業務でウェブサイトやアプリケーションにアクセスする際、「証明書の期限切れ」エラーが表示され、作業が中断されることがあります。このエラーは、Windowsシステムの時刻が実際の時間と大きくずれていることが原因で発生する場合が多いです。この記事では、システムの時刻を正確に合わせることで、この証明書エラーを解消する具体的な手順を解説します。
【要点】証明書エラーを解消するための時刻合わせ
- 時刻の自動設定: Windowsがインターネット上のタイムサーバーと自動で時刻を同期するように設定します。
- 同期サーバーの変更: 信頼性の高いNTPサーバーに変更することで、時刻同期の精度と安定性を高めます。
- 手動での時刻調整: 自動同期が機能しない場合や、一時的に時刻を合わせたい場合に、手動で日付と時刻を設定します。
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目次
システムの時刻ずれが証明書エラーを引き起こす仕組み
ウェブサイトやオンラインサービスとの通信では、SSL/TLS証明書がセキュリティを保証します。この証明書には有効期間が設定されており、システムの時刻がこの有効期間外にあると、Windowsやブラウザが証明書を信頼できないと判断します。これにより「証明書の期限切れ」や「無効な証明書」といったエラーが表示されます。
時刻がずれる原因としては、パソコンのマザーボードに搭載されているCMOSバッテリーの消耗が挙げられます。このバッテリーは、パソコンの電源がオフの間にシステム時刻を保持する役割があります。バッテリーが切れると、電源を切るたびに時刻がリセットされ、正しい時刻を維持できなくなります。また、NTPサーバーとの同期が一時的に失敗している可能性もあります。
SSL/TLS証明書と時刻の関連性
SSL/TLS証明書は、ウェブサイトの身元を証明し、通信を暗号化するための電子的な身分証明書です。すべての証明書には発行日と有効期限が定められています。システムの時刻が証明書の有効期間外であると、セキュリティ上の問題があると判断され、通信がブロックされます。これは、期限切れの証明書が悪意のあるサイトで再利用されるのを防ぐための重要なセキュリティ機能です。
Windows 11でシステムの時刻を正確に合わせる手順
ここでは、Windows 11の時刻設定を正確に調整する方法を説明します。ほとんどのケースでは、時刻の自動設定を有効にするだけで問題は解決します。
- 設定アプリを開く
スタートボタンを右クリックし、「設定」をクリックして開きます。 - 時刻と言語の項目を選択する
設定ウィンドウの左側にあるメニューから「時刻と言語」をクリックします。 - 日付と時刻の設定画面へ進む
「日付と時刻」をクリックします。 - 時刻の自動設定を有効にする
「時刻を自動的に設定」のトグルスイッチを「オン」にします。通常はこの設定で正しい時刻に同期されます。 - タイムゾーンの自動設定を確認する
「タイムゾーンを自動的に設定」のトグルスイッチも「オン」になっていることを確認します。これにより、現在地に基づいて正しいタイムゾーンが設定されます。 - 今すぐ同期をクリックする
「関連設定」の下にある「追加の時計、日付、地域の同期」をクリックします。次に表示されるウィンドウで「インターネット時刻」タブを選択し、「設定の変更」をクリックします。「インターネット時刻サーバーと同期する」にチェックが入っていることを確認し、「今すぐ更新」ボタンをクリックします。これにより、手動で時刻同期を強制実行できます。「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
Windows 10での時刻設定の違い
Windows 10の場合も、基本的な操作手順はWindows 11とほぼ同じです。「設定」アプリを開き、「時刻と言語」→「日付と時刻」の順に進みます。「時刻を自動的に設定」と「タイムゾーンを自動的に設定」をオンにすることで、時刻が同期されます。手動で同期する場合は、「インターネット時刻」セクションの「設定の変更」から「今すぐ更新」をクリックします。
時刻合わせをしても証明書エラーが直らない場合の追加チェック項目
上記の手順で時刻を合わせても証明書エラーが解消しない場合、他の原因が考えられます。以下の点を確認してください。
BIOS/UEFIの時刻がずれている場合
Windowsの時刻を合わせても、パソコンを再起動すると時刻が元に戻ってしまうことがあります。これは、BIOS/UEFIの時刻がずれている場合に発生します。パソコンの起動時に特定のキーを押してBIOS/UEFI設定画面に入り、そこで時刻を修正してください。この操作はパソコンのメーカーやモデルによって異なりますが、一般的にはDelキーやF2キー、F10キーなどが使われます。
CMOSバッテリーが消耗している場合
BIOS/UEFIの時刻が常にリセットされる場合、マザーボード上のCMOSバッテリーが消耗している可能性が高いです。CMOSバッテリーはCR2032というコイン型電池が使われていることが多く、交換することで解決できます。ただし、パソコンの分解が必要になるため、自信がない場合は専門家への相談を推奨します。
NTPサーバーを変更して同期を試す
Windows標準のNTPサーバー(time.windows.com)との同期がうまくいかない場合は、別の信頼できるNTPサーバーに変更することで改善する場合があります。以下の手順で変更できます。
- インターネット時刻の設定を開く
「設定」→「時刻と言語」→「日付と時刻」に進み、「関連設定」の下にある「追加の時計、日付、地域の同期」をクリックします。表示されるウィンドウで「インターネット時刻」タブを選択し、「設定の変更」をクリックします。 - NTPサーバーを変更する
「サーバー」のドロップダウンリストから別のサーバーを選択するか、任意のNTPサーバーアドレスを直接入力します。例えば、「ntp.nict.jp」(日本標準時を提供するNTPサーバー)や「pool.ntp.org」などが利用できます。 - 今すぐ更新をクリックする
サーバーを変更したら、「今すぐ更新」をクリックして同期を試します。「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
企業ネットワークのグループポリシーによる制限
企業のネットワーク環境では、セキュリティポリシーの一環として、時刻同期が特定のサーバーに限定されている場合があります。この場合、個人の設定では時刻を同期できないことがあります。IT管理者またはシステム担当者に相談し、企業の規定に沿った時刻同期方法を確認してください。
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NTPサーバーの種類と特徴の比較
| 項目 | time.windows.com | ntp.nict.jp | pool.ntp.org |
|---|---|---|---|
| 提供元 | Microsoft | NICT(情報通信研究機構) | NTP Pool Project |
| 特徴 | Windowsの標準NTPサーバー | 日本標準時を供給する信頼性の高いサーバー | 世界中のボランティアサーバー群 |
| 信頼性 | 一般的 | 非常に高い | 分散されているため安定 |
| 用途 | 一般的な個人利用 | 日本国内での高精度な時刻同期 | 幅広いユーザーやシステム |
システムの時刻ずれは、業務に支障をきたす証明書エラーの一般的な原因です。この記事で解説した手順に従い、Windowsの時刻を正確に同期することで、多くの証明書関連の問題を解決できます。BIOS/UEFIの時刻設定やNTPサーバーの変更も試すことで、より安定した時刻同期が可能です。もし問題が解決しない場合は、CMOSバッテリーの交換や、企業環境におけるグループポリシーの確認を次のアクションとして検討しましょう。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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