Windows環境で作成したシステムバックアップの履歴を詳細に確認したいと考えるビジネスマンは多いでしょう。
グラフィカルユーザーインターフェースからは見えにくい、過去のバックアップ情報をコマンド「wbadmin get versions」で正確に把握できます。
この記事では、コマンドの実行方法から出力結果の読み解き方までを詳しく解説し、バックアップ管理の精度を高める手助けをします。
【要点】Windowsバックアップ履歴確認の主要ポイント
- PowerShellを管理者として実行: コマンドを正確に実行するための準備を整えます。
- 「wbadmin get versions」コマンドの実行: 過去に作成されたバックアップの全履歴を一覧で表示します。
- 出力結果の確認と解釈: バージョン識別子やバックアップターゲットなどの詳細情報を理解し、必要なバックアップを特定できます。
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目次
Windowsバックアップ履歴を確認する「wbadmin get versions」コマンドの概要
「wbadmin」は、Windows標準のバックアップおよび回復機能の管理に使うコマンドラインツールです。
このツールは、システムイメージバックアップやボリュームバックアップの作成、削除、復元などの操作を実行できます。
「get versions」サブコマンドは、過去に作成されたすべてのバックアップセットの情報を一覧表示する機能を持っています。
このコマンドを使うと、バックアップがいつ、どこに、どのような設定で保存されたかといった詳細なメタデータを確認できます。
グラフィカルインターフェースでは確認しづらい、過去のバックアップのバージョン識別子やターゲットパスなどを正確に把握する上で不可欠です。
なぜ「wbadmin get versions」が重要なのか
Windowsのバックアップ機能で作成されたシステムイメージやファイル履歴は、通常は自動的に管理されます。
しかし、特定の時点のバックアップを正確に識別したり、古いバックアップを整理したりする際には、詳細な情報が必要です。
「wbadmin get versions」コマンドは、各バックアップのユニークな識別子を提供し、その後の復元操作や削除操作で正確なバックアップを指定するために役立ちます。
「wbadmin」コマンド使用の前提条件
Windows 11およびWindows 10では、「wbadmin」コマンドは標準で利用可能です。
特別な機能のインストールは不要ですが、コマンドの実行には管理者権限が必要です。
これは、システムバックアップに関する情報が機密性が高く、誤った操作がシステムに影響を与える可能性があるためです。
Windows 11でバックアップ履歴をコマンドで確認する手順
ここでは、Windows 11環境で「wbadmin get versions」コマンドを使ってバックアップ履歴を確認する具体的な手順を説明します。
- PowerShellを管理者として起動する
タスクバーのスタートボタンを右クリックします。
表示されるメニューから「ターミナル 管理者」を選択します。
ユーザーアカウント制御のダイアログが表示された場合は「はい」をクリックして許可します。※Windows 10の場合:「スタートボタンを右クリック」し、「Windows PowerShell 管理者」を選択します。
- 「wbadmin get versions」コマンドを実行する
PowerShellウィンドウで、以下のコマンドを入力しEnterキーを押します。
wbadmin get versionsこのコマンドを実行すると、システムに存在するすべてのバックアップセットの概要が一覧表示されます。
- 出力結果の項目を理解する
コマンドの実行結果には、各バックアップに関する複数の情報が表示されます。
主要な項目とその意味は以下の通りです。- バージョン識別子 (Version identifier): 各バックアップを一意に識別する日時形式の文字列です。特定のバックアップを復元する際に必要になります。
- バックアップ時間 (Backup time): バックアップが作成された正確な日時を示します。
- バックアップターゲット (Backup target): バックアップが保存されている場所です。ローカルドライブのパスやネットワーク共有のパスが表示されます。
- バージョン数 (Version count): 同じバックアップターゲットに保存されているバックアップのバージョン数です。
- コンポーネント (Components): バックアップに含まれるシステムコンポーネントのリストです。通常は「システム状態」「ブート」「EFIシステムパーティション」などが表示されます。
- 回復タイプ (Recovery type): そのバックアップから実行できる回復の種類です。例えば「ボリューム」「ファイル」「アプリケーション」などがあります。
- スナップショットID (Snapshot ID): ボリュームシャドウコピーサービスによって作成されたスナップショットの識別子です。
- ボリューム (Volumes): バックアップに含まれるボリュームのリストです。ドライブレターやボリュームGUIDで表示されます。
- (オプション)特定のバックアップの詳細情報を確認する
特定のバックアップセットについて、さらに詳細な情報を確認したい場合は「/version」オプションを使います。
出力された「バージョン識別子」をコピーし、以下の形式でコマンドを実行します。
wbadmin get items -version:MM/DD/YYYY-HH:MM -backupTarget:ドライブレターまたはパス例えば、バックアップターゲットが「D:」で、バージョン識別子が「03/15/2023-14:30」の場合、以下のコマンドを実行します。
wbadmin get items -version:03/15/2023-14:30 -backupTarget:D:このコマンドにより、指定されたバックアップセットに含まれる個別の項目やファイルの詳細を確認できます。
「wbadmin get versions」コマンド使用時の注意点とトラブルシューティング
「wbadmin get versions」コマンドは強力ですが、使用時にはいくつかの注意点や、予期せぬ問題が発生する場合があります。
バックアップ履歴が表示されない
「wbadmin get versions」を実行しても何も表示されない場合、主に以下の原因が考えられます。
原因: Windowsの標準バックアップ機能を使って、一度もシステムイメージバックアップやボリュームバックアップが作成されていない可能性があります。
対処法: まず、手動またはスケジュールされたバックアップが過去に実行されたかを確認してください。コントロールパネルの「バックアップと復元 Windows 7」の項目から、バックアップの設定状況や履歴を確認できます。バックアップが全く存在しない場合は、新規にバックアップを作成する必要があります。
コマンドの実行権限がないエラーが発生する
「wbadmin」コマンドは、システムレベルの操作を行うため、管理者権限が必要です。
原因: PowerShellまたはコマンドプロンプトを管理者として実行していない場合、このエラーが発生します。
対処法: 手順の最初に述べた通り、必ず「スタートボタンを右クリック」し、「ターミナル 管理者」または「Windows PowerShell 管理者」を選択して起動してください。通常のユーザー権限で起動したウィンドウでは、コマンドを実行できません。
出力結果が多すぎて見にくい
長期間Windowsを使っていると、多数のバックアップ履歴が蓄積され、コマンドの出力結果が膨大になることがあります。
原因: 過去のバックアップが大量に存在するため、画面に収まりきらず、必要な情報を見つけにくい状態です。
対処法: PowerShellのパイプ機能を使って、出力結果を絞り込むと見やすくなります。
- ページごとに表示する:
wbadmin get versions | moreコマンドの出力を1画面ずつ表示します。Spaceキーで次ページへ、Enterキーで行送りします。 - 特定のキーワードで絞り込む:
wbadmin get versions | findstr "2023"「2023」という文字列を含む行だけを表示します。特定の年や日付のバックアップを探す際に便利です。 - ファイルに保存する:
wbadmin get versions > C:\Users\YourUser\Desktop\backup_history.txt出力結果をテキストファイルに保存し、後でゆっくり確認できます。
「wbadmin」コマンドが見つからないエラー
ごく稀に「’wbadmin’ は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。」のようなエラーが表示されることがあります。
原因: Windowsのシステムパスが破損している、または非常に特殊な環境設定がされている可能性があります。Windows 11およびWindows 10では、通常「wbadmin」は標準コマンドとして利用可能です。
対処法: まず、PowerShellを管理者として起動しているか再度確認してください。それでも問題が解決しない場合は、システムファイルの整合性を確認する「sfc /scannow」コマンドの実行を検討してください。システムの復元ポイントがある場合は、それを使って以前の状態に戻すことも選択肢の一つです。
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Windows 11とWindows 10の「wbadmin」コマンドの動作の違い
| 項目 | Windows 11 | Windows 10 |
|---|---|---|
| コマンドの機能 | 「wbadmin get versions」を含むすべてのサブコマンドが利用可能 | 「wbadmin get versions」を含むすべてのサブコマンドが利用可能 |
| コマンドの実行環境 | 「ターミナル 管理者」からPowerShellまたはコマンドプロンプトを起動 | 「Windows PowerShell 管理者」からPowerShellまたはコマンドプロンプトを起動 |
| 出力結果の形式 | 基本的に同じ形式でバックアップ履歴を表示 | 基本的に同じ形式でバックアップ履歴を表示 |
| 必要な権限 | 管理者権限が必要 | 管理者権限が必要 |
まとめ
この記事で解説した「wbadmin get versions」コマンドを使うことで、Windows環境で作成されたバックアップの履歴を正確に確認できるようになりました。
バージョン識別子やバックアップターゲットなどの詳細情報を把握し、過去のバックアップの状態を明確に理解できます。
定期的にバックアップ履歴を確認し、適切なバックアップ戦略の策定や、いざという時の正確な回復操作に役立ててください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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