【Windows】NTFSの「ジャーナル」が破損してバックアップが止まる時のchkdsk併用修復手順 | ファイルシステム保護

【Windows】NTFSの「ジャーナル」が破損してバックアップが止まる時のchkdsk併用修復手順 | ファイルシステム保護
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業務中に重要なデータのバックアップが突然停止し、NTFSファイルシステムのジャーナル破損が原因で困っていませんか。

バックアップが止まる状態では、データ損失のリスクが高まり、ビジネスの継続性にも影響が出ます。

この記事では、NTFSジャーナル破損の根本原因を解説し、chkdskコマンドとfsutilコマンドを併用した修復手順を詳しく説明します。

この手順を実行することで、ファイルシステムの整合性を回復し、バックアップ処理を再開できるようになります。

【要点】NTFSジャーナル破損によるバックアップ停止の修復方法

  • chkdsk /f: ファイルシステムの整合性エラーを特定し、修正します。
  • chkdsk /r: ディスク上の不良セクターをスキャンし、読み取り可能なデータを回復します。
  • fsutil usn deletejournal: 破損したUSNジャーナルを削除し、再構築を促してバックアップの追跡機能を回復します。

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NTFSジャーナルが破損する根本的な原因とバックアップへの影響

NTFSはWindowsで標準的に使用されるファイルシステムです。

NTFSは「ジャーナリング機能」という仕組みを備えており、ディスクへの変更操作を事前に記録します。

この記録により、システムが予期せず停止した場合でも、ファイルシステムの整合性を回復できます。

ジャーナルは、USNジャーナルUpdate Sequence Number Journalという形で実装されています。

バックアップソフトウェアは、このUSNジャーナルを参照して、前回のバックアップ以降に変更されたファイルやフォルダーを効率的に特定します。

ジャーナル破損の主な原因

USNジャーナルが破損する主な原因はいくつかあります。

最も一般的なのは、突然の電源断やシステムクラッシュです。

ディスクへの書き込み中に電源が切れると、ジャーナルファイルが不完全な状態で残されてしまい、整合性が失われます。

また、ハードウェアの故障、特にディスクドライブ自体の不良セクターやコントローラーの問題も、ジャーナル破損を引き起こす原因です。

ドライバーの不具合やマルウェア感染なども、間接的にファイルシステムの損傷を招くことがあります。

バックアップ処理への影響

USNジャーナルが破損すると、バックアップソフトウェアは変更されたファイルを正確に追跡できなくなります。

これにより、バックアップ処理がエラーで停止したり、非常に時間がかかったりする問題が発生します。

エラーメッセージとしては、「ジャーナルが破損している」「ファイルシステムエラー」などが表示されることが多いです。

最悪の場合、バックアップが全く実行できなくなり、重要なデータが保護されない状態に陥ります。

この状態では、早急な対処が必要です。

NTFSジャーナル破損を修復するchkdsk併用手順

NTFSジャーナル破損を修復するには、まずファイルシステム自体の整合性を確認し、必要に応じてジャーナルを再構築します。

以下の手順で実施してください。

chkdskコマンドによるファイルシステムチェックと修復

chkdskコマンドは、ディスクのファイルシステムエラーを検出して修正するための強力なツールです。

管理者権限でコマンドプロンプトを実行し、以下の手順でchkdskを実行します。

  1. コマンドプロンプトを管理者として実行する
    Windows 11のスタートボタンを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「Windows PowerShell 管理者」を選択します。
    Windows 10の場合は、スタートボタンを右クリックし、「コマンドプロンプト 管理者」または「Windows PowerShell 管理者」を選択します。
    ユーザーアカウント制御のメッセージが表示されたら、「はい」をクリックして許可します。
  2. chkdskコマンドを実行する
    コマンドプロンプトのウィンドウで、以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
    chkdsk C: /f /r
    「C:」はチェックしたいドライブレターに置き換えてください。通常はシステムドライブのCドライブです。
    /fオプションはファイルシステムのエラーを修正します。
    /rオプションは不良セクターを検出し、読み取り可能な情報を回復します。
  3. 再起動を促すメッセージを確認する
    システムドライブC:に対してchkdskを実行する場合、Windowsが現在使用中のため、次回の再起動時にスキャンと修復を実行するかどうかを尋ねられます。
    「Y」と入力してEnterキーを押し、PCを再起動します。
    再起動後、Windowsの起動前にchkdskが実行され、ファイルシステムの整合性チェックと修復が行われます。
  4. chkdskの完了を待つ
    chkdskはディスクのサイズや状態によって数十分から数時間かかる場合があります。
    完了するまでPCの電源を切らないでください。

USNジャーナルの削除と再構築

chkdskでファイルシステムの基礎的な問題が解決されたら、USNジャーナルを再構築します。

これにより、バックアップソフトウェアが正しく変更を追跡できるようになります。

  1. コマンドプロンプトを管理者として実行する
    前の手順と同様に、管理者権限でコマンドプロンプトまたはターミナルを開きます。
  2. 既存のUSNジャーナル情報を確認する
    以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
    fsutil usn queryjournal C:
    これは現在のジャーナルの状態を表示するコマンドです。
    ジャーナルIDや最大サイズなどの情報が表示されます。
  3. USNジャーナルを削除する
    以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します。
    fsutil usn deletejournal /d /n C:
    /dオプションはジャーナルを削除します。
    /nオプションはジャーナルが使用中の場合でも強制的に削除します。
    「C:」は対象のドライブレターに置き換えてください。
    確認メッセージが表示されたら「はい」と入力してEnterキーを押します。
  4. PCを再起動する
    USNジャーナルを削除したら、PCを再起動します。
    Windowsは起動時に自動的に新しいUSNジャーナルを作成します。
  5. 新しいUSNジャーナルが作成されたことを確認する
    PCの再起動後、再度管理者としてコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行します。
    fsutil usn queryjournal C:
    新しいジャーナル情報が表示されれば、再構築は成功です。
  6. バックアップを再実行する
    すべての修復手順が完了したら、バックアップソフトウェアを起動し、バックアップ処理を再実行してください。
    通常通りにバックアップが完了することを確認します。

修復で直らない場合の追加チェックと関連トラブル

上記の手順を試してもバックアップが停止したり、ファイルシステムエラーが解決しない場合は、さらに詳細な調査が必要です。

chkdskが完了しない、またはエラーメッセージが表示される

chkdskが途中で停止したり、「ボリュームが破損しているため、アクセスできません」のようなエラーが表示される場合、ディスクの物理的な損傷が疑われます。

この場合、chkdskだけでは解決できないことがあります。

まずはディスクのS.M.A.R.T.情報Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technologyを確認し、ディスクの健康状態をチェックしてください。

CrystalDiskInfoなどのツールを使用すると、簡単にS.M.A.R.T.情報を確認できます。

「注意」や「異常」が表示されたら、ディスクの交換を検討し、速やかにデータのバックアップを取る必要があります。

ジャーナル削除後もバックアップが止まる

USNジャーナルを再構築してもバックアップが停止する場合、問題はファイルシステム以外の場所にある可能性があります。

まずはバックアップソフトウェアのログを確認し、具体的なエラーコードやメッセージを手がかりにしてください。

バックアップソフトウェア自体の不具合や、バックアップ先のストレージの問題も考えられます。

別のバックアップソフトウェアを試したり、バックアップ先を別のストレージに変更してテストしたりすることも有効です。

また、Windowsのイベントビューアーで「システム」や「アプリケーション」ログを確認し、関連するエラーや警告がないか調べてください。

BitLockerで暗号化されたドライブでの注意点

BitLockerで暗号化されたドライブに対してchkdskを実行する場合、場合によっては回復キーの入力が必要になることがあります。

chkdskの実行中にBitLockerが一時停止されることがありますが、回復キーを求められた際に備えて、事前に準備しておくことが重要です。

回復キーは、Microsoftアカウント、USBフラッシュドライブ、または印刷された文書として保存されていることが多いです。

回復キーが見つからない場合、BitLockerで保護されたドライブへのアクセスが困難になるリスクがあります。

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Windows 11とWindows 10でのchkdskコマンドの動作の違い

項目 Windows 11 Windows 10
コマンドプロンプトの起動 スタートボタン右クリックから「ターミナル 管理者」 スタートボタン右クリックから「コマンドプロンプト 管理者」または「PowerShell 管理者」
chkdskコマンドの機能 基本的な機能は同一 基本的な機能は同一
実行時のUI ターミナルでの表示。視認性が向上している場合がある コマンドプロンプトまたはPowerShellでの表示
ファイルシステム保護 NTFSジャーナリング機能による保護は共通 NTFSジャーナリング機能による保護は共通

この記事では、NTFSジャーナルの破損によってバックアップが停止する問題の解決策として、chkdskとfsutilコマンドを使った修復手順を解説しました。

これらの手順を実行することで、ファイルシステムの整合性を回復し、バックアップ処理を正常に再開できるようになったはずです。

定期的なディスクチェックや、重要なデータのバックアップを習慣化し、今後のトラブルを未然に防ぎましょう。

万が一、再度同様のトラブルが発生した場合は、この記事で紹介したchkdskコマンドとfsutil usn deletejournalコマンドを再度実行してください。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。