管理」にも表示されない、またはエラーが出ている場合は、ドライバー(制御ソフト)がバグを起こしています。
- スタートボタンを右クリックし、[デバイスマネージャー] を開きます。
- [ディスク ドライブ] の左の矢印を押して展開します。
- 接続したUSBメモリやHDDの名前があるか探します。
- もしアイコンに「↓(下矢印)」が付いていたら、無効になっています。右クリックして [デバイスを有効にする] を選びます。
- もし「!(ビックリマーク)」が付いていたら、右クリックして [デバイスのアンインストール] を選び、パソコンを再起動します(再起動後に自動修復されます)。
手順3:USBの「省電力設定」をオフにする
Windowsが節電のために、勝手にUSBポートへの電源供給を止めてしまっているケースです。
- スタートボタンの検索窓に 電源プラン と入力し、[電源プランの編集] を開きます。
- [詳細な電源設定の変更] をクリックします。
- リストの中から [USB設定] > [USBのセレクティブサスペンドの設定] を展開します。
- 設定を [無効] に変更して [OK] を押します。
- 一度USB機器を抜き差ししてみてください。
【危険】「フォーマットしますか?」と聞かれたら
色々試しているうちに、Windowsから「ドライブを使うにはフォーマット(初期化)する必要があります。フォーマットしますか?」と聞かれることがあります。
🚫 絶対に「キャンセル」を押してください
「フォーマット」とは、データを全て消去して使える状態にすることです。
ここで[ディスクのフォーマット]を押してしまうと、中のデータは本当に消えます。必ず[キャンセル]を選んでください。
このメッセージが出る場合、内部のファイルシステムが破損している可能性があります。データが必要なら、無理に触らず「データ復旧ソフト」を使うか、専門業者に相談すべき段階です。
まとめ:ランプが点けば希望はある
USB機器が認識しない時のチェックポイントです。
| 状況 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 音・ランプあり 表示なし |
ドライブ文字(名札)の欠落 | 手順1:ディスクの管理 |
| 音あり デバイスマネージャーに! |
ドライバーの不具合 | 手順2:アンインストール&再起動 |
| 無反応 | 電力不足・物理故障 | 手順3:USB設定変更・別のポートへ |
「壊れた!」と諦めて捨てる前に、まずは「ディスクの管理」を開いてみてください。そこにデータが眠っている可能性は大いにあります。
