【Copilot】データ越境リスクをCopilot利用で評価するチェックリストと対処法

【Copilot】データ越境リスクをCopilot利用で評価するチェックリストと対処法
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Copilotにおけるデータ越境の仕組みとリスク

Copilotは、ユーザーが入力したプロンプトやデータを処理するために、Microsoftのクラウドサービスを利用します。法人契約の場合、Microsoft 365 Copilotは、組織のMicrosoft 365環境内のデータ(メール、チャット、ドキュメントなど)を活用しますが、処理のために一部データがMicrosoftのクラウドインフラストラクチャを通過します。個人契約のCopilot Proも同様に、クラウドベースで処理が行われます。これらの処理プロセスにおいて、データが地理的に異なる地域にあるサーバーを経由したり、処理のために外部サービスと連携したりする場合があります。これがデータ越境にあたります。

データ越境のリスクとしては、各国のデータ保護規制(GDPR、CCPAなど)への抵触、機密情報や個人情報の漏洩、知的財産権の侵害などが考えられます。特に、規制の厳しい国や地域にデータが送信される場合、法的な問題に発展する可能性があります。

Copilot利用時のデータ越境リスク評価チェックリスト

Copilotを利用する前に、以下のチェックリストでデータ越境リスクを評価してください。

  1. 入力データの機密性レベルの確認
    Copilotに入力するデータは、機密情報(個人情報、財務情報、営業秘密など)を含んでいますか?
  2. データ送信先の確認(法人契約)
    Microsoft 365 Copilotの設定で、データ処理地域は組織のポリシーに準拠していますか?管理者が設定したデータ処理境界を超えないか確認していますか?
  3. 利用規約とプライバシーポリシーの確認
    Copilotおよび関連サービスの利用規約とプライバシーポリシーを理解していますか?データがどのように処理・保存されるか把握していますか?
  4. 法的・規制要件の確認
    組織が準拠すべきデータ保護法規制(例:GDPR、CCPA、個人情報保護法)に、Copilotの利用が抵触しないか確認していますか?
  5. 代替手段の検討
    機密性の高いデータの場合、Copilotでの処理が本当に必要ですか?代替手段(例:社内システムでの処理、匿名化)は検討しましたか?

データ越境リスクへの具体的な対処法

チェックリストでリスクが確認された場合、以下の対処法を講じてください。

入力データの匿名化・仮名化

Copilotに入力する前に、個人を特定できる情報や機密性の高い情報を削除または置き換えます。例えば、氏名を「顧客A」、会社名を「ABC社」などに変更します。

  1. 手動での情報置換
    ドキュメントやテキストファイルを開き、該当する情報を検索・置換機能で変更します。
  2. Copilotによる匿名化依頼(限定的)
    Copilotに「以下のテキストから個人情報を削除して要約してください」のように依頼し、Copilot自身に匿名化を試みさせることも可能です。ただし、Copilotの匿名化精度は完璧ではないため、最終確認は人間が行う必要があります。

法人向けCopilotの設定確認と適用

Microsoft 365管理センターで、Copilotのデータ処理に関する設定を確認・適用します。これにより、データが特定の地域外に送信されないように制御できます。

  1. Microsoft 365管理センターへのアクセス
    管理者権限を持つユーザーが、Microsoft 365管理センターにサインインします。
  2. Copilot設定の確認
    「設定」>「組織の設定」>「Microsoft Copilot」などのメニューから、データ処理に関する設定項目を確認します。データ処理境界の設定や、特定の地域へのデータ送信を制限するオプションがあるか確認します。
  3. ポリシーの適用
    組織のポリシーに基づき、必要な設定を適用・保存します。

※この設定は、Copilotアドオンを契約しているMicrosoft 365 Business Standard/Premium/E3/E5などのテナントが対象です。個人向けCopilot Proには適用されません。

利用範囲の限定と教育

Copilotの利用対象となるデータやユーザーを限定し、従業員への教育を徹底します。

  1. 利用ガイドラインの策定
    Copilotで扱って良いデータ、禁止すべきデータ、プロンプト作成の注意点などを定めた利用ガイドラインを作成します。
  2. 従業員向けトレーニングの実施
    データ越境リスク、個人情報保護の重要性、Copilotの安全な使い方について、従業員向けのトレーニングを実施します。
  3. アクセス権限の管理
    機密情報へのアクセス権限を適切に管理し、Copilotで参照できるデータを制限します。

代替ツールの検討

どうしてもデータ越境リスクが排除できない機密性の高いデータについては、Copilot以外の代替手段を検討します。

  1. 社内システムでの処理
    データ分析や文書作成など、Copilotと同等の機能を持つ社内システムがあれば、そちらを利用します。
  2. オフラインでの作業
    インターネット接続が不要なローカル環境で処理できるツールを利用します。
  3. データマスキング・匿名化ツールの利用
    高度な匿名化やマスキング処理を行える専門ツールを導入します。

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Copilot ProとMicrosoft 365 Copilotのデータ越境に関する違い

Copilot Proは個人向けのサブスクリプションであり、主に個人のMicrosoft 365アカウントに紐づきます。一方、Microsoft 365 Copilotは法人向けのライセンスであり、組織のMicrosoft 365テナントに紐づき、組織のデータ(Microsoft Graph経由)を利用します。

データ越境のリスク管理という観点では、Microsoft 365 Copilotの方が組織的な管理が可能です。管理者はMicrosoft 365管理センターでデータ処理地域の設定やアクセス権限を制御できます。Copilot Proの場合、個人の責任においてデータ入力の管理を行う必要があり、組織的なデータ保護ポリシーを適用することは困難です。

項目 Copilot Pro Microsoft 365 Copilot
対象 個人ユーザー 法人ユーザー(組織のテナントに紐づく)
データ利用 個人のMicrosoft 365データ(Word, Excelなど) 組織のMicrosoft 365データ(Microsoft Graph経由)
データ越境管理 個人の責任 管理者が設定・制御可能
設定項目 限定的 データ処理地域、アクセス権限など詳細設定あり
リスク管理 自己責任 組織として管理・ポリシー適用可能

法人でCopilotを導入する場合、Microsoft 365 Copilotの設定を適切に行い、データ越境リスクを管理することが不可欠です。

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この記事の監修者
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超解決 第一編集部

疑問解決ポータル「超解決」の編集チーム。正確な検証と、現場視点での伝わりやすい解説を心がけています。