【Windows】VPN接続後のインターネット切断を防ぐ「デフォルトゲートウェイを使用しない」設定

【Windows】VPN接続後のインターネット切断を防ぐ「デフォルトゲートウェイを使用しない」設定
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VPNに接続すると、なぜかインターネットにアクセスできなくなり、業務が中断してしまうといった状況に直面していませんか。

これは、VPN接続がすべてのネットワーク通信をVPNトンネル経由にしようとする設定が原因です。

この記事では、「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用しない」設定を適用することで、VPN接続とインターネット利用を両立させる方法を解説します。

【要点】VPN接続後のインターネット切断を解決する設定

  • VPNのプロパティ設定: 特定のVPN接続において、インターネットへのアクセスが可能になります。
  • DNSサーバーの手動設定: VPN接続時に発生する名前解決の問題を回避し、Webサイトへのアクセスを安定させます。
  • ルーティングテーブルの確認: ネットワークのルーティング状況を把握し、意図しない通信経路を修正できます。

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VPN接続時にインターネットが切断される根本的な原因

WindowsでVPN接続を確立すると、デフォルトではすべてのネットワークトラフィックがVPNトンネルを経由するように設定されます。

これはセキュリティを高めるための標準的な動作です。しかし、この設定が原因で、インターネットへのアクセスが妨げられることがあります。

VPNサーバーがインターネットへのルーティングを提供していない場合や、企業のネットワークポリシーによって外部へのアクセスが制限されている場合に、この問題が発生します。

「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用する」というオプションは、この動作を制御するためのものです。

このオプションを無効にすると、VPN接続は社内ネットワークへのアクセスにのみ利用され、インターネットへのアクセスはローカルネットワークのデフォルトゲートウェイを通じて行われます。

これにより、VPN接続と同時にインターネットも利用できるようになります。この方式はスプリットトンネリングと呼ばれ、VPNトラフィックと通常のインターネットトラフィックを分離するものです。

スプリットトンネリングの概要

スプリットトンネリングは、VPN接続を介してアクセスするトラフィックと、ローカルネットワークから直接アクセスするトラフィックを区別する仕組みです。

この設定を有効にすると、企業ネットワーク内のリソースへのアクセスはVPNトンネルを経由し、Webブラウジングなどの一般的なインターネットアクセスは、VPN接続前の通常のインターネット回線を経由します。

これにより、VPNサーバーの負荷を軽減し、インターネット通信の速度低下を防ぐことが可能です。

VPN接続でインターネットを切断させないための設定手順

VPN接続後にインターネットが利用できるよう、VPNのプロパティ設定を変更します。この手順はWindows 11を基準に解説します。

  1. 設定アプリを開く
    スタートボタンを右クリックし、表示されるメニューから「設定」を選択します。
  2. ネットワークとインターネットへ進む
    設定ウィンドウの左側メニューから「ネットワークとインターネット」をクリックします。
  3. VPNを選択する
    右側の項目一覧から「VPN」をクリックします。
  4. 対象のVPN接続を選択し「詳細オプション」を開く
    設定を変更したいVPN接続名の右側にある「…」アイコンをクリックし、「詳細オプション」を選択します。
  5. 「編集」をクリックする
    VPN接続の詳細オプション画面で、「編集」ボタンをクリックします。
  6. 「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用する」のチェックを外す
    「VPNのプロパティを編集」ウィンドウが表示されたら、「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用する」のチェックボックスをオフにします。
  7. 「保存」をクリックする
    設定変更を適用するために「保存」ボタンをクリックします。

この設定変更により、VPN接続を確立してもインターネットへのアクセスは維持されます。

Windows 10でのVPN設定の違い

Windows 10で同様の設定を行う場合も、基本的な流れはWindows 11と大きく変わりません。

「設定」アプリを開き、「ネットワークとインターネット」から「VPN」へ進みます。

対象のVPN接続を選択後、「詳細オプション」または「アダプターのオプションを変更する」をクリックします。

表示されるVPN接続のプロパティウィンドウで、「ネットワーク」タブを開き、「インターネットプロトコルバージョン4 TCP/IPv4」を選択して「プロパティ」をクリックします。

次に「詳細設定」ボタンをクリックし、「リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う」のチェックボックスをオフにします。

設定してもインターネット接続が不安定な場合の対処法

「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用しない」設定を適用しても、インターネット接続が不安定になる場合があります。

ここでは、よくある問題とその対処法について解説します。

DNS解決の問題が発生してしまう

VPN接続後、特定のWebサイトにアクセスできない、または名前解決に時間がかかる場合、DNS設定に問題がある可能性があります。

VPNサーバーが提供するDNSサーバーが、インターネット上のドメイン名を正しく解決できないことがあります。

  1. ネットワーク接続を開く
    スタートボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択します。
  2. 「ncpa.cpl」と入力して実行する
    表示されたダイアログボックスに「ncpa.cpl」と入力し、「OK」をクリックします。
  3. VPNアダプターのプロパティを開く
    「ネットワーク接続」ウィンドウで、対象のVPN接続を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  4. インターネットプロトコルバージョン4のプロパティを開く
    「ネットワーク」タブ内の「インターネットプロトコルバージョン4 TCP/IPv4」を選択し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
  5. DNSサーバーアドレスを手動で設定する
    「次のDNSサーバーアドレスを使う」を選択し、優先DNSサーバーと代替DNSサーバーに、信頼できるパブリックDNSサーバーのアドレスを入力します。例えば、Google Public DNSの場合、「8.8.8.8」と「8.8.4.4」を入力します。
  6. 設定を保存する
    「OK」をクリックして、すべてのウィンドウを閉じます。

ルーティングテーブルが期待通りに機能しない

まれに、手動で設定したルーティングが競合したり、意図しないルーティングが発生したりすることがあります。

この場合、現在のルーティングテーブルを確認し、必要に応じて修正します。

  1. コマンドプロンプトを管理者として実行する
    スタートボタンを右クリックし、「ターミナル 管理者」または「コマンドプロンプト 管理者」を選択します。
  2. ルーティングテーブルを表示する
    コマンドプロンプトで「route print」と入力し、Enterキーを押します。現在のルーティングテーブルが表示されます。
  3. 不要なルートを削除する(必要な場合)
    もし不要なルートが見つかった場合は、「route delete 宛先IPアドレス」コマンドで削除できます。例えば、「route delete 0.0.0.0」と入力します。
  4. 必要なルートを追加する(必要な場合)
    特定のネットワークへのアクセスに問題がある場合、「route add 宛先ネットワークマスク ゲートウェイメトリック」コマンドで手動でルートを追加できます。例えば、「route add 192.168.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.0.1 metric 10」と入力します。

特定のWebサイトにアクセスできない

VPN接続後に特定のWebサイトにのみアクセスできない場合、それはVPN設定ではなく、企業のプロキシ設定やファイアウォールによる制限が原因である可能性があります。

この問題は、ユーザー側での設定変更では解決できないことがほとんどです。

IT管理者やVPNサービス提供者に問い合わせて、アクセス制限の有無や適切なプロキシ設定について確認してください。

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Windows 11とWindows 10のVPN設定画面の比較

Windows 11とWindows 10では、VPN設定へのアクセス方法や画面のレイアウトに若干の違いがあります。

ここでは、その主な違いを比較します。

項目 Windows 11 Windows 10
設定アプリのパス 設定 > ネットワークとインターネット > VPN 設定 > ネットワークとインターネット > VPN
VPNプロパティの開き方 VPN接続名の右にある「…」アイコン > 詳細オプション > 編集 VPN接続名をクリック > 詳細オプション、または関連設定の「アダプターのオプションを変更する」からVPNアダプターを右クリックしてプロパティを開く
デフォルトゲートウェイ設定の項目名 「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用する」チェックボックス 「インターネットプロトコルバージョン4 TCP/IPv4」のプロパティ内「詳細設定」の「リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う」チェックボックス
操作感 設定アプリ内で完結し、より直感的な操作 一部の操作で古い「ネットワーク接続」ウィンドウが開く場合がある

Windows 11では、VPN関連の設定が「設定」アプリ内でより統合され、アクセスしやすくなっています。

Windows 10では、一部の設定で従来のコントロールパネルのようなインターフェースに遷移することがあります。

まとめ

この記事で解説した「VPN接続でデフォルトゲートウェイを使用しない」設定により、VPN接続中でもインターネットにアクセスできるようになります。

DNS解決の問題やルーティングの不具合が発生した場合は、DNSサーバーの手動設定やルーティングテーブルの確認を試すことで解決できる可能性があります。

これらの設定を適切に行うことで、VPN経由のセキュアな業務環境と、インターネットへのスムーズなアクセスを両立できます。

安定したネットワーク環境を構築し、ビジネスにおける生産性向上に役立てましょう。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。