Windowsでディスクの「ボリュームの縮小」を試みた際、移動できないファイルがあるため希望するサイズに縮小できない状況に直面することがあります。
これはシステムが使用する特殊なファイルが原因です。
この記事では、移動できないファイルを特定し、デフラグや設定変更によってボリューム縮小を可能にする具体的な手順を解説します。
【要点】ボリューム縮小を阻むファイルに対処する主要な方法
- ドライブの最適化(デフラグ): ファイルの断片化を解消し、システムがファイルを移動できる可能性を高めます。
- ページングファイルの設定変更: システムが使用する仮想メモリファイルを一時的に無効化または移動し、縮小可能な領域を増やします。
- 休止状態ファイルの無効化: 大容量の休止状態用ファイルを一時的に削除し、ディスク領域を解放します。
- システムの保護の無効化: システム復元ポイントファイルを一時的に無効にし、縮小可能な領域を増やします。
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目次
ボリューム縮小時に移動できないファイルが発生する原因
Windowsでボリュームを縮小しようとすると、「移動できないファイルがある」というメッセージが表示され、期待通りのサイズに縮小できない場合があります。
これは、オペレーティングシステムが安定稼働するために不可欠なシステムファイルが、ディスクの物理的な特定位置に配置されているためです。
これらのファイルは、システムの起動中には移動が許可されていません。
主要な移動できないファイルの種類
移動を妨げる主なファイルには、以下のようなものがあります。
ページングファイル pagefile.sys: 仮想メモリとして機能するファイルです。
物理メモリが不足した際に、一時的にディスクをメモリとして利用します。
休止状態ファイル hiberfil.sys: 休止状態時にメモリの内容を保存するファイルです。
これはPCの物理メモリ量と同じくらいのサイズを持つことがあります。
システム復元ポイントファイル: システムの保護機能によって作成される復元ポイントのデータです。
MFT マスターファイルテーブル: ファイルシステム NTFSの根幹をなすファイル管理情報です。
これらのファイルはディスクの先頭や末尾、または中央部に固定的に配置されることが多く、ボリューム縮小の障害となります。
移動できないファイルに対処しボリュームを縮小する手順
ここからは、ボリューム縮小を妨げるファイルを一時的に移動または無効化し、ディスク領域を解放する具体的な手順を解説します。
作業前には重要なデータのバックアップを推奨します。
1. ドライブの最適化(デフラグ)を実行する
ファイルの断片化を解消し、ファイルが連続した領域に配置されるようにします。
これにより、移動可能な領域が広がり、ボリューム縮小がしやすくなる場合があります。
- 「ドライブのデフラグと最適化」を開く
スタートメニューを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。名前に「dfrgui」と入力し、「OK」をクリックします。 - ドライブを選択し最適化を実行する
表示されたウィンドウで、縮小したいドライブを選択し、「最適化」ボタンをクリックします。
Windows 10でも同様の操作で「ドライブのデフラグと最適化」ツールを利用できます。
2. ページングファイルの設定を変更する
ページングファイルを一時的に無効にするか、別のドライブに移動することで、Cドライブの空き領域を確保します。
- システムのプロパティを開く
スタートメニューを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。名前に「sysdm.cpl」と入力し、「OK」をクリックします。 - パフォーマンス設定を開く
「システムのプロパティ」ウィンドウで「詳細設定」タブをクリックし、「パフォーマンス」セクションの「設定」ボタンをクリックします。 - 仮想メモリ設定を開く
「パフォーマンスオプション」ウィンドウで「詳細設定」タブをクリックし、「仮想メモリ」セクションの「変更」ボタンをクリックします。 - ページングファイルを無効にする
「仮想メモリ」ウィンドウで、「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。
縮小したいドライブ(通常はCドライブ)を選択し、「ページングファイルなし」を選択して「設定」ボタンをクリックします。
警告が表示された場合は「はい」を選択します。
「OK」を数回クリックしてすべてのウィンドウを閉じ、PCを再起動します。
この手順はWindows 10でも同じです。
3. 休止状態ファイルを無効にする
休止状態ファイルは物理メモリと同容量のサイズを持つため、無効化することで大きな領域を解放できます。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
スタートメニューを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「コマンドプロンプト 管理者」を選択します。 - 休止状態を無効にするコマンドを実行する
コマンドプロンプトに「powercfg.exe /hibernate off」と入力し、Enterキーを押します。 - PCを再起動する
休止状態ファイル hiberfil.sys が削除され、領域が解放されます。
Windows 10でも同様のコマンドで休止状態を無効化できます。
4. システムの保護を一時的に無効にする
システム復元ポイントが作成するファイルを一時的に削除し、領域を確保します。
- システムのプロパティを開く
スタートメニューを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。名前に「sysdm.cpl」と入力し、「OK」をクリックします。 - システムの保護設定を開く
「システムのプロパティ」ウィンドウで「システムの保護」タブをクリックします。 - システムの保護を無効にする
「保護設定」セクションで縮小したいドライブ(通常はCドライブ)を選択し、「構成」ボタンをクリックします。
「システムの保護を無効にする」を選択し、「OK」をクリックします。
確認メッセージが表示されたら「はい」を選択します。
この操作により、既存の復元ポイントがすべて削除されます。
Windows 10でも同様の手順でシステムの保護を無効にできます。
上記の手順を実行した後、再度「ディスクの管理」からボリュームの縮小を試みてください。
縮小が完了したら、無効にした設定を元の状態に戻すことを強く推奨します。
ボリューム縮小後に元の設定に戻す手順と注意点
ボリュームの縮小が成功した後、システムの安定性とパフォーマンスを維持するためには、一時的に変更した設定を元に戻すことが重要です。
ページングファイルを元に戻す手順
ページングファイルを無効にした場合は、再度有効化します。
- 仮想メモリ設定を開く
「システムのプロパティ」の「詳細設定」タブから「パフォーマンス」の「設定」をクリックし、「詳細設定」タブの「仮想メモリ」の「変更」をクリックします。 - 自動管理に戻す
「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。 - PCを再起動する
変更を適用するためにPCを再起動します。
休止状態を元に戻す手順
休止状態を無効にした場合は、再度有効化します。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
スタートメニューを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「コマンドプロンプト 管理者」を選択します。 - 休止状態を有効にするコマンドを実行する
コマンドプロンプトに「powercfg.exe /hibernate on」と入力し、Enterキーを押します。 - PCを再起動する
変更を適用するためにPCを再起動します。
システムの保護を元に戻す手順
システムの保護を無効にした場合は、再度有効化します。
- システムのプロパティを開く
「システムのプロパティ」ウィンドウで「システムの保護」タブをクリックします。 - システムの保護を有効にする
「保護設定」セクションで縮小したドライブ(通常はCドライブ)を選択し、「構成」ボタンをクリックします。
「システムの保護を有効にする」を選択し、必要に応じて「ディスク領域の使用量」を調整して「OK」をクリックします。
デフラグ実行後も縮小できない場合の追加の確認項目
上記の手順を試してもボリュームが縮小できない場合、ファイルシステムに隠れた破損がある可能性があります。
「chkdsk」コマンドを使用して、ディスクのエラーをチェックし修復を試みてください。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
スタートメニューを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「コマンドプロンプト 管理者」を選択します。 - chkdskコマンドを実行する
コマンドプロンプトに「chkdsk C: /f /r」と入力し、Enterキーを押します。
「次回のシステム再起動時に、このボリュームのチェックをスケジュールしますか?」と表示されたら「Y」を入力し、Enterキーを押します。
PCを再起動すると、チェックディスクが実行されます。
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HDDとSSDにおけるドライブの最適化の違い
Windowsの「ドライブのデフラグと最適化」ツールは、ストレージの種類によって異なる処理を実行します。
HDDとSSDでは、その動作原理が大きく異なるため、最適化方法も異なります。
| 項目 | HDD ハードディスクドライブ | SSD ソリッドステートドライブ |
|---|---|---|
| 最適化の種類 | デフラグメンテーション | トリムコマンドの実行 |
| 目的 | 断片化したファイルを再配置し、読み書き速度を向上させる | 削除済みデータをSSDに通知し、書き込み速度の低下を防ぐ |
| 物理的な動作 | ヘッドが移動し、データを物理的に並べ替える | 物理的なデータの移動は行わず、論理的な情報を更新する |
| 推奨頻度 | 月に一度程度、またはパフォーマンス低下時 | OSが自動でトリムを実行するため、手動での実行は不要 |
| 注意点 | デフラグはSSDの寿命を縮める可能性があるため、SSDでは実行しない | 定期的なデフラグは不要で、自動トリムに任せる |
SSDの場合、デフラグはデータの書き込み回数を増やし、寿命を短縮させる可能性があります。
WindowsはSSDを自動的に認識し、デフラグではなくトリムコマンドを実行するため、通常は手動でデフラグを意識する必要はありません。
まとめ
この記事で解説したデフラグやシステム設定の変更手順を実行することで、「ボリュームの縮小」を阻んでいた移動できないファイルの問題を解決できます。
ページングファイルや休止状態ファイルを一時的に無効化し、ディスク領域を確保した上で、ボリュームの縮小を再度試みてください。
縮小が完了した後は、システムの安定性のためにも、無効化した設定を必ず元の状態に戻すようにしましょう。
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超解決 第一編集部
疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。
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