【Windows】DPCレイテンシをチェックして音飛びやマウスのカクつきを原因特定する手順

【Windows】DPCレイテンシをチェックして音飛びやマウスのカクつきを原因特定する手順
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業務中にPCの音飛びやマウス操作時のカクつきが発生し、集中力が途切れてしまうことはありませんか。

これらの問題は、DPCレイテンシと呼ばれるシステム処理の遅延が原因である可能性があります。

この記事では、DPCレイテンシをチェックして原因を特定し、問題解決に導く具体的な手順を解説します。

【要点】DPCレイテンシでPCのパフォーマンス問題を解決する

  • LatencyMonの利用: DPCレイテンシの原因となっている特定のドライバーを明確に特定できます。
  • 電源プランの見直し: システムのパフォーマンス設定を最適化し、DPCレイテンシの発生を抑制できます。
  • デバイスドライバーの更新またはロールバック: 古い、または互換性のないドライバーによるレイテンシ問題を解消できます。

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DPCレイテンシがPCのパフォーマンスに影響する仕組み

DPCとは「Deferred Procedure Call」の略で、Windowsがシステム内部でドライバーやハードウェアと通信するために使う処理の一部です。

通常、DPC処理は非常に高速に実行されますが、特定のドライバーやハードウェアが原因でこの処理が遅延することがあります。

この遅延がDPCレイテンシとして現れ、サウンドの途切れ、ビデオ再生のカクつき、マウスやキーボードの反応遅延など、様々なパフォーマンス低下を引き起こします。

特にリアルタイム処理が要求されるオーディオやビデオのアプリケーションでは、DPCレイテンシが顕著な問題となることがあります。

LatencyMonを使ったDPCレイテンシのチェック手順

DPCレイテンシの原因を特定するには、LatencyMonという無料ツールが非常に有効です。

このツールを使うことで、どのドライバーがDPCレイテンシを高めているかを詳しく分析できます。

  1. LatencyMonのダウンロード
    Webブラウザを開き、「LatencyMon」を検索して公式ウェブサイトからダウンロードページにアクセスします。最新バージョンのインストーラーファイルをダウンロードしてください。
  2. LatencyMonのインストール
    ダウンロードしたインストーラーファイルを実行します。画面の指示に従い、インストールウィザードを進めてLatencyMonをPCにインストールします。
  3. LatencyMonの起動と分析の開始
    インストールが完了したら、スタートメニューからLatencyMonを起動します。アプリケーションウィンドウが表示されたら、左上の「Start monitor」ボタンをクリックして分析を開始してください。
  4. DPCレイテンシの監視と結果の確認
    LatencyMonはPCのDPCレイテンシをリアルタイムで監視し、グラフと数値で表示します。数分間から数十分間、PCを通常通り使用しながら監視を続けます。ウィンドウ下部の「Stats」タブや「Drivers」タブで、特に「Highest measured interrupt to DPC latency」や「Highest measured DPC routine execution time」などの項目に注目します。
  5. 原因ドライバーの特定
    「Drivers」タブをクリックすると、DPCレイテンシに最も影響を与えているドライバーの一覧が表示されます。「Highest execution time」の列を降順にソートすることで、最もレイテンシの高いドライバーを特定できます。このドライバー名が、問題の原因である可能性が高いです。
  6. 分析の停止
    原因ドライバーの特定ができた、または十分なデータが集まったら、「Stop monitor」ボタンをクリックして分析を停止します。

DPCレイテンシが高いドライバーを特定し対処する

LatencyMonでDPCレイテンシの原因となるドライバーを特定したら、以下の方法で対処を試みます。

特定されたドライバーの更新または無効化

LatencyMonで特定されたドライバーが古い場合や、問題がある場合にこの方法を試します。

  1. デバイスマネージャーを開く
    Windows11のスタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択して開きます。Windows10でも同様の手順で開けます。
  2. 問題のドライバーを探す
    デバイスマネージャーの一覧から、LatencyMonで特定されたドライバーに関連するカテゴリを展開します。例えば、特定されたドライバーが「ndis.sys」であれば「ネットワークアダプター」を、グラフィック関連であれば「ディスプレイアダプター」を探します。
  3. ドライバーを更新する
    該当するデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。「ドライバーを自動的に検索」を選び、最新のドライバーが利用可能であればインストールします。
  4. ドライバーをロールバックする
    最新のドライバーが原因でDPCレイテンシが高くなった可能性がある場合は、デバイスのプロパティを開き、「ドライバー」タブの「ドライバーを元に戻す」ボタンをクリックして以前のバージョンに戻します。このオプションが利用できない場合もあります。
  5. ドライバーを無効にする
    一時的な確認のため、または問題が解決しない場合に限り、該当デバイスを右クリックし「デバイスを無効にする」を選択します。これにより、そのデバイスが動作しなくなり、DPCレイテンシが改善されるかを確認できます。問題解決後に必ず有効に戻してください。

電源プランの設定変更

電源プランが省電力モードになっていると、システムのパフォーマンスが制限され、DPCレイテンシが高まることがあります。

  1. 電源プランの設定を開く
    Windows11のスタートボタンを右クリックし、「電源オプション」を選択します。「電源とスリープ」設定が開くので、関連設定の「電源の追加設定」をクリックします。Windows10では「コントロールパネル」から「電源オプション」を開きます。
  2. 高パフォーマンスプランを選択する
    「電源オプション」ウィンドウで、「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」プランを選択します。これらのプランが表示されない場合は、「追加プランの表示」をクリックしてください。
  3. LatencyMonで再確認する
    設定変更後、再度LatencyMonを実行してDPCレイテンシが改善されたかを確認します。

不要なデバイスの無効化

使用していないUSBデバイスや内部デバイスがDPCレイテンシの原因となることもあります。

  1. デバイスマネージャーを開く
    Windows11のスタートボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択して開きます。
  2. 不要なデバイスを探す
    使用していないUSBコントローラー、オーディオデバイス、ネットワークアダプターなどを特定します。
  3. デバイスを無効にする
    該当するデバイスを右クリックし、「デバイスを無効にする」を選択します。問題解決後に必要であれば有効に戻してください。

Windows10でのDPCレイテンシ確認の補足

Windows10でも、DPCレイテンシの概念とLatencyMonの使用方法はWindows11と基本的に同じです。

上記で説明したLatencyMonのダウンロード、インストール、分析手順はWindows10でもそのまま適用できます。

デバイスマネージャーや電源オプションへのアクセス方法もほぼ同じですが、一部のメニュー名や表示が異なる場合があります。

しかし、基本的な操作の流れは変わらないため、Windows11の手順を参考に進めてください。

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DPCレイテンシと関連するパフォーマンス問題の比較

PCのパフォーマンス問題はDPCレイテンシ以外にも様々な原因があります。ここではDPCレイテンシとよく混同される他の問題との違いを比較します。

項目 DPCレイテンシの問題 CPU使用率が高い問題 メモリ使用率が高い問題
主な症状 音飛び、マウスのカクつき、動画の途切れ、システム全体の反応遅延 アプリケーションの起動が遅い、処理速度の低下、PC全体が重い アプリケーションのフリーズ、動作が遅い、ディスクアクセスが頻繁になる
原因の例 ドライバーの不具合、古いデバイス、電源管理設定、BIOS設定 重いアプリケーションの実行、バックグラウンドプロセスの多さ、ウイルス感染 複数のアプリケーション同時起動、メモリリーク、仮想メモリの過剰使用
主な特定ツール LatencyMon タスクマネージャー タスクマネージャー
対処の方向性 ドライバーの更新/ロールバック、電源プラン変更、不要デバイスの無効化 不要なアプリケーションの終了、プロセスの確認、CPU負荷の高いアプリの特定 不要なアプリケーションの終了、メモリ増設、ブラウザタブの削減

DPCレイテンシのチェックと対処法を実践することで、PCの音飛びやマウスのカクつきといった不快なパフォーマンス問題を解決できます。

LatencyMonで原因となるドライバーを特定し、そのドライバーの更新や電源プランの見直しを試みてください。

これらの手順を通じて、より快適なPC環境で業務に集中できるようになるでしょう。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。