Microsoft Teams会議でCopilotが議事録を作成し、「次のアクション」を提案してくれる機能は便利です。しかし、これらのアクションを個別にTeamsやOutlookで管理するのは手間がかかります。Copilotが提案した「次のアクション」をMicrosoft Plannerのタスクとして自動登録できれば、業務の抜け漏れを防ぎ、効率化が図れます。この記事では、Teams会議でCopilotが推奨した「次のアクション」をMicrosoft Plannerのタスクに自動転記する具体的な手順を解説します。この設定を行うことで、会議での決定事項を漏れなくタスク管理できるようになります。
【要点】Teams会議Copilotの「次のアクション」をPlannerタスクに自動転記する
- Microsoft Power Automate の利用: Teams会議の議事録からCopilotが抽出した「次のアクション」をPlannerタスクに自動登録するフローを作成します。
- トリガーの設定: Teams会議の終了をトリガーとし、Copilotが生成した議事録を取得します。
- アクションの抽出と登録: 議事録から「次のアクション」を抽出し、指定したPlannerプランにタスクとして登録します。
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目次
Teams会議Copilotの「次のアクション」抽出とPlanner連携の仕組み
Microsoft Teams会議でCopilotを利用すると、会議の内容を要約し、決定事項や「次のアクション」を提案してくれます。これらの「次のアクション」は、会議の生産性を高めるための重要な要素です。しかし、Copilotが提案したアクションは、会議のチャットやメールで共有されるだけで、そのままではタスク管理システムに統合されません。個別にPlannerにタスクとして登録するには、手作業が必要となり、見落としや遅延の原因となります。この課題を解決するのが、Microsoft Power Automateという自動化ツールです。Power Automateを使えば、Teams会議の終了をトリガーとして、Copilotが生成した議事録から「次のアクション」を自動的に抽出し、Microsoft Plannerにタスクとして登録する一連のワークフローを構築できます。
この自動化フローは、具体的には以下のステップで機能します。まず、Teams会議が終了すると、Power Automateがその会議の議事録(Copilotによって生成されたもの)を検出します。次に、議事録の内容を解析し、「次のアクション」としてリストアップされている項目を特定します。そして、抽出された各アクション項目を、あらかじめ指定しておいたPlannerのプランに、個別のタスクとして登録します。これにより、会議で決定されたアクションが、迅速かつ確実にタスクリストに反映されるようになります。この仕組みは、Microsoft 365の各種サービスが連携して動作する、クラウドベースの自動化ソリューションです。
Power Automateでの「次のアクション」自動転記フロー作成手順
この自動化フローを作成するには、Microsoft Power Automateの知識と、Teams、Plannerの利用権限が必要です。管理者権限は必須ではありませんが、組織によってはPower Automateの利用に制限がある場合があります。以下の手順では、Teams会議の終了をトリガーに、Copilotが生成した「次のアクション」をPlannerタスクに自動登録するフローの作成方法を解説します。
- Power Automateへのアクセスと新規フロー作成
まず、WebブラウザでPower Automateにアクセスします。Microsoft 365アカウントでサインインし、左側のメニューから「作成」を選択します。次に、「自動化されたクラウドフロー」をクリックします。 - フローのトリガー設定
フロー名を入力します。例:「Teams会議アクションをPlannerに転記」。トリガーの検索ボックスに「Teams」と入力し、「会議が終了したとき」を選択します。これは、Teams会議の終了をフローの開始点とするためです。 - 会議IDの取得
「会議が終了したとき」トリガーの下に、会議IDを指定するオプションが表示されます。「会議ID」フィールドの右側にあるダイナミックコンテンツアイコンをクリックし、「会議ID」を選択します。これにより、終了した会議のIDが自動的に取得されます。 - Copilot議事録の取得
次に、Copilotが生成した議事録を取得するアクションを追加します。検索ボックスに「Teams」と入力し、「会議の議事録を取得する」を選択します。 - 議事録取得アクションの設定
「会議の議事録を取得する」アクションで、先ほど設定した「会議ID」を「会議ID」フィールドに指定します。これにより、終了した会議の議事録データが取得されます。 - 「次のアクション」の抽出(高度な設定)
Copilotが生成した議事録は、通常、JSON形式のデータとして取得されます。この中から「次のアクション」部分を抽出するには、高度な機能が必要になる場合があります。ここでは、JSON形式の議事録データを解析し、特定のキー(例:「NextActions」)に対応する値を取得する処理を追加します。具体的には、「データ操作」コネクタの「JSONの解析」アクションを使用します。 - JSON解析の設定
「JSONの解析」アクションで、コンテンツに「会議の議事録を取得する」アクションの「議事録」フィールドを指定します。スキーマは、取得した議事録データのJSON構造を確認し、手動で生成するか、サンプルペイロードから自動生成します。Copilotの議事録構造は変更される可能性があるため、定期的な確認が必要です。 - 「次のアクション」のフィルタリングと整形
JSON解析で得られたデータから、実際の「次のアクション」として登録したい項目のみをフィルタリングし、整形します。これは、「変数」アクションや「データ操作」コネクタの「選択」アクションなどを用いて行います。例えば、Copilotが「次のアクション」として提案した項目が配列で取得された場合、その配列をループ処理し、各項目からタスク名や担当者などの必要な情報を抽出します。 - Plannerタスクの作成
次に、Plannerにタスクを作成するアクションを追加します。検索ボックスに「Planner」と入力し、「タスクの作成」を選択します。 - Plannerタスク作成アクションの設定
「タスクの作成」アクションで、以下の項目を設定します。- グループ: タスクを登録したいPlannerが含まれるMicrosoft 365グループを選択します。
- プラン: グループ内の具体的なPlannerプランを選択します。
- タイトル: ここに、抽出・整形した「次のアクション」のタスク名を設定します。ダイナミックコンテンツから選択します。
- 担当者(オプション): Copilotが担当者を特定している場合、その担当者をPlannerタスクの担当者に割り当てます。
- 期日(オプション): 会議内で期日が決まっている場合、期日を設定します。
- 説明(オプション): アクションの詳細や、関連する会議の議事録へのリンクなどを「説明」フィールドに設定できます。
- ループ処理の設定(複数アクションの場合)
Copilotが複数の「次のアクション」を提案した場合、「次のアクション」のリストを処理するために「Apply to each」(各項目に適用)という制御を行います。これは、「次のアクション」の配列データに対して、上記10の「Plannerタスクの作成」アクションを適用する形になります。 - フローの保存とテスト
作成したフローを保存します。保存後、「テスト」ボタンをクリックし、手動でトリガーを実行するか、実際にTeams会議を終了させてフローが正常に動作するかを確認します。エラーが発生した場合は、各アクションの設定を見直し、修正します。
新しいTeams (v2) と従来Teams、新しいOutlookとの違い
今回解説したPower Automateを使った自動化フローは、Teamsのバージョン(新しいTeams v2または従来Teams)やOutlookのバージョン(新しいOutlookまたは従来Outlook)によって、直接的な操作方法に大きな違いはありません。Power Automateは、Microsoft 365のサービス間の連携を担うため、基盤となるAPI(Application Programming Interface)が提供されている限り、各アプリケーションのUI(ユーザーインターフェース)の変更に影響されにくいからです。
ただし、新しいTeams v2では、一部のUI要素の配置や名称が変更されている可能性があります。そのため、Power Automate内でTeams関連のアクション(「会議が終了したとき」や「会議の議事録を取得する」など)を設定する際に、UI上の選択肢や表示が若干異なる場合があります。もし、特定のUI要素が見つからない場合は、Power Automateのコネクタのヘルプドキュメントを参照するか、新しいTeams v2のUIに合わせて調整する必要があります。
また、Copilotの機能自体が新しいTeams v2でより統合・強化されている可能性も考えられます。議事録の生成形式や、「次のアクション」の抽出方法が将来的に変更されることもあり得ます。その場合、Power Automateフローの「JSONの解析」や「次のアクション」のフィルタリング部分のロジックを、最新の議事録構造に合わせて更新する必要が出てくるでしょう。新しいOutlookについても同様で、メールの本文や添付ファイルの扱いに関するPower Automateアクションは、UIの変更に影響される可能性はありますが、基本的な機能は維持されます。
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Mac版・モバイル版・Web版での違い
今回解説したPower Automateによる自動化フローの作成は、基本的にWebブラウザ上で行います。そのため、Mac版、Windows版、あるいはWeb版といったOSやブラウザの種類による機能的な違いはほとんどありません。Power Automateのインターフェースは、どの環境からアクセスしても同じように利用できます。
ただし、フローのトリガーとなるTeams会議の参加や、生成されたタスクを確認するPlannerの利用については、利用するデバイスやアプリケーションによって操作感が異なります。例えば、モバイル版Teamsアプリで会議に参加した場合、会議終了後の議事録の確認や、Copilotからのアクション提案の確認手順が、デスクトップ版とは異なる場合があります。また、Plannerアプリもモバイル版とデスクトップ版でUIが異なります。
Power Automateフロー自体は、一度作成・保存すれば、バックグラウンドで自動的に実行されます。そのため、フローの実行自体にOSやデバイスの種類は影響しません。しかし、フローの作成・編集・管理を行う際には、PCのWebブラウザからアクセスするのが最も効率的です。モバイルデバイスの小さな画面で複雑なフローを編集するのは困難が伴うでしょう。
よくある失敗パターンと対処法
「会議が終了したとき」トリガーが発火しない
Teams会議の終了をトリガーとしてフローが開始されない場合、いくつかの原因が考えられます。まず、Power Automateのコネクタ権限が正しく設定されていない可能性があります。Teamsコネクタが、会議終了イベントを検出するための適切な権限を持っていない場合、トリガーが正常に機能しません。Power Automateの設定画面で、Teamsコネクタの接続を確認し、必要であれば再接続してください。また、組織のポリシーで、特定の種類の会議(例:ゲスト参加者のみの会議)では、このトリガーが動作しない設定になっている可能性もあります。管理者に確認してください。
Copilot議事録が正しく取得できない、または解析できない
Copilotが生成した議事録がPower Automateに渡されない、または渡されても正しく解析できない場合、Copilotの利用状況や設定に問題がある可能性があります。Copilotの機能がテナントで有効になっており、会議参加者がCopilotの利用を許可しているか確認してください。また、議事録の生成形式が変更された場合、Power Automateの「JSONの解析」アクションで指定しているスキーマが古くなっている可能性があります。最新の議事録データを取得し、スキーマを再生成・更新してください。Copilotの議事録は、会議終了直後ではなく、しばらく時間が経過してから利用可能になる場合もあります。少し待ってから再度実行してみてください。
Plannerタスクが作成されない、または意図した内容で作成されない
Plannerタスクが作成されない場合、Plannerコネクタの接続権限や、指定したグループ・プランが正しいかを確認してください。また、「タイトル」や「担当者」などのフィールドに、ダイナミックコンテンツから正しく値が渡されているかを確認します。特に、抽出した「次のアクション」のデータが空だったり、予期せぬ形式だったりすると、タスク作成に失敗することがあります。Power Automateの実行履歴で、各アクションの出力内容を確認し、データが期待通りになっているかデバッグしてください。組織のPlanner利用に関するポリシー(例:タスク作成の上限数)に抵触している可能性も考慮してください。
「次のアクション」の抽出ロジックがうまくいかない
Copilotが生成する議事録の構造は、Microsoftのアップデートによって変更されることがあります。そのため、「JSONの解析」や「次のアクション」をフィルタリングするロジックが、最新の議事録構造に対応できなくなることがあります。この場合、Power Automateフローの該当部分を修正する必要があります。Copilotが生成した最新の議事録データをPower Automateの実行履歴から取得し、そのJSON構造を確認します。そして、Power Automateの「データ操作」コネクタなどを用いて、新しい構造に合わせて「次のアクション」を抽出・整形するロジックを再構築します。特に、CopilotのAIモデルの更新は、出力形式に影響を与える可能性があります。
比較:手動登録とPower Automate自動転記
Teams会議でCopilotが推奨した「次のアクション」を管理する方法として、手動でPlannerに登録する方法と、Power Automateで自動化する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
| 項目 | 手動登録 | Power Automate自動転記 |
|---|---|---|
| 設定の手間 | 不要 | 初回設定が必要 |
| 時間効率 | 会議ごとに手作業が必要、時間と手間がかかる | 一度設定すれば自動化、会議ごとの作業時間はほぼゼロ |
| 抜け漏れリスク | 手動のため、登録忘れや誤記のリスクがある | 自動化により、登録漏れや誤記のリスクを低減 |
| タスクの鮮度 | 手動のため、登録までに時間がかかり、鮮度が落ちる可能性がある | 会議終了後、迅速にタスク化されるため鮮度が高い |
| カスタマイズ性 | 自由な設定が可能 | Power Automateの機能範囲内でカスタマイズ可能(担当者、期日、説明など) |
| 必要なスキル | Teams・Plannerの基本操作 | Power Automateの基本操作、JSON構造の理解(高度な場合) |
手動登録は、すぐに始められる手軽さがありますが、会議の数が多い場合や、アクション項目が多い場合には、管理負荷が大きくなります。一方、Power Automateによる自動転記は、初期設定に手間がかかりますが、一度構築すれば継続的な時間節約と、タスク管理の精度向上に大きく貢献します。特に、チームで多くの会議が行われる環境では、自動化のメリットは非常に大きいと言えます。
まとめ
この記事では、Microsoft Teams会議でCopilotが推奨する「次のアクション」をMicrosoft Plannerのタスクに自動転記するPower Automateフローの作成手順を解説しました。この自動化により、会議での決定事項を漏れなくタスク管理できるようになり、業務効率が大幅に向上します。まずは、Power Automateで基本的なトリガーとアクションを設定し、テスト実行してみてください。慣れてきたら、抽出する情報のカスタマイズや、エラーハンドリングの追加など、さらに高度なフローに挑戦することも可能です。CopilotとPower Automateを連携させることで、Teams会議の生産性を最大限に引き出しましょう。
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超解決 リモートワーク研究班
Microsoft 365の導入・保守を専門とするエンジニアグループ。通信障害やサインイン不具合など、ビジネスインフラのトラブル対応に精通しています。
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