特定のUSB機器を接続するたびに、認識されるポート番号が変わってしまうことに困っていませんか。
業務で使う測定器や特殊なデバイスでは、ポート番号が固定されているとソフトウェアの設定変更が不要になり、作業効率が向上します。
この記事では、Windows 11でUSBポートの識別番号を固定し、特定の機器を常に同じ番号で認識させるための設定方法を解説します。
【要点】USBポートの識別番号を固定する設定
- レジストリのバックアップ: 重要なシステム設定を変更する前に、万一に備えて現在のレジストリ状態を保存します。
- レジストリの編集: USB機器のVIDとPIDを使い、特定のポート番号に割り当てる設定をWindowsに指示します。
- 再起動と確認: 設定変更をシステムに反映させ、USB機器が意図したポート番号で認識されているかを確認します。
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目次
USBポートの識別番号を固定する目的と仕組み
USBポートの識別番号は、WindowsがUSB機器を管理するための内部的な番号です。通常、USB機器を接続するポートや接続順序によって、この識別番号は変動する場合があります。
多くの一般的なUSB機器では問題になりませんが、特定の業務用機器や開発用デバイスでは、ソフトウェアが特定のCOMポートやUSB識別番号を前提とするため、番号の変動が問題となることがあります。
USBポートの識別番号を固定するには、Windowsのレジストリを直接編集し、特定のUSB機器に対し、常に同じ識別番号を使用するようシステムに指示します。これにより、デバイスを接続し直しても、ポート番号が意図せず変わることを防ぎます。
この設定は、USB機器が持つハードウェアシリアル番号をWindowsが無視するように変更するものです。その結果、Windowsは内部的な識別子に基づいてデバイスを管理し、常に同じポート番号を割り当てるようになります。
USBポートの識別番号を固定するレジストリ編集手順
レジストリ編集はシステムに大きな影響を与える可能性があるため、必ず事前にバックアップを取ってから作業を進めてください。
- レジストリのバックアップ
WindowsキーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開きます。
「regedit」と入力しEnterキーを押し、レジストリエディターを起動します。
「ファイル」メニューから「エクスポート」を選択します。
「エクスポート範囲」で「すべて」を選択し、任意の場所に分かりやすい名前で保存します。
このファイルがあれば、万一問題が発生した場合にレジストリを元の状態に戻せます。 - デバイスのVIDとPIDを確認
USB機器をパソコンに接続します。
WindowsキーとXキーを同時に押し、「デバイスマネージャー」を選択します。
「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」または「ほかのデバイス」などから、該当するUSB機器を探します。
デバイスを右クリックし「プロパティ」を選択します。
「詳細」タブを開き、「プロパティ」ドロップダウンリストから「ハードウェアID」を選択します。
表示される値の中から「VID_XXXX&PID_YYYY」という形式の文字列をメモします。
XXXXがベンダーID、YYYYがプロダクトIDです。 - レジストリキーの作成と設定
レジストリエディターで以下のパスに移動します。HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\UsbFlags
「UsbFlags」キーがない場合は、「Control」キーを右クリックし、「新規」から「キー」を選択して「UsbFlags」という名前で作成します。
「UsbFlags」キーを右クリックし、「新規」から「キー」を選択します。
手順2で確認した「VID_XXXX&PID_YYYY」の形式でキーを作成します。例:VID_1234&PID_5678
作成したキーを右クリックし、「新規」から「DWORD32ビット値」を選択します。
値の名前を「IgnoreHWSerNum」と入力し、Enterキーを押します。
「IgnoreHWSerNum」をダブルクリックし、「値のデータ」を「1」に設定して「OK」をクリックします。
この設定は、USB機器のハードウェアシリアル番号を無視し、Windowsが内部的に割り当てるポート番号を固定する働きをします。 - パソコンの再起動
レジストリエディターを閉じ、パソコンを再起動します。
再起動後、USB機器を接続し、デバイスマネージャーでポート番号が固定されているか確認してください。
Windows 10の場合も、同様の手順で設定できます。
レジストリ編集の注意点とよくある問題
レジストリ編集の誤操作でシステムが不安定になる
レジストリはWindowsの重要な設定情報が格納されています。誤ったキーを削除したり、値を変更したりすると、Windowsが起動しなくなったり、予期せぬ動作をしたりする可能性があります。
- バックアップからの復元
作業前に取得したレジストリのバックアップファイル(.regファイル)をダブルクリックし、表示される指示に従って復元します。 - システムの復元ポイントの利用
レジストリのバックアップがない場合、またはバックアップでも解決しない場合は、システムが正常だった時点の復元ポイントに戻すことを検討します。
複数の同種USB機器を接続すると固定が効かない
同じVIDとPIDを持つUSB機器が複数存在する場合、この方法では個別の機器に対するポート番号の固定は困難です。この設定は、あくまで特定のVID/PIDを持つ「種類」の機器に対し、シリアル番号を無視してポート番号を割り振る動作を促すものです。
- 異なるUSBポートの使用
それぞれの機器を異なる物理ポートに接続し、そのポート番号を記憶してソフトウェア側で設定します。 - USBハブの利用
特定のUSBハブに接続することで、ハブ側のポート番号が固定される場合があります。
デバイスマネージャーでVIDとPIDが見つからない
一部のUSB機器では、「ハードウェアID」プロパティにVIDとPIDが表示されないことがあります。これはデバイスドライバーが適切にインストールされていないか、特殊なデバイスである場合に発生します。
- ドライバーの再インストール
デバイスの製造元ウェブサイトから最新のドライバーをダウンロードし、再インストールを試みます。 - 異なるプロパティの確認
「互換性ID」やその他の詳細プロパティに、VIDとPIDに似た情報が含まれている場合があります。
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Windows 10とWindows 11の操作の違い
| 項目 | Windows 11 | Windows 10 |
|---|---|---|
| レジストリエディターの起動 | Windowsキー+Rキーで「regedit」と入力 | Windowsキー+Rキーで「regedit」と入力 |
| デバイスマネージャーの起動 | Windowsキー+Xキーから選択 | Windowsキー+Xキーから選択 |
| レジストリ編集手順 | 上記の手順と同様 | 上記の手順と同様 |
| 結果の適用 | パソコンの再起動後に適用される | パソコンの再起動後に適用される |
Windows 11とWindows 10で、USBポートの識別番号を固定するためのレジストリ編集手順に大きな違いはありません。どちらのOSでも、同じ手順で設定を適用できます。
ただし、OSのバージョンや更新プログラムによって、UIの細部が異なる場合があります。基本操作は同じですが、画面上のボタン配置などが若干違う可能性もあります。
まとめ
この記事では、Windows 11でUSBポートの識別番号を固定するレジストリ編集の手順を解説しました。
レジストリのバックアップから、VIDとPIDの確認、そして「IgnoreHWSerNum」のDWORD値設定まで、段階を追って説明しました。
これにより、特定のUSB機器を常に同じポート番号で認識させることができ、業務におけるソフトウェア設定の手間を省けます。
設定が完了したら、デバイスマネージャーでUSB機器のポート番号が意図通りに固定されているか確認してください。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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