Windowsが起動せず、業務に支障が出ている状況でお困りではないでしょうか。システムファイルの破損が原因で、Windowsが正常に起動できないケースがあります。
この記事では、Windowsが起動しない状態でもDISMコマンドをオフラインで実行し、システムイメージを修復する具体的な手順を解説します。
外部からPCのOSを修復し、業務環境を復旧させる方法を習得できます。
【要点】起動しないWindowsをDISMで修復する
- Windowsインストールメディアの準備: DISM修復に必要なソースファイルを用意します。
- 回復環境へのアクセス: 起動しないPCをWindowsインストールメディアから起動し、コマンドプロンプトを開きます。
- DISMオフライン修復コマンドの実行: ターゲットのWindowsドライブを指定し、システムイメージの整合性をチェックし、破損を修復します。
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目次
Windowsが起動しない場合のシステム破損の仕組み
Windowsが起動しない主な原因の一つに、システムファイルの破損があります。OSの起動プロセスは、複数のシステムファイルが連携して機能することで成立しています。これらのファイルが何らかの理由で破損すると、Windowsは起動に必要な情報を読み込めなくなり、エラーが発生してOSが立ち上がらなくなります。
DISM Deployment Image Servicing and Management コマンドは、Windowsイメージのサービスと管理を行うためのツールです。通常は稼働中のWindows上で利用しますが、オフライン実行では、起動しないWindowsのシステムドライブを別の環境から参照し、修復作業を行います。これにより、破損したシステムファイルを正常な状態に戻し、Windowsの起動を可能にできるのです。
Windowsが起動しないPCでDISMオフライン修復を行う手順
Windowsが起動しないPCでDISMオフライン修復を行うには、まずWindowsインストールメディアまたは回復ドライブが必要です。これらを準備し、破損したPCを外部から起動してコマンドプロンプトにアクセスします。
- Windowsインストールメディアの準備
別の正常に動作するPCで、Windows 11またはWindows 10のインストールメディアUSBメモリを作成します。Microsoftの公式ウェブサイトからメディア作成ツールをダウンロードして利用できます。 - 起動しないPCのBIOS/UEFI設定変更
起動しないPCに作成したインストールメディアを接続し、PCを起動します。PC起動時に特定のキー F2キー、Delキーなど を押してBIOS/UEFI設定画面に入り、USBメモリから起動するようにブート順序を変更します。設定を保存してPCを再起動してください。 - 回復環境へのアクセス
インストールメディアから起動すると、Windowsセットアップ画面が表示されます。「次へ」をクリックし、次の画面で左下にある「コンピューターを修復する」をクリックします。 - コマンドプロンプトの起動
「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」を選択し、次に「詳細オプション」を選択します。さらに「コマンドプロンプト」を選択してください。 - ドライブレターの確認
コマンドプロンプトが開いたら、現在表示されているドライブレターが、起動しないWindowsのシステムドライブ Cドライブ とは異なる場合があります。正確なドライブレターを確認するため、以下のコマンドを実行します。diskpart
diskpartが起動したら、以下のコマンドでボリューム一覧を表示します。list volume
表示された一覧から、容量やラベルを参考に、起動しないWindowsのシステムドライブとインストールメディアのドライブレターを特定します。通常、システムドライブは「boot」と表示されているボリュームであることが多いです。インストールメディアはDVD-ROMまたはUSBドライブとして認識されます。確認後、diskpartを終了します。exit - DISMオフライン修復コマンドの実行
ドライブレターが確認できたら、以下のDISMコマンドを実行してシステムイメージを修復します。ここでは、Windowsのシステムドライブが E: で、インストールメディアが D: にあると仮定します。お使いの環境に合わせてドライブレターを置き換えてください。Dism /Image:E:\ /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:WIM:D:\sources\install.wim:1 /LimitAccess
コマンドの意味は以下の通りです。
/Image:E:\: 修復対象のWindowsシステムドライブを指定します。
/Cleanup-Image: イメージのクリーンアップオプションです。
/RestoreHealth: 破損したシステムファイルを修復するオプションです。
/Source:WIM:D:\sources\install.wim:1: 修復に必要なファイルの参照元を指定します。D: はインストールメディアのドライブレター、install.wim:1 はWindowsイメージのインデックス番号です。通常は「1」ですが、複数のエディションがある場合は異なることがあります。
/LimitAccess: Windows Updateへのアクセスを禁止し、指定したソースのみを使用します。 - 修復完了後の再起動
DISMコマンドの実行には時間がかかる場合があります。完了メッセージが表示されたら、コマンドプロンプトを閉じ、PCを再起動します。インストールメディアを取り外し、PCが正常に起動するか確認してください。
DISM修復がうまくいかない場合の追加チェックと対処法
DISMオフライン修復を試しても問題が解決しない場合や、コマンドが正常に実行できない場合は、いくつかの追加確認と対処法があります。
参照ソースが見つからない場合の対処法
DISMコマンド実行時に「ソースファイルが見つかりませんでした」といったエラーが表示されることがあります。これは、指定したインストールメディアのパスが正しくないか、イメージファイルに問題がある場合に発生します。
- インストールメディアのドライブレターの再確認
手順5で実行したlist volumeコマンドを再度実行し、インストールメディアのドライブレター D: を正確に確認してください。 - install.wimのパスの確認
インストールメディア内のsourcesフォルダーにinstall.wimまたはinstall.esdファイルが存在するか確認します。ファイル名がinstall.esdの場合は、コマンドのWIM:部分をESD:に変更して試してください。 - Windowsイメージのインデックス番号の確認
インストールメディアに複数のWindowsエディションが含まれる場合、インデックス番号が「1」以外である可能性があります。以下のコマンドでイメージ情報を確認できます。Dism /Get-WimInfo /WimFile:D:\sources\install.wim
このコマンドで表示されるインデックス番号を/Source:オプションに指定してください。
ドライブレターが認識できない場合の対処法
diskpartコマンドでlist volumeを実行しても、目的のドライブが見つからないことがあります。これは、ドライブのパーティション情報が破損しているか、ドライバーが不足している場合に発生します。
- Diskpartでの詳細な確認
diskpart起動後、list diskコマンドで物理ディスクの一覧を確認します。次に、select disk XXはディスク番号 で対象ディスクを選択し、list partitionでパーティション情報を確認します。パーティションが存在しない場合は、ドライブ自体が認識されていない可能性があります。 - SATAモードの確認
BIOS/UEFI設定で、ストレージのSATAモードが「AHCI」または「IDE」に設定されているか確認します。異なる設定になっている場合は、変更して再度試してください。
DISMコマンド自体が失敗する場合の対処法
DISMコマンドがエラーコードを伴って失敗する場合、根本的なシステム破損が深刻である可能性があります。その場合は、他の修復手段を試す必要があります。
- SFC System File Checker コマンドの実行
DISMコマンドの前に、破損したシステムファイルを修復するSFCコマンドを試すことができます。コマンドプロンプトで以下を実行します。sfc /scannow /offbootdir=E:\ /offwindir=E:\windows
ここでも、E: はWindowsのシステムドライブに置き換えてください。 - スタートアップ修復の試行
回復環境の「詳細オプション」には、「スタートアップ修復」という機能があります。これはWindowsの起動に関する問題を自動的に診断し修復を試みるものです。DISMコマンドで解決しない場合は、こちらも試してみてください。 - Windowsの再インストール
上記すべての方法を試しても起動しない場合、最終手段としてWindowsの再インストールを検討します。この場合、データが失われる可能性があるため、事前に重要なファイルのバックアップを試みるべきです。
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DISMオフライン修復とオンライン修復の比較
DISMコマンドには、Windowsが正常に起動している状態で実行するオンライン修復と、起動しない環境で実行するオフライン修復の二つの主要な利用方法があります。それぞれの特徴を理解することで、適切な状況で適切な修復方法を選択できます。
| 項目 | DISMオフライン修復 | DISMオンライン修復 |
|---|---|---|
| 実行環境 | Windowsが起動しない状態 | Windowsが正常に起動する状態 |
| 目的 | 起動不能なOSのシステムファイルを外部から修復する | 起動可能なOSのシステムイメージの整合性をチェックし修復する |
| 必要なもの | Windowsインストールメディア、または回復ドライブ | インターネット接続、またはWindowsインストールメディア |
| 対象 | システムファイル破損による起動障害 | 軽微なシステムファイル破損、Windows機能の不具合 |
| 複雑さ | ドライブレターの特定やコマンド構文の理解が必要 | 比較的単純なコマンド実行 |
オフライン修復は、Windowsが完全に起動しない「緊急時」にのみ必要となる高度なトラブルシューティングです。一方、オンライン修復は、Windowsの動作が不安定な場合や、特定の機能に問題がある場合に、予防的または軽度の修復として利用されます。
まとめ
この記事で解説したDISMオフライン修復の手順により、Windowsが起動しない深刻な状況からPCを復旧できるようになったはずです。
システムファイルの破損は突然発生することがあるため、Windowsインストールメディアの準備は常に重要です。
今後同様のトラブルが発生した際には、今回習得したオフライン修復の手順を参考に、落ち着いて対処をしてください。定期的なバックアップと回復ドライブの作成も、万が一の事態に備える有効な手段です。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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